プレスリリース
2004年8月23日
富士通エフ・アイ・ピー株式会社
~1棟(約150m2)の住宅の構造計算を約1時間で実現、計算結果を立体表示~
富士通エフ・アイ・ピー株式会社(社長:太田幸一、本社:東京都江東区青海、レインボータウン)は、木造住宅構造計算システム「STRDESIGN」のオプションとして、間取りや住宅デザインといったプラン情報から構造計算に必要な構造部材を自動設計する「構造自動設計ソフト」、計算結果を立体表示する「3次元可視化ソフト」を9月より販売いたします。これらのソフトウェアは、1棟(約150平方m)の住宅の構造計算を約1時間で実現し、また、構造計算結果をよりわかりやすく立体表示することが可能となります。
2001年1月に発売した「STRDESIGN」は、建築基準法、同施工令および国土交通省告示に準拠し、許容応力度計算法(注1)により木造住宅の構造計算を行なうソフトウェアです。
「STRDESIGN」は、荷重の状況から必要な梁の大きさを計算・設定することはもちろん、大地震時、暴風時の荷重や屋根・床・壁の荷重を計算し、梁に力がどれくらいかかっているかなどの荷重の配分も自動算出できます。設計者は、建物モデルを入力することにより、建築基準法に定められた構造のチェックと、品確法(注2)に定められた構造の安定についての計算が可能です。
「STRDESIGN」は、現在2,000以上のユーザに利用いただいており構造計算手法や構造計算書などの機能に高い評価を得ています。ただ建物モデルとしてプラン情報(部屋、窓・ドア、柱、屋根)、基礎伏・床伏・小屋伏(注3)や、見付面(注4)といった構造計算に必要な建物および構造モデルを全て入力することが必要で、入力方法の簡易化が要望されておりました。
今回販売する「構造自動設計ソフト」は、従来1棟(約150平方m)あたり約1日かかっていた作業が1時間程度になり、構造計算にかかる時間を大幅に短縮できます。プラン情報を入力するだけで、基礎伏、床伏、小屋伏等の情報が自動設計され、さらに自動設計によりこれまで手間のかかっていた入力誤りによる手戻り作業も最小限に抑えられる為、構造設計の検討時間が確保でき、構造設計のシミュレーションがより簡単に行えるようになります。構造設計になじみの無かったデザイン設計に従事されている方でも簡単に伏図を作成することができます。
また、「3次元可視化ソフト」は、「STRDESIGN」で入力した建物モデルと構造計算結果を1棟の住宅として立体的に組みあがった形で3次元表示でき、どの部分が悪いのか一目で確認できます。従来、数百枚にのぼるリストの数値で確認していた個々の部材が、軸組の表示はもちろん、梁・柱の構造計算結果の検定値と、梁・基礎のモーメントなどの構造計算の結果も3次元CG画像として表示されます。構造モデルの妥当性を確認するだけでなく、施主に対する構造の安全性(大地震、暴風時、積雪時)をプレゼンテーションするツールとしても利用することができます。
今後、富士通エフ・アイ・ピーでは、さらに住宅関連支援ツールメニューの充実を図り、住宅メーカ、設計事務所、工務店の皆様の業務をより一層支援してまいります。
注1 許容応力度計算法 : 材料にかかる荷重がその材料に損傷を与えるかを検討する計算方法
注2 品確法 : 住宅品質確保促進法、2000年4月1日に施行された住宅の品質確保の促進等に関する法律
注3 基礎伏・床伏・小屋伏 : 対象(基礎・床・小屋)の構造材を上から見たときの位置を表す
注4 見付面 : 建物正面から見た時の輪郭。風荷重の計算に使用する
【画面例】
「構造自動設計後の伏図例」
「3次元可視化オプションの画面例」
STRWEB(ストラウェブ) http://www.fip.fujitsu.com/fcena/strweb/
(注)今回発売する「STRDESIGN 構造自動設計オプション」および「3次元可視化オプション」は、9月10日に当社で開催される「新商品セミナー」にてご紹介いたします。
【製品&サービス】 |
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以上
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