永和信用金庫 本店
2011年に創立80周年を迎えた永和信用金庫様は、大阪府下一円のお客様を中心に地域密着型金融推進を目指されています。金融サービスでの支援はもちろんのこと、地元プロバスケットボールチーム「大阪エヴェッサ」の応援や、お客様の事業販路拡大をサポートするビジネスマッチングの開催等、様々な局面で地域の発展に貢献されています。
永和信用金庫様は2014年9月、情報系システムの更改に併せて、DB検索・帳票作成ツール「RelationStage/DBplayerWEB-J(リレーションステージ/デービープレイヤーウェブ-ジェイ:以下、「DBplayer」)」の更改と電子帳票配信システムを連携し、本部・営業店職員の方々への利便性向上とともに、セキュリティの強化を図られました。
本ツールの導入背景や効果について事務部部長 辰巳様、部長代理 草田様にお話を伺いました。
(インタビュー日:2014年12月17日)
事務部部長 辰巳様
当金庫は、1995年にNTTデータが運営するしんきん共同センターへ加盟し、勘定系システムの運用をアウトソーシングしました。残る情報系システムは、継続して当金庫が独自に運用しています。
加盟当時、満期管理表や延滞管理表などの帳票類は、情報系システムのバッチ処理プログラムで作成していました。しかし、職員の高齢化が進み、プログラムに精通した要員の確保が困難になってきたことに加え、現場利用部署からの作成依頼が集中することもあり、適宜、プログラムを開発して帳票を提供し続けることに限界を感じていました。
そこで、誰でも簡単に帳票を作成できるツールとして「DBplayer」を1998年に導入しました。「DBplayer」が参照するデータベースは、夜間のバッチ処理で本番系の情報系データベースから作成しています。情報の書換えや性能劣化等、本番系に影響を与えない運用を整備しました。
以来、情報系システムの更改等に併せて「DBplayer」もバージョンアップを図ってきています。今回の2014年9月の情報系システムの刷新では、セキュリティの強化を目指して「DBplayer」と電子帳票システムの連携を実現しました。
「DBplayer」導入の評価は、作成した帳票定義体(帳票のレイアウトや項目等を定義したもの)の数に端的に現れています。定期的に行っている帳票定義体の棚卸によると、使用している数は3,500定義体もあり、利用している職員から高い評価を得ています。利用者はこの帳票定義体を使って、知りたい切り口で、最新のお客様情報を帳票に出力しています。
例えば、渉外員は、お客様への訪問実績・予定を記載した訪問頻度表を作成し、効率的な渉外活動に繋げています。また、導入前、各種情報の一覧表の作成は、一件ずつ端末を操作して情報を取得し、その結果を手作業で集計する煩雑なものでした。これも今では、「DBplayer」を使いすぐに作成できます。
「DBplayer」の使いやすさもメリットの一つです。「DBplayer」の操作方法は画面を見れば分かる簡単なもので、新たに職員が異動してきても「DBplayer」の研修は行っていません。もちろん、バージョンアップがあっても、既存機能の操作方法は変わらず、帳票定義体も継続して利用可能です。今回の更改で、定型データと非定型データの帳票出力の操作方法が統一されたため、より使い易くなりました。
システム概要図
事務部部長代理 草田様
近年、個人情報の管理強化が叫ばれるなか、当金庫は、情報系システムの刷新を機に、お客さま情報の取扱いを厳格化しました。
まず、データベースに直接アクセスする「DBplayer」の運用を見直しました。帳票定義体の新規作成権限と変更権限を事務部に限定し、各部署は参照権限のみとしました。部署が異なると参照できる帳票も違います。このようなアクセス権限の設定は、「DBplayer」の機能を使用しました。新規作成権限と変更権限、参照権限を帳票定義体単位に、かつ職員一人一人に設定することで、きめ細かなアクセス制御が実現できました。職員の異動の際も、権限の変更だけで、参照できる帳票を変更しています。
次の目標として、お客様の個人情報が印刷される帳票の削減に取り組んでいるところです。これは、電子帳票配信システムと「DBplayer」の連携により実現します。電子帳票配信システムは、膨大な帳票類を管理し、利用者が容易に目的の帳票を検索し、画面表示するツールです。夜間バッチ処理に「DBplayer」を組み込み、「DBplayer」で作成した帳票を電子帳票配信システムで管理・参照できるようにしていきます。これにより、職員は帳票印刷をせずにパソコンの画面で参照できるようになるほか、紙媒体帳票の保管管理の軽減、ペーパーレス化にも繋がります。
また、電子帳票配信システムは操作ログを取得しており、不正操作の監視・抑止や、監査時の証跡として利用でき、セキュリティの面でも安心しています。
今後は、最新版「DBplayer」のデータベースにデータを書込む、データエントリー機能の活用を考えています。営業担当者が異動等で変更となった場合、営業店から事務部に紙媒体の異動申請書を提出し、事務部で異動に係るデータ類を変更していますが、これを、営業店が直接、データ変更できる仕組みを作っていきたいと思います。これにより、データ変更までの時間が大幅に短縮できます。
さらに、依然としてホストで作成している帳票の「DBplayer」への移行を推進していきます。複数テーブルに跨る複雑なデータを扱う帳票をどのように作成していくかが課題となりますが、順次検討し解消していきます。
富士通ミッションクリティカルシステムズ
第一ソリューション事業部 川西、村上
1989年の第三次オンラインシステムご導入以降、共同センター移行後も長年にわたりお付き合いさせて頂いております。
「DBplayer」も、1998年のV4導入以来十数年の長きにわたりご利用頂き、ご活用を頂いております。今回、金庫様の「DBplayer」への期待を伺い、感謝の気持ちとともに、さらにご活用頂くべく決意を新たにしております。
今後も、「U-BANKえいわ 永和信用金庫」様の良きパートナーとして、金庫様の「夢の実現」をお手伝いいたします。
※「U-BANKえいわ」は、永和信用金庫様のコミュニケーション・ブランドネームです。
名称 | 永和信用金庫 |
---|---|
設立 | 昭和6年9月21日 |
本店所在地 | 大阪市浪速区日本橋4丁目7番20号 |
店舗数 | 21店舗 |
預金残高 | 461,049百万円 |
ホームページ |
http://www.eiwa-shinkin.co.jp/
|
(2014年12月末現在)