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がん治療薬の開発が大きくスピードアップする

日本人の死因の上位を占めているのが「がん」、「心臓病」。近年、「これまで人間の目に見えなかった現象」を、コンピュータシミュレーションによって捉えることが可能になってきています。このコンピュータシミュレーションを支えるスーパーコンピュータが、さらに高性能化することで、がん治療、心臓病の治療は、大きく様変わりする可能性があります。

がん治療薬の開発が大きくスピードアップする

がん治療に使われる様々な治療薬。じつは、治療薬が、がん細胞にどのようにとりつき、どのように働いているのか、肝心なメカニズムは分かっていない部分も数多く残されています。
新薬の開発では膨大な量の薬剤について、長い時間をかけて一つ一つ実験を行い、効き目や副作用について調べていく必要があります。そのため新薬が世の中に出るまでには、非常に長い年月と膨大な費用を必要とするのです。
高性能なスーパーコンピュータが登場することで、この新薬の開発手法は劇的に変わる可能性があります。例えば、治療薬と、がん細胞を原子・分子レベルで捉え、スーパーコンピュータ上で、薬剤が、がん細胞をどのように捉えるか、その上でがん細胞の働きをどのように抑え込むか、その1コマ1コマの再現が、人間の目の見える形で明らかになるのです。薬剤によるがん治療のメカニズムが分かれば、その解決策を考えることができ、より効き目のある治療薬の開発を効率的に進めることが可能になります。さらに、このような効率的な開発に伴い、新薬の開発期間の短縮や開発コストの削減も期待されます。

防災技術が向上し社会全体のリスクを軽減

防災技術が向上し社会全体のリスクを軽減

スーパーコンピュータは、気象情報の予測や防災技術を大きく前進させています。
現在の気象予測では地球表面を1辺数キロメートル四方から数十キロメートル四方の格子に分割し、各地から送られてくるデータをもとに、一つ一つの格子の気温、気圧、風などの値を予測し、天気予報に役立てています。気象予測の精度を上げるには、格子を細かく分割する必要があります。しかし、格子を細かくすると、それに伴って処理しなければならないデータも膨大なものとなります。その膨大なデータを処理することは、現在のスーパーコンピュータを用いたとしても大変時間がかかります。これでは現実の気象の動きに計算結果の算出が追い付かず、結果として、意味を成さないことになってしまいます。
高性能なスーパーコンピュータがあれば、格子を細かく分割することが可能になり、例えば局地豪雨の予測などで、これまで以上にきめ細かい情報が得られるようになります。