富士通 & ORACLE Innovation Summit 2011 -Photo Report-
SPARC Enterpriseの本体装置は販売を終了しました。
本製品の後継機種はSPARC Serversです。
2011年9月16日
富士通とオラクルは共同イベント「富士通 & ORACLE Innovation Summit 2011」を開催しました。両社が提供する最新ソリューションと、それらがもたらすInnovationをさまざまな側面から紹介しています。
多くの来場者で熱気あふれる会場の様子を、Photo Reportでお届けします。
富士通 & ORACLE Innovation Summit 2011
-コンピューターの劇的な進化がもたらすITの新しい可能性- |
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日時/場所 | 2011年9月8日(木曜日)10時~16時50分、ウェスティンホテル東京 |
開催情報 | 富士通 & ORACLE Innovation Summit 2011 開催のご案内 |
(富士通 執行役員常務 豊木 則行)
富士通 豊木 則行
ヒューマンセントリックなICT社会の実現に向けて、お客様のビジネスに貢献できるプラットフォームやソリューションの提供は富士通の重要なミッションです。それに基づく最先端技術の活用事例や今後のプラットフォーム戦略についてご説明しました。
今年6月に当社のスーパーコンピュータ「京」(注)が世界最高性能を樹立しました。この「京」コンピュータは当社がすすめているプラットフォームイノベーションの一つです。最先端のHPCテクノロジは、車の衝突シュミレータ、天気予報、心臓シュミレータ等に活用されています。このように、富士通はテクノロジで社会の変革に寄与していきます。
また当社は、人々がより豊かに安心して暮らせる社会「ヒューマンセントリック・インテリジェントソサエティ(HCIS)」を提唱しています。さまざまなセンサーや車両から収集した位置情報を活用した新しいクラウドサービス「SPATIOWL(スペーシオウル)」の提供を行う等、大量データの利活用に取り組んでいます。
例えば、タクシー約4,000台から収集した情報から、3月11日の震災前後の都内の交通状況を把握することができました。このようなデータから、今後の震災に備えて交通制御をどのようにかけたらよいか、検討することができるのです。
当社は、今後のHCIS社会の実現に向け、多種多様なビジネス要件に対して革新的なテクノロジーを取り入れ、最適なプラットフォームを提供していきます。そして、お客様の新しい価値の創出に貢献してまいります。
長年のパートナーであるオラクルとは密接な協調により、ハードウェアとソフトウェアを一体化した技術革新に取り組んでまいります。今後の製品開発にご期待ください。
(オラクル・コーポレーション データベース・サーバーテクノロジー担当バイス プレジデント マーク・タウンゼント氏)
オラクル
マーク・タウンゼント氏
豊木から講演をバトンタッチされたマーク・タウンゼント氏は、富士通とオラクルの25年にわたるアライアンスを紹介しました。
データ量が飛躍的に増加する中で、Oracle Database 11gやOracle Exadataの活用による圧倒的なデータベース処理性能、セキュリティの実現などのInnovationを説明しました。
(富士通 プラットフォーム技術本部 プロダクトソリューション技術統括部 部長 志賀 真之)
富士通 志賀 真之
24時間365日の安定稼動に加え、自然災害や停電などへの対応が求められる中、SPARC Enterpriseの最新技術が提供する価値とその成功事例、さらに今後の展望についてご紹介しました。
富士通は日本で唯一、サーバ向けプロセッサを開発しているベンダーです。PRIMEPOWERやSPARC Enterpriseには、メインフレームで培ったRAS(信頼性、可用性、保守性)技術が採用されています。
信頼性への追求はハードウェアだけにとどまりません。オラクルの開発するOracle Solarisとの連携により、さらに高められています。
例えば、メモリ異常が発生すると、OSのページサイズの単位(8KB)で、OSからアクセスしないように対処しています。一方、他社サーバはモジュール単位で縮退するため、メモリ容量が大幅に減少し、業務継続が困難となります。
SPARC Enterpriseはシステムへの影響を最小限にするよう設計されており、安心してお使いいただけます。
プロセッサをはじめとするハードウェアとソフトウェアの一体となった開発は、性能でも他社を圧倒しています。
世界最大級の携帯電話会社「中国移動通信」様は基幹システムの選定にあたり、世界中のITベンダーを対象とした公開入札を行いました。SPARC Enterpriseは、その厳しい戦いを勝ち抜き、採用されています。
また、仮想化機能が注目されている中、VM型の仮想化機能は統合で増えたゲストOSがリソースを消費してしまい、アプリ領域で使用できるリソースが減少するという課題があります。
SPARC Enterpriseの仮想化機能の一つ、Solarisコンテナは、一つのOS上で仮想化を実現するため、アプリ領域で使用できるリソースは変わりません。
しかも、SPARC Enterpriseでは、Solarisコンテナを標準で提供しており、OSの追加コストが発生しません。
SPARC Enterpriseは、仮想化機能をはじめとする最新技術の採用により、お客様のインフラを支え、クラウド環境でも卓越したお客様価値を提供していきます。
(富士通北陸システムズ データベースソリューション事業本部 ソリューション企画部プロジェクト課長 池田 高志)
富士通北陸システムズ
池田 高志
SPARC Enterpriseシステムへの移行時の業務停止時間を大幅に短縮する最新のソリューション「DBマイグレーション for Oracle ~Powered by Oracle GoldenGate~」を、適用例を交えてご紹介しました。
Oracle GoldenGateは、プラットフォームやバージョンの異なるデータベース間での高速なデータレプリケーションを実現します。
他社プラットフォームからのデータベースの移行も、豊富な経験とノウハウをもつ富士通北陸システムズにお任せください。
(日本オラクル システム事業統括 ソリューション統括本部 プロダクトマネージメント本部長 大曽根 明氏)
日本オラクル
大曽根 明氏
Solarisは、長い年月をかけて開発を続けてきた地球上でもっとも進化したOSです。Solaris 10では、Solarisコンテナ、Dtrace、ZFS、SMFなど画期的な新機能を搭載し、進化を続けています。
他のOSと比較し、バーション間の互換性、OS最高レベルのセキュリティ、安定性(高負荷状態での安定稼動、運用中のCPUやメモリ交換が可能)等の特長があります。
さらに、アプリケーション数も他OSとの比較で群を抜いています。
2011年後半に提供が予定されているSolaris 11は、Solaris 10をベースにさらに先進的な機能を追加しています。
インストール面ではGUIやテキスト他、自動インストール(Automated Install)をサポート。パッケージ管理システムもIPS(Image Packaging System)の採用により、ネットワーク経由でソフトウェアが配布され、依存関係を自動的に解決してインストールできます。
また、Solaris 10の実環境や仮想環境を、Solaris 11上のSolaris 10コンテナ環境に統合でき、ネットワークの仮想化(Crossbow)にも対応するなど、仮想化機能も充実しています。
Solaris 11の機能は、公開中のSolaris 11 Expressでお試しいただけます。
注:「京」(けい)
2010年7月に理化学研究所が発表した「次世代スーパーコンピュータ」の愛称