旧軍港市振興協議会 様

4市を結びその魅力を広くPR。新たな観光客の獲得へ

全国に向けた情報発信基盤の整備

ホームページの制作とICTを利用した観光活性化提案

旧日本海軍の鎮守府が置かれた神奈川県横須賀市・広島県呉市・長崎県佐世保市・京都府舞鶴市の4市で構成される旧軍港市振興協議会(以下、協議会)様は、各市に残る近代化遺産を観光振興や地域活性化につなげようと、その魅力のPRに努めています。
FNETSは、協議会様(http://www.kyugun.jp/)のホームページ制作をお手伝いしたほか、遠く離れた4市の連携につながる仕組みを提案しています。

課題
  • 旧軍港4市の周知とイメージアップ手段の確立
  • 4市連携の更なる強化と取組みの推進
選定理由
  • 発展性のあるホームページ提案
  • 管理しやすいシステム
  • ホームページ構築を超えたICT活用の提案
効果
  • 旧軍港4市に対する知名度向上
  • 広に向けた4市連携の情報発信が可能に

旧軍港4市の連携を強化し、近代化遺産の価値・魅力を発信するプラットフォームができました。

背景

協議会様は、旧軍港市転換法(注1)の実施に当たっての国との調整、並びに4市の地域振興について協議することを目的とした団体です。戦後70年が経過し、軍用地の転換という当初の業務に変わる新たな役割として、旧軍用の近代化遺産という同じ財産を有する4市の絆を活かした新たな取り組みを模索してきました。その大きな柱は2つ。1つは4市の近代化遺産の「日本遺産」(注2)への登録であり、もう1つが4市連携事業のPRによる知名度向上と観光客誘致です。そして、それらの情報を発信していく環境の構築が急務となっていました。

注1 旧軍港市転換法:1950年制定。4市の旧軍用財産である土地や施設を民間・公共に譲渡するための措置を定めた法律。4市の平和産業港湾都市への転換により、平和な日本の実現に寄与することを目的としている。

注2 日本遺産:日本の文化・伝統を語る上で欠かせない、魅力溢れる有形・無形の様々な文化財群を保護・活用するために文化庁が認定する制度。2020年までに100件程度の認定が予定されている。

旧軍港市振興協議会
事務局長
川村 由宇子 様

概要

協議会様ではホームページ制作に当たり、4市や防衛省などと関わりのある企業に打診。それに応えたのがFNETSでした。協議会事務局長の川村様は、「ホームページは、『日本遺産』の申請に向けたPR・宣伝のツールであると同時に、遠く離れている4市を結ぶ象徴的な存在でもあります。その出来はもちろん、継続的な情報発信ができることが大切と考えました。FNETSは最初の打診からの対応が非常に早く、積極的に関わってくれる前のめりの姿勢に熱意を感じました」と話しています。

ホームページは、旧軍港4市の説明や各市の年間イベントの紹介のほか、4市に残る近代化遺産の概要や見学方法などを掲載。トップページでは、世界三大記念艦「三笠」(横須賀)、入船山記念館(呉)、ハウステンボス(佐世保)、引揚桟橋(舞鶴)など各地の見所をスライドショーで紹介しています。「ファーストステップとして旧軍港4市の情報を一元化し、リアルタイムで各市の取り組みを知っていただくという目的を達成するものができました。画像の入れ替えや情報更新も簡単にでき、運営面でも安心です」と事務局次長の岡野様は話しています。

また、富士通が提供するネットワークサービス「FENICS」により、サーバ環境を安価に構築することができ、富士通クラウドサービスの利用で強固なセキュリティーも実現しています。

旧軍港市振興協議会
事務局次長
岡野 昌和 様

効果

ホームページは、協議会様が「日本遺産」への申請を発表した2015年10月27日にオープンしました。新聞各紙でも取り上げられ、多くの方々に旧軍港4市の存在を知っていただくきっかけになりました。

今後、4市を周遊する観光ルートなど、「日本遺産」の認定に向けた取り組みの情報も発信していく考えです。また、内容の充実に伴い各種イベントと連携したコンテンツ作成や、SNSの活用などの可能性も検討していきます。川村様は、「季節ごとに1市ずつ回っていく提案や最短での4市の回り方など、観光される方の興味をくすぐるような情報を双方向で発信できれば」と話しています。

世界三大記念艦「三笠」(横須賀)
入船山記念艦(呉)
針尾送信所(佐世保)
引揚桟橋(舞鶴)

今後の展開

FNETSでは、ホームページの制作・運営支援にとどまらず、「日本遺産」登録後を見据え、4市への観光客増加につながる次の施策を提案しています。例えば、ネットワークカメラによるリアルタイムの情報発信やWi-Fi環境の整備、「POSIGEO」(注3)や「FNETSビーコン」(注4)による観光客の集客支援などを通して、4市の観光活性化に貢献していきたいと考えています。

川村様は、「現在、旧軍港4市をめぐるスタンプラリーなどの構想が持ち上がっています。スマートデバイスを使ってそうした取り組みが実現できれば4市連携がより深まっていくと思いますので、その際にはぜひ協力をお願いします」と期待を寄せています。

注3 POSIGEO:スマートデバイスのアプリ向けコンテンツ配信と端末利用者の位置情報をビッグデータとして収集するサービスを一体化した位置情報活用プラットフォーム。

注4 FNETSビーコン:一般的なID配信型のBluetoothビーコンと比べ、URLや無線LAN接続に必要な設定情報、メッセージ文の配信など、より多くの情報を直接配信することが可能。広告情報配信や無線LANへの自動接続、限定エリアでのダイレクトなメッセージ配信などに活用できる。

旧軍港市振興協議会 様

住所東京都港区虎ノ門1-16-8
設立1950年
加盟自治体神奈川県横須賀市、広島県呉市、長崎県佐世保市、京都府舞鶴市
ホームページhttps://www.kyugun.jp/

旧日本海軍の鎮守府が置かれた4市で構成。1950年の旧軍港市転換法により、旧軍用の土地や施設を民間・公共用地へ転換する際の国との折衝窓口及び4市の地域振興に関して協議推進することを目的として設立されました。

ホームページ

神奈川県横須賀市https://www.city.yokosuka.kanagawa.jp/
広島県呉市http://www.city.kure.lg.jp/
長崎県佐世保市https://www.city.sasebo.lg.jp/
京都府舞鶴市https://www.city.maizuru.kyoto.jp/

本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は掲載日現在のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。

[2016年3月18日掲載]

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