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Fujitsu

Japan

アセスメントサービスでシステムの利用状況を可視化
利用環境を適正化し容易な管理を図り、効率的なデータ保全も実現

伊丹市庁舎 外観図

伊丹市様 導入事例


伊丹空港を有する伊丹市は庁内LANを支える基盤システムの老朽化に伴いシステムの刷新を決断。富士通は仮想化アセスメントサービスをはじめ、各部署のファイルサーバなどの利用状況などを可視化するファイルサーバアセスメントサービスを実施。その結果に基づいた説得力のある提案が採用のポイントになりました。従来、サービスごとに構築していたシステムを仮想化基盤に統合し、ファイルサーバと災害対策用バックアップストレージに高性能、高信頼ETERNUS NR1000Fを導入。安定稼働とともにETERNUS NR1000F のSnapMirrorを利用し差分データ転送で効率的に災害対策を実現しています。

[ 2014年7月17日掲載 ]

導入事例 伊丹市様 (741 KB)(A4・2ページ)


【導入事例概要】
国名 日本
業種 自治体
ハードウェア FUJITSU Storage ETERNUS NR1000 F2240 ネットワークディスクアレイ
FUJITSU Server PRIMERGY RX200 S7
ソフトウェア FUJITSU Software Systemwalker Service Quality Coordinator

「当市の要件に応えるために富士通はアセスメントサービスによる既存システム環境の可視化を行い、その結果に基づく提案は具体的で説得力がありました。特に、本市の課題に対し、データや実例を示しながら具体的に提案していただきました」

【課題と効果】
導入前の課題 導入による効果
  • 庁内LANを支える基盤システムの老朽化に伴う信頼性の低下や性能の劣化を解消したい
  • サービスごとに構築したシステムを仮想化で統合し可用性と保守性を向上。またETERNUS NR1000F series ネットワークディスクアレイをファイルサーバに導入し高信頼性とレスポンスの向上を実現
  • 快適な利用環境の提供に向けて各部署のファイルサーバの利用状況を把握したい
  • 富士通のアセスメントサービスにより各部署におけるファイルサーバの利用状況やデータ量の増加傾向を可視化。ストレージをサイジングする際の目安として活用
  • 週末1日半を要しているバックアップ時間を短縮したい
  • 夜間に1日分のデータを災害対策用バックアップストレージのETERNUS NR1000F seriesのSnapMirror機能により差分データを数十分で転送、災害時のデータ保全を効率的に実現

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導入の背景

庁内LANを支える基盤システムの老朽化対策が急務

日米友好のシンボルとして著名なワシントンの桜のルーツである苗木の里、関西屈指の渡り鳥の飛来地である昆陽池、清酒発祥の地として江戸時代の面影が残る街並みなど自然と文化が香る兵庫県伊丹市。また、大阪や神戸からも近く、年間約1,400万人以上が利用する伊丹空港(大阪国際空港)を有する人口20万人の都市の顔も持っています。自然と文化、都市機能が融合する同市が目指す将来像は「みんなの夢 まちの魅力 ともにつくる 伊丹」です。
市民主体のまちづくりの実現に向け、市政のさらなる発展を図っていくためにICTの活用は不可欠です。同市は市民への行政サービスの向上や行政の効果的・効率的な執行・運営・管理、コスト削減などを目標にICTの利活用を進めています。同市のICTを担っているのが総務部市長公室 情報管理課です。

伊丹市 山田雅規氏の写真
山田 雅規 氏
伊丹市
総務部市長公室 情報管理課
主査

「当市の情報管理課は、市民の個人情報を扱う基幹業務システムと庁内情報系システムの2つのシステム運用管理を担っており、私は庁内情報系システムを担当しています。スポーツ・文化施設のほか、消防・水道・病院など、市民生活に直結する施設は24時間365日稼働しており、各種システムが稼働しなければ業務はたちどころに滞ります。2013年、庁内LANを支える基盤システムの老朽化に伴い、ハードウェアのトラブルが多くなり、なかでもファイルサーバの故障による影響は深刻でした」と、総務部市長公室 情報管理課 主査 山田雅規氏は話します。

導入のポイント

アセスメントサービスにより既存システムの現状を把握

既存システムの課題に対する理解と具体的な解決策が採用のポイント

同市の庁内LANを支える既存の基盤システムは、ユーザー認証システム、セキュリティシステム、メールシステム、グループウェア、ファイルサーバ、バックアップサーバなどで構成されていました。消防署や学校などを含め1,400名の市職員が利用するためシステムのトラブルは日常業務に大きな影響を及ぼします。「老朽化に伴うファイルサーバの故障はサービスの停止のみならずデータ消失のリスクを拡大しました。また、ファイルサーバの容量不足や、利用者が大きなファイルを操作するなどの要因によって全庁的にレスポンスが低下するといった課題もありました」(山田氏)。
またサービスごとにシステムを構築したことでサーバ台数が増加し、運用管理の複雑化に伴う業務の負荷増大も課題となっていました。同市は、様々な課題を解決するべく仮想化基盤へのシステムの集約と統合ストレージの導入を決断。新システムの構築パートナーには既存システムの実情への理解と課題解決の道筋の具体化を求めました。
「当市の要件に応えるために富士通はアセスメントサービスによる既存システム環境の可視化を行い、その結果に基づく提案は具体的で説得力がありました。アセスメントを実施したのは富士通だけです。特に、ストレージ利用の予測やバックアップ体制の提案など、本市の課題に対し、データや実例を示しながら具体的に提案していただきました」(山田氏)。

ファイルサーバの利用状況を可視化、実機デモによる運用イメージの体感

伊丹市 當眞康嗣氏の写真
當眞 康嗣 氏
伊丹市
総務部市長公室
情報管理課 主任

「富士通が既存システムに対し実施したアセスメントサービスにより、これまで把握できていなかった各部署におけるファイルサーバの利用状況やデータ量の増加傾向を可視化できたことで、ストレージをサイジングする際の目安の一つとなりました。今後、各部署からの要望により割り当てているディスク容量を増やす場合にもアセスメントの結果を踏まえることで適切な対応が図れます。また富士通トラステッド・クラウド・スクエア関西での実機デモにより仮想環境での運用イメージを体感できたことも良かったと思っています」と、総務部市長公室 情報管理課 主任 當眞康嗣氏は話します。

システムの概要

効率的かつコストを抑制しながら災害時のデータ保全を実現

2013年10月、同市は単なる構築ベンダーとしてではなく、情報管理課とともに市職員の日常業務を支えるシステムを担うパートナーとして富士通の採用を決定。2014年2月末に新システムは本稼働し、防災センターに設置したバックアップストレージも同年4月に運用を開始しています。
新システムの構成は、仮想化基盤の中核に富士通のPCサーバPRIMERGY RX200 S7、仮想化ソフトウェアにVMwareを導入しVMware HAやvMotionにより可用性や保守性を高めています。また富士通の高性能、高信頼ETERNUS NR1000F series ネットワークディスクアレイをファイルサーバ用と災害対策バックアップストレージ用の2台を導入し、安定運用はもとより効率的かつコストを抑制しながら災害時のデータ保全を実現しています。
「従来は週末に1日半かけてフルバックアップをとっていましたが、バックアップに時間がかかりすぎるため、その間に被災したときにはデータ消失のリスクがあります。現在は1日3回、ローカルディスクでSnapshotにより業務を止めずに高速バックアップしています。また夜間に1日分の更新データをSnapMirrorによる差分データ転送で防災センターへ設置した災害対策用のETERNUS NR1000F series にコピーし同期をとっています。常に24時間以内のデータが災害対策用のストレージに管理されています」(當眞氏)。

市職員約1,400名が利用する仮想化基盤の概略図

導入の効果と将来の展望

ファイルサーバへのレスポンス向上、1日半を要していたバックアップが不要に

導入効果では運用管理の負荷軽減が顕著です。「1日半を要していたフルバックアップが不要となり、夜間に行っている災害対策用バックアップストレージへの差分データ転送も数十分で完了しています。運用管理の手間が軽減され、別の業務に専念できる時間が増えました」と當眞氏は話します。
ファイルサーバ利用時のレスポンスも向上し利用者の快適性を高めています。また仮想環境でのパフォーマンス分析やキャパシティ管理を行うSystemwalker Service Quality Coordinatorも導入し、定期的に性能や容量を監視することで適切なタイミングで投資計画も立てられます。さらにイベントログなどの予兆監視から自動で管理者へメールで通知する仕組みをはじめ、運用手順のドキュメント化も進め安定稼働に向けた対策強化を図っています。
今後の展望について「仮想化によるサーバの集約はまだ進行中であり、最終的にはサーバ台数を18台から6台まで削減し省スペース化、運用管理の効率化を図っていきます。また防災センターの災害対策用バックアップストレージにより災害時のデータ保全は実現できましたが、迅速に復旧するための仕組みづくりは今後の課題です。富士通にはこれからも変わらぬサポートとともに当市の実情に合った提案もお願いいたします」と山田氏は話します。
市民が輝くまちづくりに向けて歩む伊丹市の取り組みを、富士通はこれからも技術力と総合力を駆使し支援していきます。

集合写真

(手前左から)伊丹市 當眞 康嗣 氏、山田 雅規 氏
(後方左から)富士通株式会社 松田 恭典、唐木 雅文、葉狩 あい
株式会社PFU 枝重 光保、山道 義三

担当営業メッセージ

富士通株式会社
神戸支社 公共・文教営業部
葉狩 あい

伊丹市様を担当し、約3年になります。担当当初からお客様の様々な課題をお聞きする中で、現状を改善することによって職員様の負担を少しでも軽くし、業務効率化を促進するお手伝いをさせていただきたいという強い思いを持って取り組んできました。
今回、アセスメントサービスから本稼働までの2年という歳月を共に重ねる中で築いてきたお客様との関係を大切にしながら、今後もお客様に真摯かつ誠実に向き合い、さらなるご提案を行っていきたいと考えています。

担当SEメッセージ

株式会社PFU
カスタマ&テクノロジー・サービスグループ
カスタマサービス事業 部 関西カスタマサービス部
オープンサービスセンター
枝重 光保

機器を選定する際に、富士通プラットフォーム技術本部と連携し、「仮想化アセスメントサービス」「ファイルサーバアセスメントサービス」から得られた必要性能、データ容量に関する必要所要のデータを活用しながら検討を行いました。
お客様の課題として効率的なシステムの導入がありましたので、仮想化によるハードウェアの集約、ETERNUS NR1000 F2240を仮想サーバ用のストレージ兼ファイルサーバとすることで効率性の高いシステムを目指しました。
また、より良い市民サービスへの提供に向けて安心安全なシステムであることが求められたため、仮想サーバは、VMware HAによる冗長構成とし、ETERNUS NR1000 F2240は、筐体内クラスタ構成を行い、信頼性の高いシステムの構成をとりました。さらに、広域災害発生時の業務データ保全のため、防災センターにETERNUS NR1000 F2240をもう1台設置し、筐体間SnapMirrorを行う構成といたしました。
仮想化基盤の業務サーバを順次切り替えながら、2月のファイルサーバのデータ移行を最後に無事に終え3月からの本番稼働を迎えることができました。
今後、伊丹市様に現在の仮想化基盤をさらに有効活用していただけるように、富士通のソリューションを提案したいと思います。

【伊丹市様 概要】
所在地 〒664-8503 兵庫県伊丹市千僧(せんぞ)1丁目1番地
市長 藤原 保幸
人口 約20万人
面積 25.09平方キロメートル
概要 兵庫県南東部に位置する伊丹市。豊かな自然と文化が香る同市は伊丹空港を有する都市機能も持ち、大阪の衛星都市の一つにも位置づけられている。「みんなの夢 まちの魅力 ともにつくる 伊丹」を将来像として、市民主体のまちづくりの実現を目指し全力で取り組んでいる。

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(左:たみまる 右:ヒコまる)

本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は掲載日現在のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。なお、社名敬称は省略させていただいております。

製品情報

ETERNUS NR1000F series ネットワークディスクアレイ 製品ラインナップ画像

ネットワーク処理とファイルシステム処理を一体化し、高速化を実現した高性能・高信頼のファイルサーバ
ETERNUS NR1000F series ネットワークディスクアレイ

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