(注) 電波新聞(2004年12月27日付)掲載記事
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菊池 本部長代理
富士通は、ITシステムが必要とするネットワーク機能を一台に統合したネットワークサーバー「IPCOM (アイピーコム) Sシリーズ」を四月に発売したが、投資効果が明確に出やすい提案で、導入を好調に伸ばしている。 「年内一千八百台成約に追い込む」と菊池伸行ネットワークソリューション事業本部長代理は語る。
同Sシリーズは、同社のIT基盤「トリオーレ」を構成する四製品群の一つで、IPネットワークとコンピューター連携をシステムフロントで担う中核製品。 トリオーレのシンプル、スピーディーなプラットフォーム構築・高信頼運用の概念を取り入れた。
その導入効果は「業界で初めて一台に統合したことにより発揮できている。個別製品の組み合わせに比べて設計から導入までの時間が五分の一、装置価格が半減、スペース・ケーブルが三分の一」(菊池事業本部長代理)。
実現するため製品構造は、高速高信頼の通信基板とアプリケーション制御のレイヤー7機能まで持つサーバ基板の組み合わせで、多様な適用範囲を想定。
インターネットダウンロードサイトでは、顧客の当初計画の機器コスト、台数を半減して成約。 全社情報インフラの更改案件では、多数の機器台数とマルチベンダーのファイアウォールパッチ作業負荷軽減を理由に成約。
電子調達システムでは、機器組み合わせの設定ミスや事前検証に要する時間の問題に「トリオーレPiテンプレート」登録機能が評価された。 構成機器数を五分の一に、導入時間を半減などで成約。
大学システムでは、アクセスの集中対策では、学術情報網とバックアップのISP網の二系列のリンク分散実現で成約。
金融IDCセンターでは、ユーザ個別の帯域保証、サーバ故障、セキュリティ強化の課題解決で成約。
「データセンターをはじめ、ネットワーク管理の現場での評価は国内外で高い。パートナーも新規に得たが、 数字を上げてこそ認知されたことになる。顧客の抱えている問題発見が商談機会」(菊池事業本部長代理)といまの気持ちは拡販に集中。
日付: 2005年1月18日