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Fujitsu

Japan

常に先手の経営へ。取引1件1件から事業損益の見える化を実現

このページの情報は、2009年に掲載されたものです。
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国分株式会社様 導入事例


食品卸売業の国内最大手、国分株式会社では、取引データの1件1件から事業損益の見える化を実現するべく富士通の「経営の見える化ソリューションGLOVIA/MI」を導入。3か月という短期間の構築で、全社統一の事業損益管理システムによる業務の効率化・標準化、経営層への情報公開の早期化をはかりました。

[ 2009年5月21日掲載 ]

導入事例概要
業種: 酒類・食品卸売業
製品: ハードウェア:PCサーバ PRIMERGY RX600 S4、ストレージ ETERNUS2000 モデル200
ソフトウェア:GLOVIA/MI

「システム部門が関わるのは元データをどう抜き出すかというレポート定義のところくらいです。「GLOVIA/SUMMIT」と同様、「GLOVIA/MI」は現場主体で運用管理が行えるため運用コストがかかりません。また、多様な分析視点に柔軟に対応、変化に追随できるシステム構築が短期間、かつ容易に可能となります。インプットではExcelデータから「KMS(国分マネジメントシステム)」、「GLOVIA/SUMMIT」まで、さまざまなデータを取り込むことができ、アウトプットでは業務目標に合わせたかたちでユーザー自身が自由にレポーティングすることができます」

課題と効果
1 BU単位での情報公開の早期化をはかりたい 全社統一の事業損益管理システムにより経営層への情報公開の早期化、情報リテラシーの均一化を実現
2 各拠点で行われているローカルルールを撤廃し、全社統一を推進したい 集計の自動化によりローカルルールを撤廃、ルールの統一化にむけた全社基盤を確立
3 多様な分析視点に対応、追随できるシステム構築を実現したい 「GLOVIA/MI」はプログラムレスで現場主体の運用が行えるため、要件変更も迅速かつ容易に

日本を代表する食品卸売業の最大手、国分株式会社(以下、国分)。創業300年にむけて成長を続ける同社の原動力は、問屋としてのこだわりです。2008年度の連結売上高、約1兆4,715億円(前年比103.1%)、国内食品卸売業第1位となったこの数字も取引1件1件の積み重ねであることを重視しています。現場で発生した情報を統合し、取引データ1件1件に基づく事業損益の見える化のブラッシュアップを実現するべく、富士通の「経営の見える化ソリューションGLOVIA/MI」を導入。全社統一の事業損益管理システムによる業務の効率化・標準化、経営層への情報公開の早期化を実現し、迅速な意思決定を支える経営の基盤を構築できました。

導入の背景

卸売業では取引1件1件の積み重ねが大切

奥村 恆弘
国分株式会社
執行役員 経営企画部長

江戸時代の5街道の起点、日本橋。当時、大問屋が数多く軒を連ね、江戸の経済の中心地だったこの地に、現在、日本の食品卸売業を代表する企業、国分の本社があります。同社は江戸時代中期の初頭、1712年に醤油の醸造業としてスタート。1868年、明治の初めに卸売業に転身し、創業以来、変わらぬ「信用」をベースにした企業姿勢のもとで成長を続けています。

2008年度の連結売上高は国内食品卸売業第1位の約1兆4,715億円、前年比103.1%を達成。2012年で創業300年を迎える同社発展の原動力が「問屋スタンス」です。
問屋であることのこだわりは、たとえば情報を活用した問屋マーチャンダイジングや、低温・菓子・フードサービス事業を強化し消費者の多様なニーズに応えるフルライン、さらに業態に偏らないフルチャネルといった施策にも表れています。また、独自のコンソリデート(調整)機能で流通の全体最適を目指すサプライチェーン・コンソリデートも商品の流れのすべてに関わる問屋だからできることです。

同社のグループ全体での得意先は35,000社、仕入れ先は9,200社、取扱商品は65万点に及び、去年1年間のデータ件数は4億6,000万件を数えます。「4億6,000万件に至る1つ1つの取引データを積み上げていくことが卸売業では重要です。取引の1件1件を大切にしないと卸売業というビジネスは成り立ちません」と、執行役員 経営企画部長の奥村恆弘氏は語ります。

導入の経緯

全社統一システムによる事業損益レポートの作成が急務

納谷 憲治
国分株式会社 経営企画部 チームリーダー

同社では「問屋スタンス」を支えるITインフラの強化にも積極的に取り組んでいます。変化への迅速な対応と拡張性を実現するために、2006年には基幹システムをメインフレームからオープンシステムに移行。新たな基幹システムの要となったのが、同社が独自開発した「KMS(国分マネジメントシステム)」です。

「KMSの開発時に目指したITインフラのコンセプトは、売上高約1兆4,000億円を何百円といった伝票の1行にまで落としこむということです。視点を変えれば、伝票1行の改善の積み重ねがグループ全体の数字につながっていきます。基幹システム再構築に際し新会計基盤に「GLOVIA/SUMMIT」を採用したのも「KMS」の方向性にフィットしていたからです」(奥村氏)。

「KMS」で現場情報の見える化をはかり、「GLOVIA/SUMMIT」で会計情報の見える化を実現。次のテーマとなったのが現場情報と会計情報を統合した「事業損益の見える化」をさらにブラッシュアップすることです。そのためにはまず全社統一システムによる事業損益レポートの作成が不可欠でした。

「KMSの開発により現場レベルの数値や会社全体の数値の見える化はタイムリーに行える状況になりました。ただ、BUという中間単位での集計については経費の分割、季節要因、エリア要因の反映など、人的判断を伴う要素を加味する必要があることから情報の2次加工をせざるをえず、結果として経営層への情報公開に時間を要しておりました」と、経営企画部 チームリーダーの納谷憲治氏は課題を説明します。

導入のポイント

現場主体で運用できる点も大きなメリット

齊藤 暁祐
国分株式会社 経営企画部 課長

角田 憲一郎
国分株式会社 情報システム部 業務・会計システムチーム チームリーダー

同社の課題を解決するために採用されたのが「GLOVIA/MI」です。「GLOVIA/SUMMITに対する高い評価と、これまでに培った富士通との信頼関係がベースにありましたから、ほかの製品はほとんど検討しませんでした。それよりも、事業損益の見える化のブラッシュアップを一刻も早く実現したい。そのために課題の解決が最優先事項でした。

こうした思いに、富士通は「GLOVIA/MI」のプロトタイプの開発というかたちで応えてくれました。実際の業務で使用しているデータを連携して「GLOVIA/MI」のプロトタイプを利用したことで、現場の経理スタッフも、これだったらいけると、プロジェクトは大きく前進しました」と、経営企画部 課長、齊藤暁祐氏は語ります。

2009年1月に導入準備を開始し、同年3月に本稼働。「GLOVIA/SUMMITの導入経験があったとはいえ、約3か月という短納期を実現できたのは大きなメリットの1つです」と、情報システム部 業務・会計システムチーム チームリーダー、角田憲一郎氏は話します。

プログラムレス、インデックスレスという「GLOVIA/MI」の特長は、短期間構築はもとより運用管理面でもメリットがあります。「システム部門が関わるのは元データをどう抜き出すかというレポート定義のところくらいです。「GLOVIA/SUMMIT」と同様、「GLOVIA/MI」は現場主体で運用管理が行えるため運用コストがかかりません。また、多様な分析視点に柔軟に対応、変化に追随できるシステム構築が短期間、かつ容易に可能となります。インプットではExcelデータから「KMS」、「GLOVIA/SUMMIT」まで、さまざまなデータを取り込むことができ、アウトプットでは業務目標に合わせたかたちでユーザ自身が自由にレポーティングすることができます」(角田氏)。

導入効果と今後の展開

事実に基づいて先を読み、先手を打つ経営の実現へ

今回の導入で達成できたこと、また期待されている効果について奥村氏は次のように語ります。

「担当営業が得意先ごと、商品ごとのデータを積み上げていくことで必然的にグループ全体の経営の実態が見えてきます。たとえば、この経費がおかしいので要因をたどりたいとなったとき、「GLOVIA/SUMMIT」から取り込んだデータを確認し、何月何日の交際費が問題になるということまでわかります。また、収益でいえば、「KMS」から取り込んだデータのどこのメーカーの何月の商品というように単品ベースの利益にまでつながります。情報が一元化され、1つ1つのデータが見えてくることでPDCAサイクルもよりスムーズにまわります。また、トップも現場も見ている情報ソースが1つであるという点も重要です」。

今回の導入で、事業損益レポートの作成に関する課題も解決できました。「集計の自動化によりローカルルールを撤廃し、事業損益レポート作成の標準化、情報リテラシーの均一化がはかれました。また、経営層に対して迅速に情報公開を行える環境も整いました。これからは極端にいえば、データが締まった翌日には管理会計の数値を各拠点の責任者に提供できます。さらに日次ベースでデータを「GLOVIA/MI」に蓄積し、情報提供のスピードを高めていければと考えています」(齊藤氏)。

業務のあり方も変革されようとしています。「システム部門はスピーディーに、なおかつ一元化された情報を提供する。経理は情報を分析し営業部門にアドバイスを行う。営業はアドバイスに自身の判断を加え、迅速に行動に移す。それぞれが本来あるべき役割へシフトし企業体質を強化していく、そのための環境が整いました」(奥村氏)。

今後の展開について奥村氏は「事業損益以外にも予算作成や目標設定などにも「GLOVIA /MI」を活用していければと考えています。「GLOVIA/MI」により「KMS」開発時のコンセプトは完結しました。これで、現場で発生する唯一無二の取引データから「常に先を読み、先手を打つマネジメントサイクル」のさらなる強化に取り組んでいきます。


パートナーメッセージ

株式会社富士通システムソリューションズ
豊島 清公

2005年の「GLOVIA/SUMMIT」会計システムの稼働当時より、現場情報(KMS)と会計情報(「GLOVIA/SUMMIT」)とを統合した経営管理のあり方については課題となっておりました。

今回、「GLOVIA/MI」の"元データの形式やタイミングを選ばない"特性を活かすことで、複数のシステムに散在する明細データを統合し、全グループ統一の経営管理手法・基準・運用の実現にむけて取り組みました。
導入が3か月の短期間で推進できたのは、東西の経理部/情報システム部の担当者様と富士通の「GLOVIA/MI」開発元と弊社が一丸となり、遠慮なく意見交換が行えたことでスピーディーな意思決定をはかることができた結果と考えております。

今後とも、さまざまなかたちでお客様のご支援ができれば幸いです。よろしくお願いいたします。

【国分株式会社様 会社概要】

所在地 〒103-8241 東京都中央区日本橋1-1-1
代表者 代表取締役会長兼社長 國分勘兵衛
代表取締役副社長成田 健
創業 創業 正徳2年(1712年)
資本金 35億円
売上高 14,715億円(単体売上 13,569億円) 平成20年12月期
従業員数 連結4,363名 単体1,481名(平成20年12月末現在)
事業内容 酒類・食品・関連消費財にわたる卸売業およびそれらに関する資材の販売業、貿易業、パン粉の製造業、貸室業
ホームページ http://www.kokubu.co.jp/新規ウィンドウが開きます

本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は掲載日現在のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。

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