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ハードウェアを意識せずにストレージを使っていただくために
ETERNUS SF (エターナス エスエフ)

VOICE ~ETERNUSの現場から。富士通株式会社 プラットフォームソフトウェア事業本部 第二プラットフォームソフトウェア事業部 第二開発部 プロジェクト部長 松本 一志(左) / プラットフォームソフトウェア事業本部 第一プラットフォームソフトウェア事業部 第三開発部 プロジェクト課長 横山 衛(右)

――1990年代後半、富士通のストレージ事業はオープン化に向けて展開し始める。そのためには、オープンシステム向けに、メインフレームと同様にストレージを管理できるソフトウェアが必要であることは誰の目にも明らかであった。ほどなくして、オープンシステム用ストレージ管理ソフトウェアの開発が始まった。

ETERNUS SF誕生のきっかけは?

(松本)私はもともとメインフレーム用OSを開発していました。OSの開発が一段落した後にストレージの部隊に移ったのですが、すぐに米国に行ってくれと言われました。1997年頃の話です。富士通の傘下に入ったアムダール社のディスクアレイ製品の開発をサポートすることになったのです。
このディスクアレイはIBM互換汎用機との接続に加え、オープンシステム系サーバにも対応する予定でした。そうすると、IBM汎用機用のストレージとオープンシステム用のストレージのどちらともデータをやりとりできるようにしなければなりません。そこで、アムダール社内で使っていたツールをもとに、ホストを停止させずにデータの移行を可能にするTDMF(Transparent Data Migration Facility)というソフトウェアを開発しました。これがETERNUS SFの原点となる最初の製品です。その後、TDMFを核にして、AdvancedCopy Managerなどの必要なツールを追加していく形で、オープンシステム用のストレージ管理ソフトウェアの開発を進めてきました。

松本

(松本)TDMFの頃は開発チームの規模といえば、私1人だけでした。短期間でプロトタイプを作ったりして、まるで家内制手工業のようでした。その後、ETERNUS製品とともに、ソフトウェアも拡張していき、開発チームも少しずつ大きくなっていきます。2000年頃、ストレージシステムの総合管理ソフトウェア(現在のETERNUS SF Storage Cruiser)を開発したときは、SAN管理機能を搭載するためにストレージだけでなくサーバやネットワークを扱わなければならなかったので、10人くらいからスタートして最終的には30~40人くらいになりました。

――1999年以降、富士通はオープンシステム用ディスクアレイ製品を次々と市場に投入し、2002年にはETERNUSブランドが確立。同年7月には「Softek (ソフテック)」ブランドとしてあらたに統合ストレージ管理ソフトウェアも販売開始し、オープンシステム用のストレージ管理ソフトウェアの開発も加速する。

オープン向けのソフトウェアはメインフレーム向けと大きく異なるのか?

(松本)基本的な考え方は変わりません。メインフレームで培ってきた技術をオープンでうまく活かせています。たとえば、ETERNUS SF Storage Cruiserの大きな特長の1つに関係管理機能があります。接続しているサーバやストレージの構成や状態を可視化するという富士通独自の機能ですが、これはもともとメインフレーム用の管理ソフトウェアに搭載していた機能です。オープンでもこの機能を応用しています。ストレージの開発チームでは、ハードウェアを作る人もミドルウェアを作る人も、また私以外のソフトウェアエンジニアもメインフレームについてよく知っていました。ですから、メインフレームで利用していたこういう機能をオープン用にも載せたいと言うと、周囲がすぐ理解してくれたので、非常に開発がやりやすかったです。

Softek Storage Cruiser
(現名称ETERNUS SF Storage Cruiser)
開発当初の関係管理機能画面


関係管理機能によりシステム構成の可視化
(Softek Storage Cruiser開発当初の画面)

GUI開発は大変だったと聞きましたが。

(松本)そうですね。先ほど例に挙げた関係管理機能もメインフレームではキャラクタを使って構成図をコンソールに表示していましたが、オープンシステムでは操作しやすいようにGUIでわかりやすく表示する必要がありました。オープンシステム用のソフトウェアでもメインフレーム用と同様に、機能や性能はまずコマンドラインベースで作り込み、その後別途GUI部分を作ります。GUIについては、当時Microsoft® Windows®のGUIライブラリに大きく依存していたのですが、このGUIライブラリが頻繁に拡張されるんです。ソフトウェアをリリースしたら、開発中にGUIライブラリが拡張されており、世の中で一般的に使われるGUIが微妙に変わっていたということがあり、その対応が少し大変でした。

その他、試行錯誤された点は?

(松本)オープンシステムの世界は一般に自由度が高いと言われています。新しいアイデアをそのまま製品として実現できるように思われています。しかし、実際のオープンシステムの世界では、ハードウェアに近くなるほど自由度が低くなります。たとえば、現在のサーバについてはIntelアーキテクチャのものにほぼ限定されてしまいます。ハードウェアにしろソフトウェアにしろ、現在広く使われているOSやアプリケーションなどと連携するものを作らないと、見向きもされないし使ってもらえません。自分が提案するだけでは誰もこちらを見てくれないので、ハードウェアベンダー、ソフトウェアベンダー、Microsoft社やLinuxのコミュニティなどに人脈を作り、オープンシステムでメジャーな製品と連携可能な製品を作っていく必要があります。そこがメインフレームと違って難しいところです。

――2002年以降、富士通はSoftek(ソフテック)というブランド名で展開していた統合ストレージ管理ソフトウェアを、2006年にストレージ基盤ソフトウェアETERNUS SF(エターナス エスエフ) という新名称に変更。現在、ETERNUS SF製品は、ストレージリソース管理、バックアップ、レプリケーションなど充実のラインナップを見せており、今後はさらに仮想化機能などに注力していく。

他社サーバとも接続可能という基本コンセプトを残したまま、ETERNUS SFにブランド名を変更した理由は?

(松本)当初、ストレージソフトウェアについては、ETERNUSとは別に独自のブランドを確立していく予定でした。もともとアムダール社のストレージ管理ソフトウェア部門が興したSoftekという会社がありました。富士通だけでなく他社のサーバもすべてサポートするという意味を込め、またグローバル展開に有利だと考えて、ソフトウェアのブランド名をSoftekに統一しました。その後、Softekが別会社として独立したため、ハードウェア(ETERNUS)とソフトウェアをより一層一体化しようとの想いから、ETERNUS SFという名称に変更しました。SFは、Storage Facility、Software Facility、Storage Functionなどの意味合いを兼ねています。
ETERNUS SFという名称に変わっても、他社サーバとも接続可能という基本コンセプトは変わりません。ETERNUSという名が付いたことで、ハードウェアとの一体感がわかりやすくなったと思います。実際、ETERNUS SFとETERNUSディスクアレイがあれば、どのようなサーバに接続しても効率的にストレージを管理できます。富士通は信頼性が高いという評判をいただいていますが、ETERNUSというブランド名のもと、その信頼性を守っていると自負しています。

今後のポイントは仮想化機能?

(松本)ストレージ仮想化機能を強化していきます。ICTシステムで行われる処理は最終的にデータに落とし込まれます。データをどのように蓄積するかどのようにうまく利用できるかがICTシステムの性能を左右すると言ってよいでしょう。使い勝手の良いシステムを作るにはストレージの仮想化が必須です。仮想化されたストレージと物理ストレージの両方をいかに管理するかが大きな課題でありテーマです。特別な操作をせずに誰にでも簡単に使えるようなものを作りたいと考えています。

(横山)仮想化については、関係管理機能を仮想空間にも適用しようという取り組みを行っています。現在、サーバソフトウェアが割り当てを決めているため、どの業務OSがどの仮想化ストレージを使っているかをうまく可視化できません。ストレージに異常があったときにどの業務OSに影響が及ぶかがわかるように、これを可視化する仕組みが必要です。また、仮想化によりダイナミックに領域を割り当てたいという要望に応じて、自動的に領域を割り当てる機能も作り込んでいく予定です。

横山

その他に取り組んでいることは?

(横山)今までETERNUS SFのGUIはリッチクライアントを基盤としていましたが、シンクライアント化を進めています。サーバ側に機能を持たせ、パソコンからはWebブラウザがあれば簡単にアクセスできるようにする取り組みを行っています。
また、GUI画面の統合「One GUI」に取り組んでいます。エントリーからハイエンドまでのディスクアレイを自社開発しているベンダーはそれほど多くありません。そのため、レンジごとに管理ソフトウェアがばらばらになるというケースがあります。富士通では、ETERNUSディスクアレイをエントリーからハイエンドまで自社開発しているため、管理ソフトウェアについてもレンジごとに統一した画面や操作性を提供してまいりました。ただ、用途に応じて複数のETERNUS SF製品をお使いいただく場合は、多少使い勝手が悪いところもあります。一度設定した情報を再度設定し直したり、環境構築を行った画面とは別の画面で操作を行ったりといった部分です。情報を連携させて情報入力の手間を削減し、1つの画面で複数の操作を実行できるようにすることで、使いやすいソフトウェアにしていきます。

最後にETERNUS SFに対する将来の展望は?

(横山)現在ストレージの世界ではローエンド化が進んでいます。しかし、実際、エントリーのお客様にETERNUS SF Storage Cruiserなどのストレージ統合管理ソフトウェアを手にしていただくことが難しいというのが現状です。そのため、エントリーのお客様にも使いやすいETERNUS SF Expressなどの製品にも取り組んでいますが、さらに使いやすさを追求していきたいと考えています。
(松本)私はメインフレーム時代からずっと、ICTシステム上のリソースを区別なく効率的に利用できることを目指してリソース管理に取り組んできました。ストレージ管理者やサーバ管理者などの区別なく、誰もが簡単にリソースを構成・利用できるシステムを作っていきたい。ストレージとしてETERNUS製品を利用するときに、他社のものを含めどのようなサーバやネットワーク機器と接続しても、ETERNUS SFを通じてストレージを簡単に利用できる仕組みを提供したい。そうすれば、ETERNUS SFがストレージ管理ソフトウェアとして標準的に利用されるようになるでしょう。ハードウェアを意識しないで済めば、ソフトウェアがソフトウェアのことだけを考えればよい世界が実現します。そういうものを作っていきたいです。

――今後はハードウェアを意識せずにストレージを利用できる。そんな使いやすいソフトウェアを作っていくことがカギとなる。そのためには多くのことに取り組んでいかなければならない。ETERNUS SFの動向に引き続き注目していただきたい。

取材日:2010年11月24日


(注)本稿記載の肩書きや、固有名詞等は取材日、または公開日時点のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。

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更新日:2015年2月25日
掲載日:2011年1月19日


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