11月27日、学士会館(東京都千代田区)にて、第60回電気科学技術奨励賞(オーム技術賞)の表彰式が行われ、富士通グループは2件5名が受賞しました。
電気科学技術奨励賞(主催:公益財団法人電気科学技術奨励会)は、電気科学技術に関する発明、改良、研究、教育などで優れた成果を挙げ、日本の諸産業の発展および国民生活の向上に寄与し、今後も引き続き顕著な成果の期待できる人に贈呈される賞です。今回で第60回を迎え、半世紀以上の歴史と権威のある賞です。
この内の1件は、以下の内容の受賞です。
【受賞名】
「紙の暗号化技術」
【受賞者】
阿南 泰三 (㈱富士通研究所 R&D戦略本部)モビリティ研究推進室 室長)
伊藤 隆 (㈱富士通研究所 メディア処理システム研究所 メディアサービス研究部 主席研究員)
【功績】
情報を保護する最良の技術は、情報そのものを暗号化して秘匿化することであったため、銀行をはじめとする個人情報を取り扱う企業のほか、団体からも印刷物に適用可能な暗号化技術が切望されていました。
受賞者諸氏は印刷物を暗号化するという世界初の試みに挑戦し、紙の暗号化技術の開発に成功しました。本技術は、コンビニエンスストアで発行される住民票の写しや印鑑証明書において、従来技術では防止できなかった普通紙の改竄を防ぐことができるため、各種証明書が24時間コンビニエンスストアで取得可能となりました。
本成果は2012年5月23日現在、46自治体の証明書発行の行政サービスに適用され、国民生活の利便性に大きく貢献しています。
(左から) 伊藤 隆、阿南 泰三
表彰状
記念盾
今回の富士通グループの受賞者の集合写真