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予測的セルフヒーリング:Oracle Solaris 10 新機能

概要

予測的セルフヒーリングは、OSがサーバの監視を行い、サービスの管理・再起動やハードウェアエラーの検出・解析、故障箇所の切り離しなどを自動で行うSolaris 10の新機能です。
この機能により、システム管理者の作業軽減とシステム可用性の向上を実現します。

予測的セルフヒーリングには「Solaris Service Manager」、「Solaris Fault Manager」の2つの機能があります。

特長

Solaris Service Manager

Solaris Service Managerはサーバ上で稼動するサービスを一元管理する機能です。(注1)

Solaris 10ではサーバ起動時にサービス間の依存関係をSolaris Service Managerにより自動で判断し、サービスを起動します。Solaris Service Managerがサービスの依存関係を管理することで、サーバ起動時に依存関係のないサービスを同時に複数起動することが可能になり、サーバ起動時間が大幅に短縮されます。
また、作業ミスによるサービスの誤停止やサービスが異常終了した際に、Solaris Service Managerが必要に応じて自動的にサービスの再起動を行います。
さらに、サービスの監視、管理をするための新しいコマンドが提供され、サービスの管理が容易になります。

Solaris Service Managerを利用することにより、システム管理者の作業軽減を実現します。

特長   利用による効果
  • 依存関係のないサービスを同時に複数起動
  • 管理エラー、ソフトウェアのバグなどによって停止したサービスを、依存関係の順番に自動的に再起動
  • サービスの監視、管理をするためのコマンドの提供
  • サーバの起動時間を短縮
  • サーバ管理作業の簡素化
  • サービス管理作業の簡素化

Solaris Fault Manager

Solaris Fault ManagerはOSによるシステム情報の自動収集、診断機能です。

Solaris Fault ManagerはOSがハードウェアエラー情報を自動で収集してエラー箇所を特定し、障害のあるコンポーネントを自動的にオフライン化し、エラーメッセージを表示する機能です。このメッセージにはエラーの情報に加えて、富士通およびSun Microsystems社が提供するWebサイトのURLも記載されています。Webサイトにはエラーメッセージに関する詳細な情報が掲載されています。システム管理者はエラーメッセージやWebサイトの情報に従って対応できます。

Solaris Fault Managerを利用することにより、ハードウェアエラーの発生から分析、復旧までの時間を短縮でき、システムの可用性を向上します。

特長   利用による効果
  • OSがハードウェアエラー情報を収集・分析して、自動的に障害コンポーネントをオフライン化する
  • エラーメッセージの詳細情報をWebで参照でき、エラーの影響と対処方法が分かる
  • サーバ管理作業の簡素化
  • エラー解析時間の短縮

評価

予測的セルフヒーリングがInfoWorld 2005 Innovator Awardを授賞しました。
他社OSにはないシステム可用性向上機能が高く評価されました。

DTrace and Predictive Self-Healing herald Sun’s future(出典:Info World)

[記事原文抜粋]
Linux may be catching up to where Solaris was years ago, but ideas and technologies such as these prove the Solaris engineers are still an enclave of OS innovation.

[抄訳]
予測的セルフヒーリング、Dtraceのようなアイデア、OSイノベーションはSolarisエンジニアの独壇場です。

予測的セルフヒーリング目次

注1:お客様が独自で追加されるサービスはSolaris Service Managerで管理するための設定を行う必要があります。