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Fujitsu

Japan

第一ブロイラー株式会社様 導入事例

「食の安全・安心」を支える一気通貫システムの要として
選ばれた高信頼性ストレージETERNUS

業種:鶏肉食品総合メーカー
ソリューション:ストレージソリューション
ハードウェア :ETERNUS3000,PRIMEPOWER 650
ソフトウェア :FoodStudio, SymfoWARE Navigator

掲載日:2006年3月29日 (取材日:2006年2月9日)

印刷対応版 (1.20 MB )


導入前の課題   導入後の効果
  • オンライン利用時のスピードアップ
  • 早朝など繁忙時のシステム利用制限
  • トレーサビリティや法令遵守によるデータ増への対応
 
  • ユーザー実感で「30%のスピードアップ」
  • バッチ処理の迅速化で解消
  • データ容量アップによる十分な余裕

「種鶏農場から加工工場へと流れる何千何万羽の鶏、そこから作られる膨大な加工品データの統合は食の安全に不可欠。信頼できるスピーディーなシステムを求めていました」

いま、食品業界における重要課題の一つが食の安全です。種鶏の育成から鶏肉の生産、加工、そして流通までを一貫して手掛ける鶏肉のインテグレーター大手企業として成長を続ける第一ブロイラー様は、長年にわたり「食の安全・安心」を追求し、同時に農場や工場の管理、検査、販売、物流にいたるまでを貫く高い信頼性と安定性を備えたシステムを求め続けてきました。2004年2月、グループ全体の情報を共有化する業界トップレベルの新基幹システムがスタート。さらに2006年4月をめどに農場・工場の管理システムをリンクさせるなどブラッシュアップもなされています。常に進化を続けるシステムの要として余裕の信頼性で応える高信頼性ストレージが、富士通ETERNUS(エターナス)です。

導入の背景


「食の安全」を支える基幹システムを求めて


鶏肉インテグレーターが、日々いかに多くの情報を生成し、管理しているかについて、同社IT推進室室長 江沢彰広氏は次のように語ります。「当社は、消費者に食していただく健康な鶏だけでなく、その食肉用鶏を産む種鶏の育成から、正肉や、ハム、焼き鳥など1千アイテム以上の加工品製造、さらには流通・販売までを一貫して手がけています。言ってみれば1次、2次、3次産業まで抱えているため扱うデータは膨大。他の食品メーカーとは比較にならないはずです」。

さらに同社では、創業の1960年代からいち早く「食の安全・安心」を最重要テーマに掲げ、社内情報化に本格的に取り組み始めた1990年代後半頃より、社内的、対外的トレーサビリティを念頭においた情報システムを求めてきました。牛・豚など大型個体とちがい、何千何万羽もの生きた鶏と、それらから加工・生産される個々の製品をトレースするシステム作りは容易ではありませんでした。だからこそ情報の流れを一気通貫し、統合できるシステムが求められたのです。

そしてたどり着いたのが「安全・安心」、「安定運用」、「グループ企業のスタンダードツール」の3要素を満たす今日の新基幹システムだったのです。

導入のポイント


レスポンス向上の命題に応える


新基幹システム導入以前、各営業所や工場の情報は事業所ごとに分散・分断された状態にありました。これらを共通のプラットフォームに乗せ、グループ会社の社員間で情報を共有することがシステム化の目的でした。IT推進室は約2年をかけて各事業所の情報システムについてヒアリングに回り、その結果を踏まえて構築されたのが物流・商流システムとしての「1次システム」、そして農場・工場の管理システムとしての「2次システム」です。

「2次システムは同様のシステムや、ひな形も参考例もなくベンダーの富士通さんと一緒にユーザーの声を吸収、一つ一つを反映していく作業となりました」と語るのはIT推進室ITチーム チームリーダー 清水目博幸氏。システム構築を進めるうちに課題としてクローズアップされてきたのがレスポンス向上でした。「いち早く荷物をさばいてトラック出荷しなければならない早朝の繁忙時に、前夜からのバッチ処理がずれ込んでアプリケーションを立ち上げられない。また日中にDBサーバのアイドルがしばしばゼロパーセントになるなどの状態が起こっていました」(清水目氏)。

こうした経緯をたどり、レスポンス改善という命題を解決する対策の一つとして、ストレージ部を旧ストレージから、十分な容量と高い安定性において定評のある富士通の高性能ディスクアレイETERNUS3000へリプレースすることになったのです。

システム概要


全事業所と取引先 約100社との関連企業とのデータのやり取りをする信頼のストレージシステム ETERNUS


物流・商流を管理する1次システムは、通常のビジネスに必要な販売、購買、在庫、仕入れなどをベースに、各部門をサブシステムに切り分け、各システム間のデータ受け渡しのスピードアップ化をはかっています。

農場・工場を管理する2次システムでは、種鶏および食用鶏の飼育など農場の管理、加工工場における製造計画、製造指示、実績の集計、出荷など管理システムのそれぞれをサブシステムとしています。そして各サブシステムにおいて生成される情報をデータウェア化し、目的別のデータベースを構築しエンドユーザーに開放する仕組みになっています。

これら1次、2次が連携した誰もが使いやすい新基幹システムは、EDI(電子取引)システムの機能も備え、受注、伝票発行、売上計上などの情報、得意先への納品情報、請求書発行などの重要情報はすべて電子データによってやり取りされています。現在、EDIによってリンクする関連企業は100を数えます。

ETERNUS3000には、これら新基幹システムで作成された販売、仕入れ、生産、製造、在庫、経費などのすべてのデータが集約され、全事業所に開放されています。約500名の従業員が利用するPC上では食品製造・販売業向け基幹システム系アプリケーションFoodStudio、OLAPツールSymfoWARE Navigatorを活用し、必要なデータを入出力しながら各種の分析を行うことができ、常時約200台のPCがアクセスしています。

今後の展望


企業のコンプライアンスをハード面から支えるETERNUS


ETERNUS3000への移行後、約6時間を要していた帳票のバッチ処理は約4時間に短縮され、早朝の繁忙時の使用制限状態はなくなり、アプリケーションのレスポンスも30パーセント程度スピードアップしました。また、日中時のDBサーバもアイドルが50~60パーセントと余力を回復しています。

2006年4月から予定している1次、2次統合システムの本格稼働に向け、江沢氏は次のように述べています。「2005年夏から年末にかけて全グループ的にSymfoWARE Navigator活用のスキルをアップさせた結果、これまでデータ数字をキーインするだけだった社員がデータの抽出、加工、出力によって情報を活用し始めるようになりました。エンドユーザーコンピューティングが本格化するでしょう。システムを強化して良かったと思います」。

また、同社は親会社が米国市場に上場していることから、米国企業改革法()404条項をクリアするためにセキュリティの面などから情報システムの見直しを進めています。「同法は、危機管理やセキュリティの面で大変ハードルが高く、システムをさらにブラッシュアップしていくことになります。そのためには余力を持ったシステムが前提になりますが、スペックの面でも安定性の面でも十分余力のある新基幹システムは安心です。404条基準をクリアするためにも富士通さんの支援に期待しています。」ETERNUSは企業の生命線である安全、そして社会的信頼を支える、ITの要として活躍しているのです。

(注)企業のコンプライアンス(法令遵守)のための法令。サーベンス・オクスリー法(SOX法。日本語訳:企業改革法)と呼ばれ404条においてITに関する遵守項目が定められている。

お客様概要


第一ブロイラー株式会社


所在地: 〒039-1121 青森県八戸市卸センター1丁目11-8
資本金: 7億4,340万円
従業員: 1,557名
設立: 1965年2月
事業概要: 鶏の生産・処理・加工・物流・販売迄の一貫生産企業として全国有数の規模を誇る。
ホームページ[私立チキン学園]:
http://www.foods.co.jp/cheers/
インターネット通販[チアーズチキンねっと]:
http://www.rakuten.co.jp/c-net/


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