2014年10月16日
今年の富士通の展示ブースは、Cloud Solution、Big Data Solution、Engineered Solution の3つのテーマごとに、富士通の製品やソリューションをご紹介しました。
開発中の触覚タブレットや、米国で人気爆発中のコメディアンによるマジック・ショーなど、工夫を凝らした展示内容でお客様をお迎えしました。
UNIXサーバ SPARC M10や、次世代SPARC64™ プロセッサなどのプロダクト製品はもちろんのこと、Oracle Database 12cと組み合わせたデモなど、オラクル・コーポレーション(以下オラクル社)の製品とのソリューションをご紹介しました。
展示ブースでは、実際にその場で確認できるデモンストレーションを4種類ご用意しました。
インメモリデータベースに最適な、Oracle Database 12c In-Memory と SPARC M10 。
この組み合わせがどれほど"最適"なのか、分析処理をするアプリケーションを3パターン用意し、その違いをデモでご確認いただきました。
分析処理をするアプリケーションは、以下の3パターンです。
A:
Oracle Database 12c In-Memory + SPARC M10 (Software on Chip 有効)
Oracle Database 12c のオプションである「Oracle Database In-Memory」と、SPARC M10の Software on Chip、両方の機能を組み合わせたパターン。
B:
Oracle Database 12c In-Memory + SPARC M10 (Software on Chip 無効)
Oracle Database 12c In-Memoryオプションの機能だけを使ったパターン。
C:
Oracle Database 12c + SPARC M10 (Software on Chip 無効)
Oracle Database 12c の環境下で In-Memoryオプションを使わないパターン。
実際に、膨大なデータを用意して、処理速度を比較してみました。
デモでは、とある企業の受注履歴過去12年間分、1.8億件のトランザクジョンデータを使用しました。各年の受注件数を検索・集計するプログラムを動かし、グラフ化します。
パターンAは超高速で分析処理が終了していますが、それ以外のパターンでは、かなりの時間がかかることが、デモ結果からわかります。
これまで5分近くかかっていた処理が、 Oracle Database 12c In-Memoryオプション と SPARC M10のSoftware on Chipの機能を活用することで、3秒台で処理できることを実証しました。
インメモリデータベース デモ結果
大量のデータをメモリ上で処理するためには、優れたメモリアクセス性能が重要です。
そこで、UNIXサーバ SPARC M10 と、x86サーバのメモリアクセス性能を比較してみました。
メモリアクセス性能を測定するテストプログラムを使用して、メモリアクセススピードを計測し、それをクライアントの画面で確認してみました。
(極力同じ環境になるように、SPARC M10-1と、それと同等のx86サーバを用意して測定しています)
メモリアクセス性能の測定結果を比較すると、SPARC M10のメモリアクセス性能がx86サーバよりも 2.7倍優れていることがわかります。
インメモリデータベースには大量のメモリが搭載されます。しかし、メモリの容量が増えれば増えるほど、メモリのエラー発生率も高くなってしまいます。大容量のインメモリデータベースを支えるサーバには、高信頼のメモリが重要なのです。
このデモでは、メモリミラーリングをしたSPARC M10上のメモリに、強制的にエラーを引き起こし、その挙動を確認してみました。
メモリのデータを破壊する特殊なスイッチを実装したSPARC M10を用意しました。
展示会場では、このスイッチがかなり目立っていたせいか、沢山のお客様がスイッチを押しに来てくださいました。
ブースにご来場いただいた株式会社コーソル様
(左:同社Oracleサポートグループ 日比野 峻佑 様)
(右:同社Oracleサービスグループ 大城 千廣 様)
このメモリデータ破壊スイッチを押すことで、メモリエラーが発生します。展示会場では、実際にサーバにつながれたコンソール画面を見ながら、エラーの発生を確認しました。
メモリをミラーリングしているため、メモリエラーが発生しても、SPARC M10は引き続き動作することが確認できました。
Oracle Solaris 11.2 では、OpenStackの全機能が利用可能です。OpenStack ダッシュボードというGUIを通して、簡単に仮想環境を管理できるようになりました。
OpenStackの活用デモでは、OpenStackとSPARC M10の組み合わせが、いかにクラウド環境に最適であるかをご紹介しました。
OpenStackでは、お客様の要望に合わせて必要な仮想環境を作成することができますが、通常のサーバでは、ハードウェアリソースの上限と共に作成できる仮想環境も頭打ちとなります。
SPARC M10は、最大64CPU/1,024コアという他に類を見ない拡張性と柔軟性を備えたサーバです。そのため、仮想環境の追加によるハードウェアリソース不足が発生した場合には、SPARC M10のCPUコア アクティベーションという機能を利用し、必要なコアを追加していくことで、お客様のビジネスの成長に合わせたクラウド環境が構築できます。
最大64CPU(1,024コア)、64TBメモリの超大容量マシン、SPARC M10-4Sをフル構成で展示会場にご用意しました。
これだけの巨大マシンにもかかわらず、背面の配線はとてもきれいに整理されているSPARC M10。この整然とした配線に驚いているお客様もいらっしゃいました。
SPARC M10-4S 最大構成時の背面
富士通展示ブースのSPARC M10 と SPARC T5
富士通の展示ブースでは、SPARC M10と共に、SPARC T5も展示させていただきました。
SPARC T5の説明スタッフとして、オラクル社の社員が富士通ブースにスタンバイしてくださいました。
同様に、オラクル社の展示ブースには、富士通のSPARC M10が展示されました。
SPARC M10は、オラクル社が唯一扱う、自社製品以外のプロダクトです。
オラクル社の展示ブースでも、富士通の社員が説明スタッフとして対応させていただきました。
この両社の展示による取り組みは、密接なアライアンス関係の表れと言えるでしょう。
オラクル社展示ブースのSPARC M10-4S
SPARC M10内部カットモデル
(左:Oracle Austria UNIXエンジニア Karoly Vegh 様)
すでに実物を見たことがある方もいらっしゃるでしょうか。展示会場ではいつも大人気のSPARC M10内部カットモデルを、Oracle OpenWorld でも展示しました。
サーバの外枠部分を透明にし、内部構造を分かりやすく加工した、この金色のSPARC M10は、富士通本社(東京・汐留)や、富士通トラステッド・クラウド・スクエア(東京・浜松町)で展示しています。
(注)展示内容は不定期で変更します
富士通は、2014年のHot Chipsにおいて、現在開発中の次世代スーパーコンピュータに搭載予定のプロセッサ「 SPARC64 XIfx 」を発表しました。
展示ブースでは、その次世代スーパーコンピュータ向けプロセッサ「 SPARC64 XIfx 」と、現在UNIXサーバ SPARC M10に搭載されている最新プロセッサ「 SPARC64 X+ 」のウェハを展示しました。
SPARC64 XIfx ウェハ
アメリカで人気爆発の日本人コメディアン、Rio Koikeさんによるマジック・ショーが行われていました。マジック・ショーは常に人だかりが・・・!
Rio Koike さんによるマジック・ショー
SPARC M10に絡めたマジックも披露してくださいました。
マジック・ショーの時間は、ブースに用意した座席では足らず、立ち見のお客様もたくさんいらっしゃいました。