そんな課題にお応えするのが、FUJITSU Software Symfoware Analytics Server(以下、Symfoware Analytics Server)とSPARC M10を組み合わせた高速データウェアハウス基盤です。
Symfoware Analytics Serverは、データウェアハウスに適した高信頼・高性能なデータベースソフトウェアです。基幹システムなどから大量のデータを収集・蓄積し、それらを自由に抽出・加工することで現場視点で情報活用ができます。
Symfoware Analytics Serverはカラム(列)型のデータ処理により、従来のロー(行)型では処理に時間がかかっていた大量データからの非定型検索を高速化しています。カラム型のデータ処理は、Oracle Database In-Memoryなど各社データベース製品がサポートしており、項目ごとの集計など「列」に着目したデータ処理が多い情報系アプリケーションで効果を発揮します。
さらに、Symfoware Analytics Serverは、圧縮状態のままSQLを処理できるため、圧倒的な高速化が可能です。
また、当社の技術であるスマートチューニングにより、ハードウェアやソフトウェアの状況を自ら判断・最適化することで、チューニングをすることなく、優れた処理性能を実現します。
Symfoware Analytics Serverと、スーパーコンピュータのテクノロジーを融合させたSPARC64™プロセッサを搭載したSPARC M10の組み合わせにより、高いパフォーマンスが引き出されます。
6億件のデータ集計処理における従来のデータベースとの比較において、約3000倍の性能向上を実現しています。これにより、膨大なデータから必要な情報を必要な時にすぐに取り出して分析できることが実証されています。
また、CPU、メモリ追加に応じたリニアな性能向上も確認されており、データ増加時にも安心してご利用いただけます。
激しく変化するビジネス環境では、新たな情報分析や活用の要求に、適切かつ迅速な対応が求められます。既に構築されたデータウェアハウスの情報を有効活用し、SPARC M10とSymfoware Analytics Serverを組み合わせた高速データウェアハウスを追加することで、新たな情報分析ニーズに対応できます。
既存の業務はそのままで、基幹業務にも負荷をかけることもありません。
Symfoware Analytics Serverのデータ連携機能により、簡単な定義を作成するだけで、異なるプラットフォームに存在するデータベース内のデータやファイルなどを必要なタイミングで収集することができます。
さらに、Symfoware Analytics Serverは、オープンソースデータベースであるPostgreSQLに搭載されているSQLインターフェースとの高い互換性を実現していますので、お客様が使い慣れた分析ツールをそのまま利用できます。
せっかくデータ分析を高速化しても、トラブルが発生していてはリアルタイムな情報活用ができません。SPARC M10は、CPUやメモリの縮退機能など、充実したRAS機能が実装されているため、異常が発生しても細かい単位で故障箇所を切り離し、安定して業務を継続することが可能です。
また、今後のデータ量の増加に伴うパフォーマンスの低下を起こすことなくリアルタイムな分析を継続できるように、拡張性や発展性を見据えた投資が必要となります。
しかし、ビッグデータを活用する場合、データ量の増加を正確に予測することが難しく、適切な投資規模を判断できないことがあります。そこで、ICT機器への初期投資を抑え、導入後の拡張にも対応する最適化が重要になります。
SPARC M10のCPUコア アクティベーションにより必要な時に必要な分だけコア単位でアクティベートが可能です。
サーバ導入時、すぐには必要のないコアはアクティベートせず、必要な時に増強することができ、将来の業務処理量増加を想定したCPU数やソフトウェアライセンス数を予め購入しておく必要がなく、投資を最小限に抑えることが可能です。初期投資を抑え、効果を見ながら徐々にシステムを拡張したいというニーズにお応えします。
SPARC M10、Symfoware Analytics ServerとFUJITSU Storage ETERNUSを組み合わせて動作・性能検証した構成を、オファリング(課題解決メニュー)としてご提供しております。設定手順や構成情報を掲載した構築ガイドも公開しておりますので、高速・高信頼なデータウェアハウスシステムのインフラ設計期間を短縮し、スピーディな導入が可能です。