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企業におけるフラッシュストレージの利用実態

IDCの調査従業員規模別「ストレージ新技術の導入状況」では、中堅中小企業の5.4%、大企業の15.4%が「導入済み」、中堅中小企業の26.9%、大企業の44.4%が「導入予定または検討中」との結果が出た。フラッシュストレージは、多くの企業がICTシステムへの導入を検討している注目の技術である。IDCの調査に基づき、企業におけるフラッシュストレージの利用実態を紹介する。

(注) 本連載ではIDCのレポートを基に、中小規模の企業=1~999人以下、大規模の企業=1,000人以上と定義している。

フラッシュストレージの利用実態

IDCは「国内企業のストレージ利用実態に関する調査」において今回初めてフラッシュストレージに関して本格的な調査を実施している。フラッシュストレージは、当初個人用PCでの利用が主流であった。しかし、企業のICTシステムへの導入事例が増えており、将来的にさらなる普及が見込まれることがIDCの調査から推察される。

フラッシュストレージは、不揮発性の半導体メモリを使用した記憶装置である。半導体メモリを使用しているため、アクセスが高速で、小型・軽量、省電力といった特長がある。半面、HDDと比べると大容量化が難しく、容量あたりの単価が高い。では、こうしたフラッシュストレージを企業ではどのように利用しているのだろうか。「フラッシュストレージの利用形態」という調査の結果を見てみよう。

従業員規模別「フラッシュストレージの利用形態」のグラフ

企業規模に関係なく、「サーバへのSSD搭載」「外付型ディスクストレージへのSSD搭載」「サーバ内蔵型のPCIe接続」などの回答率が高い。現時点では、単体ではなく、サーバやディスクストレージにSSDやフラッシュモジュールを搭載して利用する形態が多いようだが、フラッシュストレージのみで構成されたオールフラッシュストレージを利用している企業も15%以上存在する。

また、「フラッシュストレージの利用用途」を見ると、企業の半数以上が「一時的なデータ保存」と回答しており、「データキャッシュ」「階層管理の最上位階層」がそれに続く。

従業員規模別「フラッシュストレージの利用用途」のグラフ

フラッシュストレージは、アクセスが高速であり、特に読み込み処理のパフォーマンスが高い。そのため、OSやアプリケーション、仮想イメージなどを配置しておくことで、利用時のパフォーマンス向上を期待できる。また、データベースシステムでは、キャッシュ領域にフラッシュストレージを大量に配置し、HDDへのアクセス数を減らすことで、パフォーマンスを向上するといった利用方法も有効である。

最近では、アクセス頻度やデータ保存コストなどに応じてデータを階層化し、階層ごとに異なるストレージを利用するストレージ階層化が広まりつつある。フラッシュストレージは、アクセス頻度が高く、高速なアクセスを必要とするデータ、すなわち最上位の階層のストレージとして利用される。

IDCの従業員規模別「フラッシュストレージの利用容量」という調査では、中堅中小企業では「50~100GB未満」という回答が19.1%で最も多かった。大企業では「50~100GB未満」と「100~500GB未満」が同率の16.9%で1位だったが、1TB以上と回答した企業も全体の約7%に上り、さらに9.2%の企業が「10TB以上」と回答している。

ミッションクリティカルシステム、映像・画像処理、BIなどパフォーマンスを重視するシステムでは大容量を利用するケースも増えており、用途や規模、期待する効果によってフラッシュストレージの利用容量が決まると言える。

フラッシュストレージ利用の効果

従業員規模別「フラッシュストレージの導入目的」という調査の結果を見てみよう。

従業員規模別「フラッシュストレージの導入目的」のグラフ

中堅中小企業の47.2%、大企業の39.5%が「アプリケーションのパフォーマンス向上」と回答している。中堅中小企業の24.3%、大企業の37.9%が回答した「ユーザーに対するサービスレベルの向上」がそれに続く。つまり、アクセスが高速なフラッシュストレージを導入することで、システム利用のパフォーマンス向上を期待できると言える。

「ストレージシステムの設置面積の縮小」「低消費電力の実現」は、それぞれ小型・軽量、省電力という特長を活かした利用方法である。
「ストレージ階層化の実現」は、データの階層管理においてフラッシュストレージが重要な役割を果たすことを示唆している。ストレージ階層化が実現することでICTシステム全体が効率化され、ハードウェアや運用にかかるコスト削減も可能になる。

「アプリケーションのパフォーマンス向上」に関連して、従業員規模別「フラッシュストレージの利用アプリケーション」の調査についても触れておこう。この調査では、企業の半数が「データベース」と回答しており、「Webアプリケーション」(約35%)、「データウェアハウス/ビジネスアナリティクス」(約28%)と続く。それ以外にも「OLTP」「サーバ仮想化」「映像/画像/音声系アプリケーション」「仮想デスクトップ」などの回答が多く、フラッシュストレージを非常に広い範囲で活用できることがわかる。

展望-データのアクセス頻度や重要度に応じた導入を

フラッシュストレージにはもちろんデメリットもある。IDCの従業員規模別「フラッシュストレージを導入しない理由」の調査では、「価格が高い」「信頼性が不安」「フラッシュの容量が少ない」「フラッシュの書き込み回数が限定されている」などの回答率が高かった。
価格や容量については、今後高価格なSLC方式からMLC方式に主流が移ることで、低価格や大容量化が進むと思われる。書き込み回数の制限や信頼性の問題は、コントローラーによるアクセス分散化により解消可能である。技術の進化によりこれらの課題が解決されれば、フラッシュストレージはさらに広い範囲で利用されるようになるだろう。

HDDをすべてフラッシュストレージに置き換えるというのは現実的な話ではない。フラッシュストレージをどのような場面でどのような効果を期待して利用するかを明確にし、導入によって十分な費用対効果が得られるかを検討することが重要である。そのうえで、データの利用頻度や重要度に応じてHDDとフラッシュストレージを使い分けることで、システム全体のパフォーマンスやコストの最適化が可能になる。

富士通のストレージソリューション

富士通のETERNUS DX ディスクストレージシステムは、ドライブエンクロージャに搭載する高信頼・高性能なSSDをサポートしています。ETERNUS SF Storage Cruiser 16との連携で、アクセス頻度に応じてSSDやHDDに自動的にデータを移動させ保管場所の適正化、運用コストの削減を実現するストレージ自動階層制御が利用可能です。

また、最新のETERNUS DX500 S3/DX600 S3は、コントローラー内に大容量SSD (Extreme Cache)を搭載可能にすることで、キャッシュヒット率を飛躍的に高めるとともに、要求性能に対して必要となるディスクドライブの大幅削減が可能になります。

掲載日:2013年12月24日

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