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ストレージ容量の増加理由に見る
セカンダリーストレージの重要性

増え続けるストレージ容量への対策は、企業にとって共通かつ最大の課題となっている。しかし保有するすべてのデータを同等に扱っていては、業務に支障をきたすような性能悪化を招いたり、逆に過度な投資になったりする可能性もある。増加要因となっているデータの内訳を見ていくことで企業活動の変化をとらえ、今後のストレージ選定を展望する。

ストレージ容量増加の背景にある企業活動の変化とは?

IDC調査の「保有ストレージ容量の伸び率」によると、企業が保有するストレージ容量は前年度に比べて「減少する」が1.2%、「横ばい」が23.7%。一方、増加すると回答したのは63.7%で、伸び率として最も回答が多かったのは「10~20%未満増」の14.8%、次いで「20~30%未満増」の13.8%で、全体としては増加傾向にあると言える。
では、ストレージ容量の伸びに影響を与えているのはどういったデータだろうか。上記で増加すると回答した管理者を対象としたIDC調査の「保有ストレージ容量の伸びに影響を与えているデータと最も影響を与えているデータ」によると、最も回答率が高かったのは「各種ドキュメント/テキストデータ」の54.1%で、「基幹系データ」の50.0%を上回っている。以下は「画像/映像/音声データ」(45.8%)、「電子メール」(38.2%)と続き、非構造化データもまた影響を与えていることが分かる。

保有ストレージ容量の伸びに影響を与えているデータと最も影響を与えているデータ :従業員規模別のグラフ

こうしたストレージ容量の増加理由は何なのだろうか。IDC調査の「保有ストレージ容量が増加している理由」を見ると、その背景には3つの大きな企業活動の変化があると言えそうだ。

保有ストレージ容量が増加している理由:従業員規模別のグラフ

第1の変化は、法規制や災害対策を目的とした「コールドデータの増加」。コールドデータにはバックアップ、レプリケーション、アーカイブのデータが含まれる。これに分類できる「業務上長期保存が必要なデータの増大」「データ保護や災害対策の強化」は1位と2位を占める。
第2の変化は、企業や従業員のあらゆる活動でインターネットやICTが欠かせなくなったことによる「企業活動におけるICT活用の拡大」がある。表の3位から6位を占める「ITを活用した新規ビジネスの増加」「個人が生成するデータ量の増大」「新規アプリケーションの増加」「ビジネスにおける画像データ活用の増加」などはこれに分類されるだろう。

そして第3の変化は、IoTやビッグデータといった、大量のデータを活用することによって企業に新たな価値をもたらそうとする「データ活用の多様化」だ。「ビッグデータ分析の収集データの増加」「IT関連以外のIoTデータの増大」「ビジネスでのSNS技術の利用拡大」は、現時点では上位にはないものの、技術の進展によって今後多くの企業が取り組むことが予想される。また、ICT活用の拡大やデータ活用の多様化によって、バックアップやアーカイブされるデータも増えることになり、コールドデータの増加はますます進んでいくだろう。

コールドデータが保有ストレージ容量を圧迫

IDC調査の「保有しているストレージ容量」によれば、100TB以上のストレージ容量を保有していると回答した割合は全体の17.9%にのぼる。従業員規模5,000人以上に限ってみると44.9%を占めるまでになっている。
増加し続けるストレージ容量において、コールドデータが実際にどの程度を占めているか見ていこう。IDC調査の「保有ストレージ容量に占める『バックアップ/レプリケーションデータ』と『アーカイブデータ』を合計した割合」によると、「20~30%未満」が最も多く18.5%、次いで「10~20%未満」(14.7%)、「10%未満」(12.8%)と続く。「50%以上」と回答した割合は全体で15.3%になり、保有しているストレージ容量を圧迫する大きな原因となっているようだ。

保有ストレージ容量に占める「バックアップ/レプリケーションデータ」と「アーカイブデータ」を合計した割合:従業員規模別のグラフ

増加し続けるストレージ容量の課題に“セカンダリーストレージ”という選択肢

上記で見てきたように、企業がデータを保有する傾向はますます強くなると考えられる。投資を適切にコントロールする上でも、基幹データなどを保存する高性能・高信頼な「プライマリーストレージ」と、コールドデータを保存する大容量で安価な「セカンダリーストレージ」という考え方が重要になってくる。
管理者は、限られた予算の中で、ミッションクリティカルなデータのアクセス性能を向上させていく一方で、コールドデータに対してはストレージコストやエネルギーコスト、設置面積といった課題に対応し、適切に投資していくことが求められる。また、重複排除技術によるデータ量の削減や、自動階層制御による運用の自動化など、ストレージ技術を活用したデータ管理にも取り組む必要があるだろう。

富士通のストレージソリューション

富士通は、ますます増加しかつ保存期間が長期化しているコールドデータのそれぞれの要件に応じた、最適なソリューションを提供します。

ETERNUS DX series ディスクストレージシステムは、大容量・安価なニアラインSASディスクドライブをサポート。ストレージ自動階層制御により、アクセス頻度の低いデータをニアラインSASへ配置することで保管コストを低減するとともに、運用負荷も低減します。

ETERNUS CD10000 ハイパースケールストレージは、急激にデータ量が増加する新しいデータ領域コンテンツデポ(注)や大容量のコールドデータを効率的に保管するペタバイト級のストレージです。

(注)サービスプロバイダーが提供する画像や音声、ゲーム、ニュース等のマルチメディアデータ、クラウドストレージのデータ等

ETERNUS CS800 デデュープアプライアンスは、重複排除技術により、保存データ量を最大90%以上削減し、効率的なバックアップ運用を実現。また異なる拠点間を低帯域でのレプリケーションも可能で広域災害対策などデータ保全の強化を実現します。

ETERNUS LT series テープライブラリは、1Uの高さに最大8巻まで収容できる省スペースのエントリーモデルから、最大5,644巻まで搭載可能な大容量スペックを誇るハイエンドモデルまで、多様なニーズに応えるラインナップを取り揃えています。

ETERNUS DA700 データアーカイバーは、長期保管が必要とされるアーカイブデータの保存に適し、低コスト・高信頼性を備えた光ディスクライブラリです。“Archival Disc”を採用し、セキュリティも強化しています。

多様化する業務のニーズに最適なストレージラインナップ

更新日:2016年5月31日
掲載日:2015年11月6日

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