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次世代ストレージとデータマネジメントの革新
~IDC Storage Vision Japan 2018 講演レポート~

2018年2月6日、「次世代ストレージとデータマネジメントの革新」をテーマに、ストレージの今後を議論する「IDC Storage Vision Japan 2018」が開催された。今年で19回目を迎えた本イベントでは、本格的な普及期を迎えたオールフラッシュストレージ、ハイパーコンバージドシステムなどの市場予測や、ビジネスを支えるストレージやデータ運用の改革の方向性などを検討する講演が行われた。本記事では、デジタルトランスフォーメーション(以下、DX)時代のストレージ支出モデルの多様化を分析したIDC Japan 森山 正秋氏の講演と、デジタル革新を実現する富士通のストレージソリューションを紹介した富士通 海野 秀之の講演をレポートする。

ストレージ支出の新しい選択肢~インフラ支出モデルの多様化とデータマネジメントによる変革~

多様化するストレージ支出モデル


IDC Japan株式会社 エンタープライズインフラストラクチャ/PCsグループディレクター
森山正秋氏

森山氏は、国内企業においてDXが定着しつつあることを指摘。IDCは、2021年までの国内ICT市場の支出に関し、ICT市場全体の成長率を0.6%、DXの要となる第3のプラットフォーム(「モバイル」「ソーシャル」「ビッグデータアナリティクス」「クラウド」)を4.5%と予測している。ストレージ支出(ハードウェア、ソフトウェア、サービスの合計)は0.6%と伸びは小さいが、今後ビッグデータやAIがストレージ支出に大きな影響を与えるだろうという調査結果が出ている。
DX推進には、ストレージインフラの変革が必要というのが森山氏の主張だ。ストレージインフラの支出モデルは、以下のように多様化している。

  • 「アプライアンス」(ハードウェアとソフトウェアを組み合わせた専用装置)
  • 「ソフトウェア」(商用またはOSSのSoftware-Defined Storage (以下SDS)ソフトウェアを利用)
  • 「コンバージドインフラ」(サーバ、ネットワーク、ストレージをパッケージ化)
  • 「ハイパーコンバージドインフラ」(SDS+x86サーバで仮想化環境を構築)
  • 「サービスベース」(クラウドなどを利用)

2016年~2021年のエンタープライズストレージシステム支出予測では、全体はマイナス成長だが、オールフラッシュストレージ、SDS、ハイパーコンバージドインフラなどは成長率が高い。また、クラウドも確実に数字を伸ばしている。DX推進に当たっては、自社の要件や予算、IT部門のスタッフの数やスキルに合わせて、複数の支出モデルを組み合わせて最適なストレージを選択することが重要である。

オールフラッシュストレージ、SDS、ハイパーコンバージドインフラの導入が進む

近年、一般企業へのオールフラッシュストレージの普及が進んでいる。これは、技術の認知と導入メリットの理解が進んでいるからである。実際のオールフラッシュストレージの評価でもパフォーマンスはもとより、信頼性、可用性の満足度が高く、IDCは2021年までに外付型エンタープライズストレージシステムの約30%がオールフラッシュストレージに置き換わるとの見解を示している。
SDSはまだ導入率は低いが、今後の導入意向は高い。その目的は調達コスト削減に加え、インフラのライフサイクルを気にせずに済むといった運用コストの削減だ。SDSはOSS+x86サーバのほか、アプライアンス製品、商用サポート付きのOSS利用など、導入形態が多様化していくものと思われる。
2017年から急成長しているのがハイパーコンバージドインフラだ。構築作業が簡単、運用管理が容易などの導入理由が挙げられるが、特にIT部門のスタッフ数が限定される中堅中小企業や地方自治体などでの導入が増加している。
ストレージインフラのクラウドシフトも進んでいる。オンプレミスと並行利用するハイブリッド、複数利用のマルチクラウドといった利用形態も増えている。

データ管理の課題解決が重要

ストレージ支出の変革が進む中、課題となるのがデータ管理だ。データ運用管理コストの最適化、大容量データの長期保存、オンプレミスとクラウドの連携および使い分けを挙げる企業が多い。森山氏は、これらの課題の解決策として、保有データの全体像の把握、IT部門と業務部門の協業によるデータ管理ポリシーの設定、データのサイロ状態の解消、適切なインフラの選択、データ管理コストの適正化を提言し、講演を終えた。

デジタル革新を実現する富士通のストレージソリューション


富士通株式会社
エンタプライズシステム事業本部
エンタプライズ事業部 戦略企画部 部長
海野秀之

人、モノ、プロセスをつなぎ、データを収集・分析した結果を価値に変換して最適に制御する。そのサイクルを回す中で得た知見を活用し、新しいビジネスやユーザー体験を生み出す。富士通の戦略の要となる「FUJITSU Digital Business Platform MetaArc(以下、MetaArc)新規ウィンドウが開きます」は、クラウドをベースにIoT、AIなどのデジタル技術を提供することで、このようなビジネスのデジタル革新を可能にする。そこで重要な役割を果たすのがデータであり、データの基盤となるストレージだ。海野は、デジタル革新を実現するには、ニーズに応じたストレージソリューションが必要と述べた。

テクノロジーの進化によるストレージソリューションの変化

調達コスト、運用コストの大幅な削減を期待できるオールフラッシュストレージ

近年注目を集めているのがフラッシュ技術だ。かつて「速いけど高い」ゆえに用途が限定されていたオールフラッシュストレージは、フラッシュ技術の進化に伴い、低価格化が進み、広く普及し始めている。利点として「高速」「経済性」「業務継続」「データ保護」「サポート」などが挙げられるが、中でも「経済性」を選定基準として重視するケースが増えてきた。
HDDストレージは、容量の小さなハードディスクを多数並べることで性能を上げている。例えば、20TBで40000IOPSを実現するには、160本の300GBハードディスクをRAID1+0で構成する。一方、オールフラッシュストレージでは、4本の大容量SSDをRAID5で構成することで、同等以上の性能を得られる。この場合、HDDストレージと比べて約30%の調達コストの削減が可能だ。SSDは消費電力が小さく、利用本数も少ないことから、電気料金、発熱量、ラックスペースも小さくて済み、運用コストの大幅な削減も期待できる。

フラッシュでランニングコストを削減 の図

富士通は、オールフラッシュストレージ製品として、ETERNUS AF250 S2 オールフラッシュアレイETERNUS AF650 S2 オールフラッシュアレイを提供している。

最適なチューニングを施し、高いパフォーマンスを発揮するコンバージドシステム

性能の高いサーバとストレージを組み合わせたコンバージドシステムは、高速なデータベース基盤などの構築に最適である。重要なのは、ハードウェアの高い性能を十分に引き出せるように適切な設定・チューニングを行うことだ。最適なチューニングが行われず、性能が1/200以下になった事例もある。富士通が提供するFUJITSU Integrated System PRIMEFLEX for Oracle Database新規ウィンドウが開きますは、サーバ、ストレージ、ネットワークを組み合わせ、データベース性能を最適化する設計・チューニングを行ったコンバージドシステムである。

仮想化環境の運用を容易化するハイパーコンバージドシステム

多数の仮想マシン、仮想ボリュームを利用する仮想化環境では、必要に応じてリソースプールを増設できる柔軟性、拡張性が求められる。こういった仮想化基盤の構築には、サーバ内蔵のストレージをSDSにより統合し、システム全体で共有するハイパーコンバージドシステムが利用可能だ。時間をかけず容易に導入できるうえ、仮想化環境で物理サーバ・ストレージを意識せずに仮想リソースを管理できるといった、運用管理機能が重要となる。富士通は、垂直統合型 仮想化基盤 ハイパーコンバージドインフラストラクチャー(HCI)として、企業のニーズに応じたVMwareベースのFUJITSU Integrated System PRIMEFLEX for VMware vSAN新規ウィンドウが開きます、WindowsベースのFUJITSU Integrated System PRIMEFLEX for Microsoft Storage Spaces Direct新規ウィンドウが開きますを提供。事前に設計、構築、検証を行ったシステムは簡単に導入でき、ハードウェアなどの知識なしに運用管理を容易化、自動化できる機能を用意している。

ボトルネックの把握、性能のサイジングが重要

ストレージソリューションへの投資に当たっては、現在の業務におけるボトルネックを把握し、性能のサイジングを適切に行う必要がある。富士通では、これまで蓄積してきた経験と実績をもとに、サーバ、ストレージを含むシステム全体のアセスメントが可能だ(アセスメントサービス)。これにより、最適な導入プランを提案できる。

多様な要件に対応するストレージソリューション

ストレージへの要件は高度化かつ多様化が進んでおり、用途に応じたストレージソリューションを選択することが重要となる。

大規模並列計算処理を支える高速ストレージ

HPC(High-Performance Computing)やスーパーコンピュータを使い、ビッグデータ分析などを行う際には、数千、数万の計算ノードをフルに稼働させるために、長期間、安定的に高いスループットを維持するストレージが必要である。富士通は、OSSの「Lustre」をベースに高性能スケーラブルファイルシステム「FEFS(Fujitsu Exabyte File System)」を開発。毎秒1TBのスループットに加え、高い信頼性と拡張性を実現するほか、帯域優先制御、Quota制御、スナップショット機能などの独自の拡張機能を提供している。

大容量のスケールアウトが可能なストレージ

クラウド基盤として利用するストレージには、高い拡張性が求められる。大容量のスケールアウトを可能にするストレージソフトウェアにCephがある。Cephは、分散オブジェクトストア「RADOS」と優れた分散配置アルゴリズムによりEB(エクサバイト)級のスケーラビリティを提供し、OpenStack対応、Amazon S3互換のストレージを実現する。
OSSのCephを利用すれば、ストレージシステム構築のコストを抑えられるが、運用管理や保守を自前で行うための知識やスキル、コストが必要だ。富士通は、Cephを採用したハイパースケールストレージ ETERNUS CD10000 S2を提供。アプライアンス製品として、検証済みの最適構成、ハードウェア・ソフトウェアのワンストップ保守の提供により、運用管理・保守のコストを抑えることができる。

アプライアンス提供による投資の最適化 の図

大容量データの長期保存に対応するストレージ

企業で扱うデータは日々爆発的に増加しているが、その大半は90日後以降には参照されなくなるコールドデータである。コールドデータをはじめ、バックアップデータを保存するストレージとしてよく利用されるのがテープソリューションだ。富士通のETERNUS LT series テープライブラリは、テープ上のデータに一般的なファイルシステムのようにアクセスできるほか、WORM(Write Once Read Many)タイプのカートリッジ利用による改ざん防止、テープドライブの暗号化による情報漏えい防止などの機能を提供する。また、コールドデータ向けに開発されたETERNUS DA700 データアーカイバーは、耐酸化性、耐腐食性に優れた次世代の光メディア「アーカイバルディスク」を採用し、設計上50年以上のデータ保存寿命を実現するほか、導入・運用を簡易化する運用管理機能、WORM、データ暗号化といったセキュリティ機能などを提供する。

次世代光ディスクを用いたコールドストレージ の図

幅広いストレージソリューションを今後も提供

海野は、ストレージソリューションの変化を促す3番目の要因にクラウドを挙げた。富士通のMetaArcは、クラウドをベースにモバイル、IoT、AIなどの最先端技術を提供するが、注目したいのがFUJITSU Human Centric AI Zinrai(ジンライ)新規ウィンドウが開きますのサービスだ。「Zinraiディープラーニング新規ウィンドウが開きます」では、データを準備し、学習を行い、学習結果を評価するという流れを繰り返す。その中で学習結果を活用し、新しいビジネスにつなげていく。このサイクルを支えるのが、データ基盤となるストレージソリューションであることは言うまでもない。

テクノロジーの進化により、オールフラッシュの時代が訪れようとしている。しかし、エンタープライズ向けストレージに求められるのは性能と信頼性であることに変わりはなく、これらは単にHDDをSSDに置き換えるだけでは得られない。また、QoS制御、データコピー・ミラーリングといった運用機能が必要になる。これらの機能は、これまでの経験やスキルを積み上げた結果作り出されたものであり、だからこそ、時代が変わっても新旧機種間でのデータ移行、同じ管理ソフトウェアによる相互運用性が実現されている。
テクノロジーの進化やニーズの多様化により、様々なストレージソリューションが必要とされている。富士通は、これまでお客様をサポートしてきた実績とノウハウを通じて、幅広いストレージソリューションを今後も提供していくと述べ、海野は講演を終えた。

展示会場:高負荷な環境で極めて低いレイテンシを実現し、迅速かつ安定した性能を発揮するETERNUS AF250 S2オールフラッシュアレイ

富士通は、IDC Storage Vision Japan 2018の展示会場でETERNUS AF250 S2 オールフラッシュアレイの実機を展示し、導入事例をパネルで紹介した。
ETERNUS AF250 S2は、SSDを最大48本まで搭載でき、容量の異なるSSDを混在できるほか、SED(Self Encrypting Drives:自己暗号化ドライブ)のSSDもサポートしている。最大430,000IOPSの高速処理を実現すると同時に、レスポンスタイムを平均0.5ミリ秒に抑え、I/Oボトルネックが発生しやすい環境でも安定したデータ転送が可能である。
来場者からは、ETERNUS AF250 S2の性能や機能に関する質問が多く寄せられた。導入事例を紹介したパネルを見ながら、最適な用途や効果を発揮する利用場面などを質問する来場者も見られた。
また、富士通の講演で紹介された、ETERNUS CD10000 S2 ハイパースケールストレージETERNUS DA700 データアーカイバーに興味を持った来場者が、展示ブースのカタログを持ち帰る場面も数多く見受けられた。

会場風景

富士通講演資料

IDC Japan 調査レポート(White paper)

[IDC Japan 調査レポート (White paper)] 多様化する支出モデルに対応した富士通のストレージ戦略:ストレージインフラのトランスフォーメーションを支援

本White Paperを「フラッシュストレージ ETERNUS AF series 導入選定ガイド」より提供しています。

これ以外にもお客様の導入選定にお役立ていただけることを目的に「オールフラッシュ有効活用冊子」や課題解決の処方箋「フラッシュ導入事例集」などをご提供しています。


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