富士通×SCARZ:eスポーツを活用した地域活性化の最前線

腕を組む、SCARZの友利 洋一氏と金濱 壮史 氏

世界中で盛り上がりを見せているeスポーツ。日本においても地域共生社会やダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンへの活用が期待されています。富士通は、eスポーツを通じた新たな社会貢献活動の取り組みとして、地域の活性化と人材育成を目的としたビジネスセミナーを開催しました。本記事では、当日の様子と、富士通が目指すeスポーツの未来についてご紹介します。

目次
  1. eスポーツ:新たな社会貢献の波
  2. 地元の川崎を活性化!eスポーツチームSCARZとビジネスセミナー開催
  3. eスポーツを通して見つけた新たな可能性

eスポーツ:新たな社会貢献の波

2019年時点、世界におけるeスポーツ市場規模は約9億5750万ドル(約1053億円)と言われています。その中で日本の市場シェアはわずか6%と、まだまだ大きな伸びしろがある状況です。
また、日本eスポーツの市場は年平均20%を超える成長率で拡大しており、今後、大きな期待を寄せられています。

ビジネスにおける側面も重要なポイントですが、eスポーツは年齢や性別・国籍・障がい等の壁を超えて、オンラインで誰もが参加することができるツールであり、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンに寄与する存在として、組織を横断した人材間のコミュニケーション活性化の手段として注目を集めています。

近年では、自治体が地域活性化に向けてeスポーツを活用し幅広い世代に楽しんでもらえるよう取り組みを始めており、休日には各地でイベントが開催されるなど、私たちの身の回りでもeスポーツを目にする機会が多くなっています。

地元の川崎を活性化!eスポーツチームSCARZとビジネスセミナー開催

セミナー受講の様子 セミナー受講の様子

2024年4月29日、eスポーツ界の最前線で活動しているプロゲーミングチーム「SCARZ」(株式会社XENOZ)にご協力頂き、 Fujitsu Uvance Kawasaki Tower内esports roomにてビジネスセミナーを開催しました。当日は、小売業・製造業・不動産業などから約30社80名と幅広い業界の方々にご参加頂きました。
SCARZはプロフェッショナルチームとして競技としてのeスポーツに注力し、世界を舞台にご活躍されています。世界で活躍する傍ら、本拠地の川崎市に eスポーツ施設「SCARZ HIDEOUT」を開設するなど、地域活性に関する分野にも力を入れています。
富士通の本社も川崎市というご縁もあり、様々な取り組みを続けていくなかで、「私たちだけで交流するのではなく、ホームグラウンドとなる川崎市でeスポーツを通じて沢山の人に参加頂きながら盛り上げていきたい」という思想が合致したことで、セミナー開催への協力に至りました。

SCARZ(株式会社XENOZ) 代表取締役 友利 洋一 氏

SCARZ(株式会社XENOZ) 代表取締役 友利 洋一 氏

今回、イベントを通して色々な企業の方とお会いできてすごく楽しかったです。
富士通さんとの共同のイベントとのことではAIやデータ分析を中心にお話いただいていました。これからも幅広い領域で様々な取り組みを、富士通さんと一緒に川崎から発信していければと思っております。

富士通 CIO 福田 譲、株式会社カウネット 代表取締役社長 宮澤典友氏もeスポーツに参戦! 富士通 CIO 福田 譲、株式会社カウネット 代表取締役社長 宮澤典友氏もeスポーツに参戦!

イベントは3部構成で開催しました。
第1部は「eスポーツが紡ぐビジネスの未来と、eスポーツ×データ分析の面白さ」をテーマにSCARZ代表の友利氏にご登壇いただきトークセッションを開催しました。富士通のCIO秘書官 曽根崎 輝太がファシリテーターを務め、富士通eSports部初代部長の有馬 和弘とeスポーツとビジネスの活用について熱い討論が交わされ、互いが描く未来構想など今後のeスポーツ活用について新たな観点が広がる場となりました。

第2部では企業ごとに3人1組でチームを組み、格闘ゲーム「ストリートファイター6©CAPCOM CO., LTD」を対戦形式のトーナメント戦を実施しました。
ご参加いただいたチームメンバーは年齢・性別・ゲーム経験もそれぞれ異なっています。参加者の中には、今回初めて「ストリートファイター6©CAPCOM CO., LTD」をプレイしたと語る50代男性の方もいました。
トーナメント戦のため1度負ければ終了というシビアなルールでしたが、自身の出番が終わっても別企業の応援に回るなど、観戦を楽しむ方々が多数おり、会場全体が盛り上がったイベントとなりました。当日の様子を動画に収めておりますのでぜひご覧ください。

富士通 お客様担当 小島 未侑

富士通 お客様担当 小島 未侑

当日は約30社、80名が参加しました。富士通にとって前例のない挑戦でしたが、ゲームを通じて世代や役職、企業の壁を越えて熱狂して頂きました。eスポーツでは短時間で多くの感情が共有され、信頼関係の構築に役立つようです。会食やゴルフに続いてeスポーツが普及する日が来るかもしれません。
この記事を通じてeスポーツの可能性を感じていただければ幸いです。皆さんとeスポーツでご一緒できる日を楽しみにしています。

eスポーツを通して見つけた新たな可能性

今回、セミナーを行うにあたり、川崎を盛り上げたいという思いを基に活動しましたが、eスポーツセミナーを通じて様々な社会課題を解決できる可能性を見出しました。

---富士通テクノロジーを活用した未来とは

eスポーツ体験会後の第3部では、実施したゲームの情報を収集し、富士通のデータ分析による結果を発表しました。
富士通のデータ分析チームより、参加者のゲームの経験歴、企業対抗戦時に選択したゲームキャラクターの特徴とその戦績をデータ化し、加えてゲームプレイ中にウェアラブル端末を着用したことで、対戦中の脈拍から緊張状態などを取得、参加者のプレイスタイルを分析しました。分析から見えてきたことは、プレイヤー同士の相性や理想のチーム編成、さらにプレイスタイルが最もプロゲーマーに近い参加者を割り出すなどの活用例を紹介しました。
データ分析に活用した手法は、実際の保守業務の現場で活用しており、主にベテラン社員の知識を見える化することで、効率化や標準化を実現しています。現場からエンターテインメントの場へと業務内外と幅広く活用しています。

今回の体験会を通してeスポーツを楽しむだけでなく富士通のデータ分析を通し、様々なシーンでの活用をイメージしていただけたと思います。
今後の取り組みとして、ゲームによる熟練度を熟練者のレベルに近づけるためのデータ分析を行い、実践することにより、育成の分野で活用していく事も検討しています。

交流会にて分析結果の発表の様子 交流会にて分析結果の発表

---- 企業感間の壁を越え、川崎をより盛り上げる

今回eスポーツ体験会では、企業ごとにチームを組んでいただきました。交流会では「あの時のあのプレイが凄かった」と、初対面の方でも企業の壁を越え、会全体で相互のコミュニケーションが活性する場を提供することができました。
川崎という地場を活かし、SCARZと富士通のゆかりのある地で活気のあるイベントを開催できたことが、今後eスポーツを活用した地域活性化の新たな企業協業のモデルになっていく可能性となるでしょう。

富士通のeスポーツ施設ではeスポーツ交流を始め様々な場を一層盛り上げるために、青や赤のライトアップ、音楽による「非日常空間の演出」も行っております。また、施設見学やご利用などのご希望がありましたら下記お問い合わせフォームにお声をお寄せください。

富士通 eSports部 初代部長 有馬 和宏

富士通 eSports部 初代部長 有馬 和宏

今回初めてeスポーツに触れる方もいる中で、セミナーや体験会を通じて熱狂的な盛り上がりを感じました。
会社でeSports部を立ち上げてからは、役職や年齢の壁を越えて交流ができるようになりましたが、本イベントではさらに企業の壁も越えて盛り上がることができました。
まさに川崎発のダイバーシティ・インクルージョンを実現する具体的な事例になったと思います。

集合写真、左から富士通 稲箸茅奈、SCARZ(株式会社XENOZ)金濱 壮史氏、友利 洋一氏、富士通 曽根崎 輝太、小島 未侑、有馬 和宏

SCARZ(株式会社XENOZ)
代表取締役 友利 洋一氏
取締役 金濱 壮史氏
富士通株式会社
デジタルシステムプラットフォーム本部 CIO Office 曽根崎 輝太
デザインセンター エクスペリエンスデザイン部 有馬 和宏
デジタルシステムプラットフォーム本部 xF Office 小島 未侑
カスタマーグロース戦略室 稲箸茅奈

今回セミナー企画にあたり協力いただいたメンバー
デザインセンター エクスペリエンスデザイン部 阿形 知英
デザインセンター ビジネスデザイン部 横田 奈々
デザインセンター デザインイノベーション部 井上 永章
グローバルソリューションBGクロスインダストリーソリ事本 DS)DI Platform事業部 中田 和希
グローバルソリューションBGクロスインダストリーソリ事本 DS)DI Platform事業部 大岡 里奈
ワークスタイル戦略室 柳沼 聡
ワークスタイル戦略室 中原 剛

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