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Solaris 9 新機能

本製品は2009年10月をもって販売を終了いたしました。

Solaris 9 で提供される新機能は以下のとおりです。

アップデートリリース時の新機能[索引]

システム管理者向けの新しい機能

システムリソースの機能拡張

Solaris 9 Resource Manager

システムリソースの割り当て、監視、および制御機能が拡張されました。主な機能にはフェアシェアスケジューラ(FSS)と、システムリソースをパーティションに分割するためのリソースプールがあります。


新しい固定優先順位(Fixed-Priority、FX)スケジューリングクラス

FXスケジューラは、ユーザーまたはアプリケーションによるスケジューリング優先順位制御を必要と するプロセスに対して、スケジューリングポリシーを提供します。


df、du、およびls コマンドの新しいオプション

df、du、およびls -lコマンドに"-h"オプションが追加されました。このオプションではファイルやディレクトリのサイズが1024バイトより大きい場合にディスク容量をKバイト、Mバイト、Gバイト、またはTバイトで表すことにより、各コマンドの出力表示がわかりやすくなります。


pargsコマンドおよびpreapコマンドによるプロセスデバッグの向上

プロセスのデバッグを向上させるコマンド、pargsとpreapが追加されました。pargsコマンドは進行中のプロセスやコアファイルに関連付けられた引数と環境変数の出力に使用できます。preapコマンドはゾンビプロセスの削除に使用できます。


ネットワーキング機能

iPlanet Directory Serverの統合

iPlanet Directory Server 5.1が Solaris OS に統合されました。iPlanet Directory Serverは、ユーザーとリソースの企業レベルのディレクトリを管理するために設計された、 強力な分散ディレクトリサーバです。


Lightweight Directory Access Protocol (LDAP)のネームサービスのサポート

ネームサービスの機能が拡張されました。変更内容は以下のとおりです。

  • idsconfigを使用したiPlanet Directory Server 5.1 (LDAPディレクトリサーバ)の設定の構成が簡単になりました
  • より堅牢なセキュリティモデル-強力な認証とTLS 暗号化セッションをサポートしました
  • ldapaddent コマンド. サーバ上にデータを生成してダンプできるようになりました
  • サービス検索記述子と属性の割り当て
  • 新しいプロファイルスキーマ

NIS+からLDAPへの移行ツール

将来的にNIS+のソフトウェアサポートが終了されるのに伴い、NIS+からLDAPに移行するための移行ツールが提供されました。


IPv6のIPセキュリティアーキテクチャ

Solaris 9 OS でIPsecセキュリティのフレームワークが拡張され、マシン間でセキュリティ保護されたIPv6ダイアグラムを使用できるようになりました。


inetdコマンドの拡張

inetdネットワーキングコマンドの機能拡張により、ネットワークサービスの要求を受信する際にその監視とフィルタ処理をサポートできるようになりました。


Solaris FTPクライアント

Solaris FTP クライアントが以下のように機能拡張されました。

  • パッシブモードを使用してファイアウォールの外部にある遠隔ホストに接続する
  • 障害の発生した転送を、転送の最初または一定のオフセットから再開する
  • TCP ウィンドウのサイズを、ファイル転送のパフォーマンスが向上するように設定する
  • リモートシステムが別のUNIX システムであることを検出し、パフォーマンスが最適になるようなデフォルトの転送モードに設定する

Trivial File Transfer Protocols (TFTP)の機能拡張

Solaris TFTPクライアントおよびサーバは機能拡張され、TFTPオプションの拡張、ブロックサイズのネゴシエーション、タイムアウト間隔、および転送サイズがサポートされるようになりました。


ATMによるIPv6のサポート

RFC2492に規定されている非同期転送モード(ATM)によるIPv6ネットワークが導入されました。


snoopパケットキャプチャの拡張

snoopパケットキャプチャおよび表示ツールの機能が拡張され、AppleTalkおよびSCTPのパケットの両方が符号化およびフィルタ処理されるようになりました。


Sun Internet FTP Server

Sun Internet FTP Serverはワシントン大学で開発されたWU-ftpdに基づいています。新しい機能を提供しながらもSolaris 8 FTPソフトウェアと完全な互換性があり、パフォーマンスも向上します。


Sun RPCライブラリの機能拡張

非同期プロトコルを含むSun ONC+ RPCライブラリが拡張されました。一方向の非同期メッセージ処理と非ブロック入出力を提供するために、トランスポート独立遠隔手続き呼び出しにプログラミングインタフェースが追加されました。


IPネットワークマルチパスのDLPIリンクアップおよびリンクダウン通知のサポート

リンクダウン通知で、IPマルチパスデーモンが物理リンク障害をより早く検出できるようになりました。


Mobile Internet Protocol (モバイルIP)エージェントの動的インタフェースによる通知

外来エージェントの実装を構成して、動的に作成されたインタフェースを介して通知を送信できるようになりました。また、通知インタフェースを介して非要請通知を有効または無効にすることもできます。


ネットワーキングのフリーウェア

GNU wget 1.6、Ncftp Client 3.0.3、およびSamba 2.2.2が追加されました。


システム管理ツール

Solarisボリュームマネージャ

SolarisボリュームマネージャはSolstice DiskSuiteの後継です。RAID0、RAID1、RAID5のボリューム、トランザクション(ロギング)デバイス、ソフトパーティションなどの作成と管理を行うことができます。


統一されたdiff形式

diffコマンドとsccs-sccsdiffコマンドが更新され、GNUスタイルの統一されたdiff形式をサポートできる ようになりました。


汎用ログローテーション機能

汎用ログローテーション機能ではシステムおよびアプリケーションのログファイルを保守しローテーションを 実行できます。


Patch Manager

パッチ管理機能が追加されました。

  • インストールされているパッチとそのプロパティの表示
  • パッチの削除

Solaris WBEM Services 2.5

WBEM(Web-Based Enterprise Management)は、複数のプラットフォーム上 のシステム、ネットワーク、デバイスのWebベース管理に関する標準技術です。Solaris 9 OS ではバージョンが2.5になりました。


HTTPポート5988で待機するWBEM CIM Object Manager

CIM Object Managerは、RMI接続をRMIポート5987で待機し、XML/HTTP接続をHTTPポート5988で待機します。(Solaris 8 OS ではHTTPポート80で待機していたものが変更されました。)


SNMP Adapter for WBEM

Simple Network Management Protocol (SNMP)管理アプリケーションからSolaris WBEM Services が提供するシステム管理情報にアクセスすることができます。


システム管理用フリーウェアツール

GNU grep 2.4.2とGNU tar 1.13が追加されました。


ファイルシステムの機能拡張

拡張ファイル属性

UFS、NFS、およびTMPFSファイルシステム内のファイルに任意の属性を付与できます。拡張属性は、論理的には対象のファイルと関連付けられた隠しディレクトリ内のファイルとして表わされます。


インストール

Solaris Live Upgrade 2.0

Solaris Live Upgradeは、現在使用中のブート環境を複製して、使用中のブート環境を実行した状態のまま複製先のブート環境をアップグレードします。障害が発生した場合はリブートするだけで元のブート環境に切り換えることができます。システムのアップグレード時に通常必要となるサービス停止の時間を削減できるため、テストや評価作業の時間が短縮できます。Solaris 9 OS では以下の機能が拡張されました。

  • 進捗レポート
  • lumountコマンドとluumount コマンドの変更
  • スケジューリング方針
  • ブート環境の命名

FTPを使用したフラッシュアーカイブ取得

フラッシュインストール機能でFTPを使ってフラッシュアーカイブを取得できるようになりました。


最小のインストール

最小セットのパッケージをインストールした後、必要なパッケージのみを追加することができます。


長いパッケージ名

pkgmkユーティリティを使用して作成するパッケージの名前が最大32文字までになりました。


タイムゾーンの選択肢の追加

Solaris 9 OS で使用できるタイムゾーンの数が増加しました。


Solaris Web Start Wizards SDK 3.0.1

Solaris Web Start Wizards SDKでは、Solaris OS アプリケーションやJavaアプリケーションのインストール、設定、管理を簡単にします。また、Solaris OS 版とMicrosoft Windows版のアプリケーションの両方をパッケージ化できます。


システムパフォーマンスの向上

Multiple Page Size Support

プロセスのページサイズの変更が可能になりました。プログラムはハードウェアがサポートする任意のページサイズを使用して仮想メモリーの各部にアクセスできます。メモリーを多く消費するプログラムでは大きなページサイズを使用することでパフォーマンスが著しく向上する場合 があります。


マルチスレッドライブラリの向上

マルチスレッドライブラリが改良され、より高速化されました。


セキュリティの機能拡張

インターネットキー交換(IKE)プロトコル

IKEによってIPv4ネットワーク環境でのキー割り当てと再読み込みが自動化されます。これにより、管理者は セキュリティ保護された多数のネットワークを管理できるようになります。


Solaris Secure Shell

Secure Shellにより、セキュリティ保護されていないネットワーク上の遠隔ホストに安全にアクセスすることが 可能になります。サポートするプロトコルバージョンはSSHv1およびSSHv2です。


Kerberos Key Distribution Center (KDC)と管理ツール

Kerberos V5の認証、機密性、および整合性を利用してシステムのセキュリティを向上させることができます。


セキュリティ保護されたLDAPクライアント

新しいLDAPライブラリはSSL(TLS)およびCRAM-MD5暗号化メカニズムを備えており、ユーザーはこれを使用して LDAPクライアント-LDAPサーバ間の暗号化を導入することができます。


IPsecおよびKerberosの暗号化モジュール

Solaris 9 OS では最大キー長が128 ビットの暗号がサポートされるようになりました。


IPv6のIPセキュリティアーキテクチャ

ネットワーキング機能を参照してください。


Xserver 接続のセキュリティオプション

新しいオプションにより、システム管理者がSolaris Xサーバに暗号化された接続のみを許可できるようになりました。


その他のセキュリティソフトウェア

ファイアウォール製品であるSunScreen 3.2、Tcp-wrappers 7.6(フリーウェア)が追加されました。


Xサーバの機能

Solaris OS でのIPv6 X11サポート

Solaris Xウィンドウシステムのサーバおよびクライアントライブラリは、Internet Protocol Version 4(IPv4)に加えて、IPv6をサポートしました。


Xserver接続のセキュリティオプション

システム管理者がSolaris Xサーバがどの転送方式を使用するかを制御することが可能になりました。ホストを セキュリティ保護する必要がある場合は、Xserverへの直接的な遠隔TCP接続を禁止し、暗号化された接続がSecure Shellを介してトンネリングできるようにします。


Xsunキーボードベルオプション

プログラムがビープ音を発するときに、キーボードベルを鳴らすのではなくオーディオ機器からトーンを再生するよう に構成できるようになりました。これにより、ユーザーはXsetプログラムまたはCDEコントロールパネルからビープ音のボリューム、ピッチ、長さをカスタ マイズできます。


言語サポート

各国語への対応

Solaris 9 OS では、Solaris 9 Software CD、Solaris 9 Languages CD、およびSolaris 9 DVDで162のロケール環境(39言語に対応)をサポートします。


ソフトウェア開発者向けの新しい機能

開発ツール

Solaris OSとLinuxのアプリケーションプログラミングインタフェースの互換性

Solaris 8 OSソフトウェア付属のCD上で提供されていたフリーウェアのライブラリとサポートユーティリティが、Solaris 9 オペレーティング環境に統合されました。これによりソフトウェアアプリケーションの開発者はSolaris オペレーティング環境で、より簡単にフリーウェアアプリケーションを開発およびコンパイルできるようになりました。ライブラリには、glib、GTK+、Jpeg、libpng、Tcl/Tk、libtif、およびlibxm12が含まれています。


Live UpgradeメッセージのXML出力の選択

Solaris Live Upgradeをコマンド行で使用するときに、-Xオプションを使用してXML出力を選択できるようになりました。このオプションはSolaris Live Upgradeをツールとして使用するプログラムまたはシェルスクリプトのプログラミングの際に使用するものです。


Multiple Page Size Support

システムパフォーマンスの向上を参照してください。


マルチスレッドライブラリの向上

システムパフォーマンスの向上を参照してください。


Perlバージョン5.6.1

Perlのバージョンが5.6.1になりました。なお、Solaris 8 OS に含まれていた古いバージョンのPerl (バージョン5.005_03)も含まれています。


統一されたdiff形式

システム管理ツールを参照してください。


Kernel Pseudo-Random Number Generator

/dev/randomと/dev/urandomデバイスを使用し、科学計算アプリケーション、およびシミュレーションツール用の擬似乱数を発生させる擬似乱数生成ドライバです。


GNU互換バージョンのgettext API関数

GNU互換バージョンのgettext API関数が追加されました。Solaris gettext API関数の下方互換性も維持しています。


拡張ファイル属性

ファイルシステムの機能拡張を参照してください。


新しい固定優先順位(Fixed-Priority、FX)スケジューリングクラス

システムリソースの機能拡張を参照してください。


Solaris Web Start Wizards SDK 3.0.1

インストールを参照してください。


モジューラデバッガ(mdb)

mdb(1)は稼動中のオペレーティングシステム、OSクラッシュダンプ、ユーザープロセス、ユーザープロセスのコアダンプ、オブジェクトファイルなどの低レベルのデバッグと編集に利用できる拡張可能なユーティリティです。Solaris 9 OS リリースでは、Solarisカーネル用の新しいシンボリックデバッグサポート、新しいカーネルデバッガコマンド、実行中のユーザープロセスの検査と制御を目的とした新機能、rawディスクファイルおよびrawデバイスの検査機能などを提供します。


オーディオの機能向上(S seriesのみ)

Solaris 9 OS に新しいオーディオディレクトリが追加されました。アプリケーションオーディオヘッダーファイルの新しいディレクトリは/usr/include/audio、その他のオーディオファイルの新しいデポジトリは/usr/share/audioです。


Web-Based Enterprise Managementツール

Solaris WBEM Services 2.5

システム管理ツールを参照してください。


新しいWBEMバッチ処理用APIの追加

Solaris 9 Java Web-Based Enterprise Management (WBEM)クライアントのアプリケーションプログラミングインタフェース(API)は、クライアントによる複数のCommon Interface Model (CIM)操作を1つの要求と応答でバッチ処理できるようになりました。同様に、CIM Object Manager がバッチ処理されたこれらの要求を受け入れて処理するようになりました。


WBEM CIM WorkShopの拡張

計器、システム、およびネットワークアプリケーションの開発者がWBEMクラスとインスタンスを表示および作成するための、WBEM 開発ツールのグラフィカルユーザーインタフェースCIM WorkShop で使用できる拡張機能と新機能は、以下のとおりです。

  • 更新され修正されたコンテキストヘルプ
  • 関連付けのトラバース機能
  • 選択したクラスのイベントについての情報をサブスクライブし表示する機能。
  • WBEM情報を検索および表示するためにWBEM Query Language (WQL)クエリを送信する機能

追加されたWBEMプロセス通知(外部)イベントのサポート

WBEMイベントサービスの機能が拡張され、プロセス指示階層が導入されました。


WBEM mofcompコマンドの拡張

Managed Object Format (MOF)コンパイラ(mofcomp)は、コマンド行でネームスペースを指定できるようになりました。ネームスペースが存在しない場合は、新たに作成されます。


新しいJava WBEM SDKサンプルプログラムの追加

Java WBEM Software Developer’s Kit (SDK)に新しいJavaアプレットのサンプルとサンプルプログラムが組み込まれました。


新しいSolaris Provider

Common Information Model(CIM)環境内の管理対象デバイスの情報取得や設定を行うソフトウェア開発に利用できる以下の5つのSolaris Providerが追加されました。

  • WBEM Solaris Device/System Performance Monitor Provider
  • WBEM Product Registry Provider
  • WBEM SNMP Provider
  • WBEM EEprom Provider
  • WBEM System Availability Provider

デバイスドライバの作成

フレームバッファ電源管理

テープドライブやフレームバッファなどのデバイスの中には、ドライバが切り離されたときに(電源の短時間でのオンオフでも)電力供給が低下しないように設定しなければならないものがあります。新しいインタフェースddi_removing_power(9F)は、ある処理が中断された場合にデバイスへの電力供給が失われるかどうかを検査します。また、デバイスに新しいプロパティno-involuntary-power-cyclesを指定すると、そのデバイスへの電力供給が突然止まらないように設定できます。


言語サポート

各国語への対応

言語サポートを参照してください。


データの相互運用性の向上

UTF-8 とネイティブエンコーディング(HKSCS、GB18030、ISO8859-11、およびHindi)間のデータ変換に使用する新しいiconvユーティリティが追加され、Solaris OS 以外の環境とのデータ互換性が向上しました。また、Solaris日本語ロケールコードセットと富士通、日立、およびNECの日本語メインフレームコードセット間で変換するiconvモジュールによって、日本語サポートが拡張されました。


新しいTrueTypeフォント

コードセットが異なっても共通の外観と同じ書体を提供するようになりました。ヨーロッパロケールは、すべて共通のTrueTypeフォントを使用します。各アジアロケールにはそれぞれ独自のTrueTypeフォントファイルが存在します。


Javaリリース

JavaHelp v. 1.1.2

JavaHelp. v. 1.1.2 は、フル装備の、プラットフォームに依存しない、拡張ヘルプシステムです。開発者と作成者はこれを使用してアプレット、コンポーネント、アプリケーション、オペレーティングシステム、およびデバイスにオンラインヘルプを組み込むことができます。


Java 2 SDK, Standard Edition v. 1.4.0

Java 2 SDK Standard Edition v. 1.4.0 (J2SE 1.4.0)は、Java 2 SDKのアップグレードリリースです。このアップグレードリリースには、新しいプラットフォーム機能、新しいツールとユーティリティなどが含まれます。


Apache WebサーバにおけるJSP 1.2およびJava Servlet 2.3のサポート

Jakarta Tomcat 4.0.1およびmod_jservモジュールの追加によって、Apache WebサーバでJavaServer Pages (JSP Version 1.2)とJava Servlets (Version 2.3)がサポートされるようになりました。


アップデートリリース時の新機能

Solaris 9 OS 9/02

ネットワーク機能強化

  • IP サービス品質 (IPQoS)機能
    ネットワーク・トラフィックの区分と帯域幅の管理を可能とします。顧客や重要なアプリケーションに対して、異なるレベルのネットワークサービスの提供が可能です。
  • Routing Information Protocol Version 2 (RIPv2)機能
    LAN または相互接続された複数の LAN に配置されたマシン間のルーティングおよびreachability(到達可能な終点)情報の管理が可能です。クラスレスドメイン間ルーティング (CIDR)、および可変長サブネットマスク (VLSM)拡張機能が RIPv1プロトコルに追加されます。MD5拡張機能により、故意に引き起こされる誤った転送からルーターを保護します。
  • IPv6 経由のパケットトンネリング機能
    IPv6 経由のIPv4パケットトンネリングと、IPv6経由のIPv6パケットトンネリングが可能です。IPv4パケットまたはIPv6パケットの、IPv6パケットへのカプセル化ができます。IPsecにより暗号化されたIPv6トンネルを経由するパケットに、IPv6 VPN機能を提供します。

システムパフォーマンス向上

  • Dynamic Intimate Shared Memory (DISM) の大規模ページのサポート
    共有メモリサイズとして、大規模ページサイズが使用できます。

Solaris 9 OS 12/02

ネットワーク機能の強化

  • 単体Solaris OS マシン上でのWebサイトのマルチホスト
    Solaris Network Cache and Acceleration (NCA) カーネルモジュールが、Webサーバのマルチインスタンスをサポートし、NCAを使用したSolaris OS マシン上で、IPアドレスベースの仮想Webホスティングの実現が可能となります。

システムパフォーマンスの向上

  • UFSロギングパフォーマンスの向上
    UFSロギング指定を行なったファイルシステムのアクセスが、高速化されます。

システム管理/インストール機能の強化

  • IPMPの拡張
    単一アダプタのIPネットワークマルチパスグループ上で障害が検出された場合に、テスト専用IPアドレスを使う必要がなくなりました。テストアドレスとデータアドレスは連結でき、テストアドレスが定義されていない場合には、in.mpathd デーモンがデータアドレスを使い障害を検出します。
  • LDAP バージョン2 プロファイルをサポート
    Solaris Web Startや、suninstallなどのインストールプログラムの実行時に、LDAPプロキシバインド識別名と、プロキシバインドパスワードの指定が可能です。
  • Solaris フラッシュアーカイブからの、ディレクトリとファイルの追加や除外が可能
    アーカイブ作成時に、アーカイブ内容をより柔軟に定義することが可能となります。例えば、複数のファイルやディレクトリを除外したり、除外したディレクトリからでもそのサブディレクトリやファイルをアーカイブ内容に追加することが可能となります。

Webブラウザ機能

  • Netscape 6.2.3
    Webブラウザ、メール、ニュースグループ、およびWebパブリッシングの各機能を搭載したNetscape 6.2.3をSolaris オペレーティング環境へ組み込みました。

ソフトウェア開発者向けの追加機能

  • crypt() 関数の機能拡張によるセキュリティの強化
    開発アプリケーションに、BSDシステムと互換性のあるBlowfish や、BSD/Linuxシステムと互換性のあるMD5の暗号化アルゴリズムモジュールを指定することができます。
  • madvise() 関数の新しいフラグ追加
    カーネルに対してメモリ領域の獲得の優先度をあげる設定や、複数プロセスで頻繁に使用するメモリ領域をカーネルに通知することができます。
  • リンカーとライブラリの更新
    新しいリンクエディタの機能として、文字列テーブル圧縮、参照されないセクションの削除、および参照されない独立の検出機能があります。

セキュリティの強化

  • pam_ldap のパスワード管理機能
    Sun ONE Directory Server(旧名称はiPlanet Directory Server)と連動して使われる LDAPネームサービスのセキュリティ全体を強化。古いパスワードや期限切れのパスワードのトラック、 期限切れが近いパスワードのユーザーへの警告、続けてログインに失敗したユーザーのロック、以前使ったことのあるパスワードを選択不可能にすることが可能です。
  • PAMの拡張
    新しい制御フラグが追加され、追加のスタック処理をスキップ可能となります。

X11 ウィンドウ機能

  • Xserver 仮想画面の拡張機能
    システム上でフレームバッファーを1つしか持たないより多くのソフトウェアをサポート。
  • Xrender 拡張機能
    アルファ合成効果および透過効果に対応したハードウェア処理を使用した、新しい Xrender機能が実装されました。

Solaris 9 OS 4/03

ネットワーク機能の強化

  • IPv6 (Internet Protocol Version 6) 6to4 ルーター
    6to4 トンネルをサポートするルーターを 1 個以上構成することにより、IPv6 ネットワークから IPv4 ネットワーク経由でパケットを転送できるようになりました。システム管理者は、6to4 トンネルを使って、IPv4 ネットワークからIPv6 ネットワークへ移行できます。

システム管理/インストール関連の強化

  • Solaris フラッシュ差分アーカイブと構成スクリプト
    クローンシステムを更新する際、元のマスターイメージと更新されたマスターイメージの差分だけを含む差分アーカイブを作成できます。マスターシステムまたはクローンシステムの構成用スクリプト、およびアーカイブ用の検査用スクリプトを実行できます。
  • Solaris Product Registry のコマンド行インタフェースの拡張
    prodreg コマンドに、Solaris Product Registry のグラフィカルユーザインタフェースと同様の機能が追加されました。コマンド行または管理スクリプト内で、次の prodreg サブコマンドを使って様々なタスクを実行できます。
    • browse - 登録済みソフトウェアを端末ウィンドウに表示します。
    • info - 登録済みソフトウェアに関する情報を表示します。
    • unregister - Solaris Product Registry からソフトウェアのインストール情報を削除します。
    • uninstall - 登録済みソフトウェアのアンインストールプログラムを起動して、このソフトウェアをシステムから削除します。

Web ブラウザ機能

  • Solaris オペレーティングシステム用 Netscape 7.0
    Netscape[tm] 7.0 は、Web サイトの閲覧、仲間とのコミュニケーション、グループディスカッションへの参加、 および動的な Web ページの作成機能を統合したクロスプラットフォームブラウザです。

セキュリティの強化

  • IKE ハードウェアアクセラレーション
    Sun Crypt Accelerator 1000 カードを使って、IKE の公開鍵処理時間を短縮できます。実行する処理がカードにオフロードされます。このため、暗号化処理が高速化され、オペレーティングシステムの消費リソースも少なくて済みます。

ファイルシステムの機能拡張

  • EFI ディスクラベルによる大容量ボリュームのサポート
    64 ビット Solaris カーネルを実行するシステム上で 1T バイト以上の大容量ディスクを使用できます。EFI ディスクラベルには、VTOC ディスクラベルにはない次の特徴があります。
    • 1T バイト以上の大容量ディスクをサポートします。
    • スライス 0 ~ 6 を提供します。(スライス 2 は従来通り)
    • EFI ラベルのサイズは 34 セクターなので、パーティションの開始位置はセクター 34 になり、開始位置がセクター 0 のパーティションは存在しません。
    • ラベルには、シリンダ、ヘッド、およびセクターの情報は一切格納されません。サイズはブロック単位で報告されます。
    • これまで代替シリンダ領域 (ディスクの末尾から 2 シリンダ分) に格納されていた情報は、スライス 8 に格納されます。

システム管理関連の強化

  • Solaris ボリュームマネージャによる大容量ボリュームのサポート
    1T バイトを越える大容量の RAID 0 (ストライプ) ボリューム、RAID 1 (ミラー) ボリューム、 RAID 5 ボリューム、およびソフトウェアパーティションボリュームを作成、管理、または削除できる機能が追加されました。EFI ラベル付きの大容量ボリュームを構成し、LUN (論理ユニット番号) を割り当てることも可能です。

X11 ウィンドウ機能

  • XEvIE (X Event Interception Extension)
    XEvIE は、キーボードイベントとマウスイベントを全て遮断し、これらのイベントを必要に応じて読み取り、消費、または変更できるようにする低レベルの インタフェースです。この X 拡張機能を利用すれば、将来的に GNOME 2.0 Desktop で採用される予定のテクノロジなど、多くの補助テクノロジを有効に 統合することができます。
  • FreeType 2.1.x
    FreeType 2.1.x は、オープンソースライブラリの 1 つです。ファイル形式にとらわれず一定の方式でフォントコンテンツにアクセスする、単純な API (アプリケーションプログラミングインタフェース) を提供します。フォントファイル内の特殊なデータにアクセスする際は、ファイル形式固有の API を使用できます。

システムリソースの機能拡張

  • libexacct の Perl インタフェース
    exacct フレームワークによって生成されるアカウンティングファイルを 読み取る Perl スクリプト、および exacct ファイルを作成する Perl スクリプトが 作成できます。基盤となる C API と機能的に同等です。タスク単位、プロセス単位、または IPQoS の flowacct モジュールによって提供されたセレクタ単位で、システムのリソース消費量を記録することができます。

開発ツール

  • スタック検査 API
    スタック検査 API は、スタック検査コンパイラとの高度なやりとりのために用意されたものです。スタック検査コンパイラは、Sun ONE Studio 7, Compilier Collection/Enterprise Edition for Solaris に付属しています。スタック検査 API は、スタック検査対応のコンパイル済みアプリケーションで使用します。このようなアプリケーションには、固有のスタックを管理したり、そのオーバーフローを検出したりする機能があります。
  • libumem によるメモリー割り当て
    libumem は、ユーザモード (非カーネルモード) のメモリ割り当てライブラリです。libumem では、メモリリークやメモリの使用に関するその他の問題がデバッグできます。

Solaris 9 OS 8/03

ネットワーク関連機能

  • TCP マルチデータ転送 (MDT)
    MDT では、ネットワークスタックから同時に複数のパケットをネットワークデバイスドライバに送信できます。この機能を有効にすると、ホストの CPU 使用率やネットワークのスループットが改善され、パケットあたりの負荷が軽減されます。
  • IPサービス品質 (IPQoS) のユーザーセレクタ
    これまでの uid セレクタを補うユーザーセレクタが追加されました。このユーザーセレクタでは、ipqosconf ファイルの filter 節に、条件としてユーザー名またはユーザーID を指定できます。

インストール

  • Solaris Live Upgrade 2.1
    Solaris Live Upgrade では、システムを停止せずにアップグレードできます。これまでの Solaris Live Upgrade 2.0 に、以下の新機能が追加されています。
    • Solaris オペレーティングシステムのインストール時に、空のブート環境を作成するための JumpStart インストールを使用できます。空のブート環境には、Solaris フラッシュアーカイブを格納しておくことができます。
    • ブート環境を作成する際、元のブート環境からコピーするファイルやディレクトリを作成対象から除外できます。ディレクトリを除外し、その中のファイルまたはサブディレクトリだけを作成対象に指定することも可能です。

セキュリティの強化

  • 監査機能の拡張
    監査トレール内のノイズが削減されました。また、管理者は監査トレールの解析時に XML スクリプトを使用できるようになりました。

ファイルシステムの機能

  • マルチテラバイト UFS ファイルシステム
    これまで、UFS ファイルシステムの容量は、64ビット/32ビットシステム共におよそ 1 テラバイトに制限されていました。今回マルチテラバイト UFS ファイルシステムをサポートするため、すべてのUFS ファイルシステムコマンドとユーティリティが更新され、最大16 テラバイトの UFS ファイルシステムを作成できます。

システム管理ツール

  • BIND 8.3.3
    BIND (Berkeley Internet Name Domain) バージョン 8.3.3 が統合されました。

デスクトップ機能

  • GNOME 2.0 デスクトップ
    GNOME 2.0 デスクトップは、Solaris オペレーティングシステムを対象とする、直観的で高度なデスクトップです。GNOME 2.0 デスクトップは、これまでの Solaris リリースに付属していた共通デスクトップ環境 (CDE) に代わるものです。(CDE も引き続き使用可能です。)

言語サポートの拡張

  • Solaris Unicode ロケールで Unicode バージョン 3.2 のサポート
    新たに 1016 文字と標準化する変更および有益な変更が追加されました。
    Unicode バージョン 3.2 の条件に合わせて、UTF-8 の iconv コード変換において、より安全性の高い UTF-8 文字表現、形式、およびバイトシーケンスを実現します。あらゆるOSレベルのマルチバイト機能とワイド文字機能が実装されています。

Solaris 9 OS 12/03

インストール

  • WANブートによるインストール方式(PRIMEPOWER, GP7000Fファミリーは未サポート)
    HTTP によるWAN (広域ネットワーク) 経由での ソフトウェアの起動およびインストールが可能となりました。

システム管理ツール

  • NIS からLDAP への移行サービス
    NIS からLDAP への移行サービスを使用すると、ネットワークの主要ネーミングサービスをNIS からLDAP へ切り替えることができます。

ファイルシステム

  • NFS クライアントの機能拡張
    次の機能拡張により、NFS クライアントのパフォーマンスが向上しています。
    • ネットワーク転送サイズに関する制限が緩和され、使用する転送プロトコルに基づいて転送サイズが決定されるようになりました。
    • 書き込み要求はすべて、NFS クライアントとNFS サーバの両方で 直列化されていましたが、NFS クライアントの変更により、単一ファイルに対する同時書き込み、同時読み取り/書き込みを、アプリケーションから実行できるようになりました。
    • NFS クライアントで余分な数のUDPポートが使用されなくなりました。

セキュリティ

  • erberos の機能拡張
    Solaris OS の Kerberos 鍵配布センター(KDC)が、MIT のKerberos バージョン1.2.1 に基づいて変更されました。KDC では、現在のハッシュベースのデータベースよりも高い信頼性を備えたbtree ベースのデータベースがデフォルトで使用されるようになりました。
  • Sun Crypto Accelerator 4000 ボードでのインターネット鍵交換(IKE) による鍵の格納(PRIMEPOWER, GP7000Fファミリーは未サポート)
    IKE が、IPv4 ネットワークに加え、IPv6 ネットワーク上でも動作するようになりました。
    Sun Crypto Accelerator 4000 ボードがマシンに搭載されている場合、IKE は、公開鍵、 非公開鍵、および公開証明書をそのボード上に格納することもできます。独立した ハードウェア上に鍵を格納すれば、さらにセキュリティが向上します。

システムリソース

  • 資源上限デーモンによる物理メモリの制御
    資源上限デーモンrcapd は、資源上限が定義されたプロジェクト内で動作するプロセスが消費する物理メモリを制御します。また、このデーモンを管理、関連する統計情報を報告するユーティリティが用意されています。

開発ツール

  • ローカリティグループ
    『プログラミングインタフェース』に、ローカリティグループ(lgroups) と やり取りするインタフェースについて説明した章が追加されました。 PRIMEPOWER/GP7000F ファミリーは、Solaris 9 4/04 OS からサポートします。

言語サポート

  • すべてのインド系言語に対する共通の音訳ベースの入力方式
    Solaris OS ソフトウェアの任意のUnicode(UTF-8) ロケール内で作業するユーザは、インド地域の諸言語で使われる文字を、簡単かつ直感的に入力できるようになりました。

Solaris 9 OS 4/04

インストール

  • Custom JumpStart でのミラーボリュームの作成(Custom JumpStart でのミラーボリューム作成用キーワードの追加)
    Custom JumpStart によるインストール方式を選択した場合に、Solaris オペレーティングシステムのインストール時にRAID-1 ボリューム (ミラー) を作成できます。
    JumpStart では、ミラーファイルシステムの作成用として、新しいカスタムプロファイルキーワードとキーワード値が追加されました。

フォントへのダイレクトアクセス

  • フォント設定フレームワーク
    Java、X Render、ST など、一部のソフトウェアでは、OS 上のフォントを直接使用する必要があります。
    フォント設定により、そのようなアプリケーション、ライブラリ、ツールで利用できるプラットフォームサービスを提供します。
    これにより、基礎となる管理ソフトウェアでのフォントの使用が可能となり、Solaris OS 上で動作するアプリケーションのフォント管理が向上します。

テキストおよびフォント表示機能強化 API

  • Standard Type Services Framework
    Standard Type Services Framework(STSF) は、多言語組版のテキストレイアウトおよび描画処理を可能にするオブジェクト指向のプラグイン可能なアーキテクチャです。
    プラグインが可能であるというフレームワークの特質上、多種多様なフォントラスター化エンジンおよびテキストレイアウトプロセッサを使用できます。
    これらの機能を使用することで、望みどおりの見た目を実現できます。このプラグイン可能なアーキテクチャでは、フォントの管理やアプリケーション固有フォントの作成も可能です。
    STSF には、スタンドアロン API と、サーバ側で描画処理を効率的に行う X サーバ拡張の両方が付属しています。STSF は、Sun Microsystems が後援しているオープンソースプロジェクトの 1 つです。

Solaris 9 OS 9/04

ファイルシステム

  • UFS ロギング
    UFS(Unix File System)ロギングの既定値設定が「オン」になりました。また、これまでのUFSロギングに対して一層のパフォーマンス向上とブート時間の短縮を実現しています。

言語サポート

  • 言語環境のオンライン管理
    ロケールの動的な管理が可能になりました。システムにインストール時だけでなくシステムの動作時においても、ユーザ言語環境を提供するロケールを動的に管理することを可能にしています。
  • Bitstream フォントの追加
    GNOME で利用されている Bitstream 社製のオープンソース True Type フォントが搭載され、プラットフォームサービスとしてこのフォントを必要としているアプリケーションやライブラリのフォントの管理性を向上させています。

デスクトップ機能

  • ホイールマウスサポートの追加
    シリアルおよび USB 対応のホイールマウスのサポートが追加されました。