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100Gbpsデジタルコヒーレント受信方式に対応した DP-QPSK集積受信モジュールを販売開始

2010年3月12日

- PLC技術により、小型、低コスト化を実現 -

当社は、将来導入が見込まれる毎秒100ギガビット(以下、100Gbps)のデジタルコヒーレント受信方式(注1)に対応した、DP-QPSK(注2)集積受信モジュールを2010年5月1日より販売開始します。本製品は、90度ハイブリッド(注3)、バランスド・レシーバ(注4)、偏光分離機能をPLC技術(注5)、マイクロアセンブリ技術で単一パッケージに集積することにより、小型、低コストで高機能な集積受信モジュールを実現しました。

本製品を採用することで、小型、低コスト、高性能な100Gbps光ネットワーク向け装置の製造が可能となります。

DP-QPSK集積受信モジュール

近年、クラウドコンピューティング、インターネットを利用した動画配信などの新たなサービスの普及による通信トラフィックの急激な増加に対応するため、次世代の100Gbps光ネットワークの実用化に向けた研究開発が盛んになっています。

この中で、さまざまな100Gbps光伝送信号の符号化方式が検討されてきましたが、位相変調方式のひとつであるDP-QPSK方式は、4相の位相状態によって表される2ビットの信号を、直交する2つの偏光に各々載せて伝送する方式であり、シンボル速度を4分の1に低減することで、使用する光及び電子部品の必要周波数帯域を低減することや、波長分散(注6)、偏波モード分散(注7)等の各種伝送制限要因に対する耐力を向上させることができ、現在主流となっています。

一方、近年、研究開発が活発化しているデジタルコヒーレント受信方式は、デジタル信号処理により伝送路で発生する波形歪みを補正することができ、従来必要だった光分散補償器やその損失補償用の光増幅器を削減できるため、システムの小型化、低コスト化が可能となります。

以上のような利点から、現在100Gbps伝送においては、デジタルコヒーレント受信方式を用いた、DP-QPSK伝送技術が主流となっており、この伝送技術はOIF(注8)において標準化が進められています。

今般、当社は、以下の技術開発によりデジタルコヒーレント受信方式に対応した小型、低コスト、高機能な100Gbps DP-QPSK集積受信モジュールの製品化に成功しました。これにより、100Gbps光ネットワークシステムの小型化、低コスト化、高性能化が可能となります。

開発した技術

  1. 偏光分離機能を内蔵
    DP-QPSK方式の受信モジュールには、入力信号光を互いに直交する2つの偏光に分離する機能が必要ですが、従来はこの機能を外付けの偏光分離素子に持たせ、この素子と受信モジュール本体とを光ファイバで接続する方法が主流となっていました。しかし、この場合、各偏光が伝達する光ファイバの長さを正確に調整する必要があることや、トランスポンダ内での光ファイバの取り回しが煩雑になるといった課題がありました。今回、偏光分離素子とPLCチップとの光結合系の最適設計を行い、当社が保有するマイクロアセンブリ技術により、偏光分離素子を受信モジュール本体に内蔵することで、これらの課題を解決しました。これにより、トランスポンダ内での占有面積を低減することが可能となりました。
  2. PLC技術により光回路を小型1チップで実現
    DP-QPSK方式の受信モジュールには、2つの偏光に対応する2系統の90度ハイブリッドが必要であり、従来の空間光学系を用いた方式では、多数の光エレメントを配置するため、サイズの拡大や光学調整が煩雑になるという課題がありました。今回、複数の光機能を集積するPLC技術で、2系統の90度ハイブリッドをコンパクトな1チップで構成することにより小型化を実現しました。また、PLCは半導体ウェハプロセスに類似した製法で製造できるため、高い量産性による低コスト化が可能となります。
  3. OIFに準拠した形状、特性、インターフェース
    パッケージ形状、電気光学特性、低速及び高速の電気端子配置等はすべて業界標準規格であるOIFで定められた仕様に準拠しており、OIFに準拠したトランスポンダへの搭載が容易です。

尚、本製品サンプルを、3月23日から25日まで、米国カリフォルニア州サンディエゴで開催されるOFC/NFOEC 2010展示会へ出展する予定です。

販売価格、および出荷時期

製品名 販売価格(税別) 出荷時期
100G DP-QPSK 集積受信モジュール 個別見積り 2010年5月1日

販売目標

2010年度: 1億円
2011年度: 5億円

関連ホームページ

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

注釈

(注1) デジタルコヒーレント受信方式
従来のコヒーレント受信方式(光周波数が信号光と同じか、または若干異なる変調されていない参照光を信号光に混合し、両者により発生する干渉信号を検出する方法。参照光パワーを高くすることにより信号成分を増大させ、熱雑音を相対的に小さくして、受信感度を従来の直接受信方式に比べて改善することが可能)とデジタル信号処理とを組合せて、信号光と参照光の周波数や位相のずれ、伝送路で発生する偏光状態の変化、波長分散による信号歪み等をデジタル処理によって補正する受信方式。

(注2) DP-QPSK
Dual Polarization-Quadrature Phase Shift Keyingの略。デジタル信号の位相変調方式のひとつで、P偏光、S偏光のそれぞれについて、変調された4つの光位相(0°、90°、180°、270°)に2ビットのデータを割り当てることのできる方式。

(注3) 90度ハイブリッド
コヒーレント信号を復調するヘテロダイン、イントラダイン受信方式に必要な光部品。受信光と局部発振光(受信側に配置する光源)をミキシングして、バランスド・レシーバへ合成光信号を出力するデバイス。

(注4) バランスド・レシーバ (Balanced receiver)
受信方式のひとつで、90°ハイブリッドから出力される正相、逆相の光を受ける2つのフォトダイオードからなり、それらのフォトダイオード電流の差分を利用することで受信特性を向上できる方式。

(注5) PLC
Planar Lightwave Circuitの略。シリコンまたは石英基板上に光が伝搬する導波路を、光波長オーダを超える精度で形成した光回路チップ。

(注6) 波長分散
光ファイバを伝播する光の速度の波長による差。信号光パルスの時間的な広がりを発生させ、符号間干渉により信号劣化を引き起こす。

(注7) 偏波モード分散
光ファイバを伝搬する光の、互いに直交する2つの偏波モード間の伝播速度の差。波長分散と同様に信号光パルスの時間的な広がりを発生させ、信号劣化の要因となる。

(注8) OIF
Optical Internetworking Forumの略。データ網側の装置であるIPルータと光ネットワーク側の装置であるWDM(Wavelength Division Multiplexing)装置との間のインターフェースの標準化を行う機関。

日付: 2010年3月12日

お客様お問い合わせ先

富士通オプティカルコンポーネンツ株式会社
営業統括部
マーケティング部
icon-telephone  電話: 044-754-3135(直通)
icon-mail E-mail:optmdl-pr@ml.css.fujitsu.com