2013年9月11日
ビッグデータの分析や活用は、企業や市場に対するより深いインサイト(知見)を企業の意思決定者へ提供します。このインサイトは経営の効率化と競争力を高めるためのカギとなるでしょう。しかし、膨大なデータを管理するためには、高まるITインフラへの要求に応え、高速性と高性能化が重要な課題となっています。
このような時代に、企業を成功に導くために、富士通はこれまでにないパフォーマンスを実現する最新UNIXサーバ SPARC M10を開発しました。そして数々のメジャーなベンチマークテストにおいて、圧倒的な性能を記録し、15ものベンチマークにおいて世界最高性能を獲得しています。(2013年9月現在)
Benchmark | Score | |
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1 | Two-tier SAP® SD standard application benchmark | 153,000 |
2 | SPECjbb®2013 - MultiJVM max-jOPS | 308,936 |
3 | SPECjbb2013 - MultiJVM max-jOPS (4 CPUs) | 83,909 |
4 | SPECjbb2013 - MultiJVM critical-jOPS | 168,127 |
5 | SPECjbb2013 - MultiJVM critical-jOPS (4 CPUs) | 50,562 |
6 | SPECjbb2005 | 35,912,688 |
7 | SPECint®_rate2006 (注) | 23,800 |
8 | SPECint_rate2006 (16 CPUs) | 6,350 |
9 | SPECint_rate2006 (32 CPUs) | 12,500 |
10 | SPECfp®_rate2006 (注) | 19,700 |
11 | SPECfp_rate2006 (16 CPUs) | 5,860 |
12 | STREAM (注) | TRIAD: 4,002GB/s |
13 | STREAM (32 CPUs) | TRIAD: 2,071GB/s |
14 | STREAM (16 CPUs) | TRIAD: 1,023GB/s |
15 | STREAM (4 CPUs) | TRIAD: 259GB/s |
このベンチマーク結果は、SPARC M10のプロセッサ演算性能、メモリアクセス性能、そしてJavaやERPアプリケーションに至るまで、様々な業務におけるパフォーマンスを網羅していることを示しています。また、エントリーレベルからハイエンドに至るまで、幅広いレンジの構成においても圧倒的な性能を発揮しており、あらゆる企業ニーズに応えることができます。
これらのベンチマークの中でも、高いレスポンス性能が必要とされるベンチマークにおいてSPARC M10の威力が発揮されています。
たとえば、Java アプリケーションのベンチマーク、SPECjbb2013では、所定のレスポンス時間要件を満たすタスクのスループット性能を示すcritical-jOPSにおいて、従来の世界最高登録値の7倍以上を達成しています。
SPARC M10は、メジャーなベンチマーク性能だけではなく、ビジネスにおける様々なアプリケーションにおいても、圧倒的な性能を発揮するように設計されています。
SASの顧客分析ソリューション製品である「SAS Customer Intelligence」において、SPARC M10と最新のIAサーバを比較すると、同一コア数においてSPARC M10は IAサーバの半分の時間で処理を行うことができました。
この検証結果は、実際のお客様のシステムにおいても裏付けられています。
データウェアハウスシステムにおいて、従来のサーバとSPARC M10との性能を比較しました。今まで3分かかっていた処理を9秒で終えることができ、SPARC M10の方が20倍も速いという結果が示されました。
ビッグデータ分析によるビジネスの意思決定支援は、SPARC M10が誇る多種多様で、圧倒的な性能から得られる価値のひとつに過ぎません。SPARC M10では、ビジネスデータ処理時間も削減できるように設計されています。
この実証実験には株式会社NTTデータ様にご協力いただき、多重バッチ処理モデルの処理時間を検証していただきました。SPARC M10は、従来のシステム(他社UNIXサーバ)と比較し、処理時間を1/5に短縮できたことが確認されています。
富士通のスーパーコンピュータの技術を継承した高性能プロセッサを搭載するSPARC M10が誇る高い性能は、これらのキーテクノロジーがベースになっています。
キーテクノロジー | 概要 |
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Software on Chip | プロセッサ上にソフトウェア処理の一部を実装することにより、ソフトウェア側での処理時間を大幅に削減する。Oracle NUMBER(デシマル演算)処理などを劇的に高速化。 |
ハイブリット冷却技術
Liquid Loop Cooling |
液体冷却と空気冷却を組み合わせた冷却方式。効果的な冷却を実現し、プロセッサとメモリの実装距離を短縮し、メモリレイテンシを従来比1/5に低減。 |
高速インターコネクト | 超高速転送技術により、プロセッサ間、および筐体間のインターコネクトは最大14.5Gbpsの高速転送を誇る。最大64CPU(16筐体)までサーバを拡張しても、リニアな性能向上を実現。 |
企業が成長し続けるためには、膨大なビッグデータを一元管理することが求められていますが、従来の企業活動を支える多くのシステムでは、その限界を超える可能性があります。
SPARC M10では、Building BlockやCPUコア アクティベーションを用いた「Pay as Grow」という考え方による段階的な拡張を可能にします。必要な時に必要な分だけリソースを追加し、タイムリーに意思決定をするための情報を提供し続けることで、TCOの最適化にも貢献することができます。
この最新ベンチマーク結果は、SPARC M10の圧倒的な性能を明らかにしています。
SPARC M10は企業がビッグデータ時代の利益を得るために必要となる様々な価値を提供し、そして意思決定の飛躍的なスピードアップを実現します。
従来の最高登録値の測定環境、ベンチマークテストの詳細および最新情報は、以下からご確認ください。
(注)HPC用途を除いた登録値との比較