沼津信用金庫 本店
65年の歴史を持つ沼津信用金庫様は、ビジネス・マッチングによる地元企業のビジネスチャンスの拡大や、地域の事業所と独自の契約を締結し、金利優遇や暮らしに役立つ様々なサービスを提供する「ななつぼし(沼津信用金庫職域サポートサービス)」などの独自活動により、地域経済の活性化に積極的に貢献しておられます。
沼津信用金庫様では、2005年からDB検索・帳票作成ツール「RelationStage/DBplayer(リレーションステージ/デービープレイヤー:以下、「DBplayer」)」を活用されています。日々の業務全般で幅広くご活用いただいているという本ツールの導入背景や活用方法について、事務部部長 蓮池様、事務システム課 次長 工藤様、同課 係長 加藤様、業務部 業務企画課 係長 大久保様にお話を伺いました。
(インタビュー日:2015年12月11日)
事務部 部長 蓮池様
沼津信用金庫は2005年5月、しんきん共同センターに加盟し勘定系システムを外部委託しました。情報系システムに関しても、勘定系システムから送信されてくる還元データと金庫独自のデータを取り込んだ統合データベースを中心としたデータベース群を再構築、それを基に情報系の各種帳票、加工データを金庫内で作成する運用に変更しました。
共同センター加盟前は、プログラムを作成し帳票を出力していましたが、これからは、営業店側が要請する帳票バリエーションの増加、そして何よりもスピード感を持った対応が必要と考え、共同センター加盟を機に、職員自らが欲しい帳票を自分で作成できる、帳票作成ツールを導入することにしました。
ツール選定は実績面を重視し、当時、全国で100金庫を超えるシェアNo.1の実績があり、県下金庫でも使用されていたDB検索・帳票作成ツール「DBplayer」に決定しました。以来、2009年の情報系システムの機器更改時における「DBplayer」自体のバージョンアップを挟みつつ、現在に至るまで使用しています。
システム概要図
事務部 事務システム課
係長 加藤様
「DBplayer」では、帳票のレイアウトとデータベース項目との対応等を定めた帳票定義体をあらかじめ作成しておきます。その帳票定義体を指定し「DBplayer」を動作させると、データベースから項目データを自動抽出し帳票形式で画面に出力します。もちろん印刷もできます。
当金庫では当初、この帳票定義体の作成を営業店職員に開放し、自由に帳票出力して貰うことを狙いとしていました。しかし、実際に運用を開始すると、職員は作成時間の余裕がない、作成するにはある程度のデータベース知識が必要であるとの事情が判明したため、帳票定義体は本部職員が作成し、営業店職員は帳票利用へと当初の構想を変更しました。結果的に、実情に即したこの路線転換が「DBplayer」の長期利用に大きく繋がりました。
事務部 業務企画課
係長 大久保様
作成した帳票定義体の数は現在まで約1,600個に及び、「DBplayer」は、業務運用上、不可欠なものとして活用されています。
例えば、システムのユーザー部門である本部の業務企画課では、毎月の営業店・渉外員の業績管理や店舗ごとの定期積金額等、様々な角度からデータ分析する帳票を作成して、お客様の動向を掴みDM作成等の営業活動に活用しています。一方、営業店側では前営業日に獲得した新規顧客確認等、日常業務の中で使用しています。従来は本部から紙で配布されていた帳票が、端末画面で定義体を指定しマウスクリックするだけで出力できます。
一時的な帳票出力用に作成した定義体も数多くあります。個別営業店からあらたな帳票提供の依頼に対しては、新規に定義体を作成しデータベースからデータを抽出、Excel化した帳票を当該営業店に送付しています。また、投資信託の販売実績表等、外部機関からの緊急要請に対して30分で定義体を作成し帳票出力したこともあります。最近では、各店舗が担当している法人・個人のマイナンバーの入手状況一覧や、冬の定期預金キャンペーンでの獲得実績一覧等の帳票出力用に定義体を作成しました。
さらに、データベースにデータを書き込む「DBplayer」のエントリ機能も有効活用しています。この機能を使いプログラミングレスで、反社会的勢力情報などをデータベースに本部職員が登録しています。営業店側は当該データを口座開設時、必ず参照し確認しています。
事務部 事務システム課
次長 工藤様
昨今、個人情報取扱の一層の厳格化が求められている中、当金庫は従来から情報管理に細心の注意を払っています。「DBplayer」が作成する帳票も、2つの機能を使用してセキュリティ対策を講じています。
1つ目は、帳票定義体単位に設定できるアクセス権限機能です。当金庫では職員ひとり一人にIDを付与し、全職員用フォルダと支店単位約50個のフォルダに格納されている帳票定義体に対して、職員の在籍支店・部署と職責に応じてIDを紐付け、参照権限を設定しています。これにより職員は、業務上必要最低限の情報参照に制限され、例えば、融資係は在籍支店の融資関連の帳票しか参照できません。
2つ目は、操作ログ取得機能です。これは、帳票定義体へのアクセスログから、操作情報を分析出力するものです。個人単位に付与したIDで、誰がいつ帳票印刷したかも容易に判別できます。支店では、このログ一覧を毎日出力して、個人情報取扱管理の省力化と厳格化を両立させたほか、不正操作の監視・抑止にも効果を挙げています。
帳票に埋め込むデータベースの項目群は、辞書と呼ばれ画面表示されます。帳票定義体は、この辞書の中から項目を選び、帳票レイアウト上に配置して作成します。つまり、当金庫が有している約50個の辞書とその項目内容を適切に判断できれば、短時間で必要項目を探し定義体が作成できるのです。
現在のところ帳票定義体をスピーディーに作成できる職員はまだまだ少数ですが、「DBplayer」の機能を深く理解することはもとより、今後も、帳票定義体を作成できる人材育成、ノウハウ継承を不断に努め、営業店・本部からの多様な依頼に対し迅速に応えていきたいと考えています。
富士通ミッションクリティカルシステムズ
第一ソリューション事業部 舘
2005年のしんきん共同センター加盟に伴う、補完情報系システムの導入・構築当初から担当させて頂いております。
DBplayerの導入によって業務の効率化や課題解決が実現できたとのお話を頂き、金庫様のお役に立てる事が出来て大変うれしく思っております。
今後も金庫様に、より一層ご活用いただくために、引き続き、機能拡充や活用方法の提案に取り組んでまいります。
名称 | 沼津信用金庫 |
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所在地 | 静岡県沼津市大手町5丁目6番16号 |
創立 | 昭和25年4月20日 |
預金 | 470,759百万円 |
貸出金 | 211,235百万円 |
ホームページ | http://www.numashin.co.jp/
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(平成27年9月末現在)
※「ななつぼし」は沼津信用金庫様の登録商標です。
※「ころろん」は沼津信用金庫様の登録商標です。