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  6. 吹田市様 ‐ IPKNOWLEDGE 内部情報ソリューション ‐

新公会計制度「大阪府モデル」の導入によりマネジメントの実践と住民にわかりやすい情報提供を実現

吹田市様 IPKNOWLEDGE内部情報ソリューション

住民にとってわかりやすく行政にとっても役に立つ財務情報の提供・把握のため、セグメント管理を活用した新公会計制度の導入に取り組んだ吹田市様。すでに複式簿記・発生主義を導入している大阪府様の支援を受け、IPKNOWLEDGE 財務情報を用いて、特別な作業負荷なく実現できる日々仕訳システムを実現しました。そのプロセスや工夫点のほか、スムーズに導入するためのアドバイスなどをお話しいただきました。

[ 2015年6月12日掲載 ]

【導入事例概要】
業種 地方自治体
ソリューション 内部情報ソリューション
製品 IPKNOWLEDGE(財務情報システム)

2009年度決算から総務省モデルの財務諸表の作成を行っていた吹田市様では、財務情報を活用した行財政運営のさらなる充実のため、大阪府様に準拠した新公会計制度の導入を決定。新しい財務情報システムは、公募型プロポーザル方式でIPKNOWLEDGE財務情報に決定しました。IPKNOWLEDGE 財務情報は日々仕訳にもスムーズに対応し、建物や土地などのストック情報や人件費・減価償却費を含めたフルコストを把握することで、財務マネジメントの実践と住民へのアカウンタビリティの充実を図っています。先行した大阪府から制度の導入や財務諸表の活用方法についての助言を受けるとともに独自の工夫を加えることで、より住民に密着したサービスが多い市政の運営に新システムを効率よく正確に役立てています。

【課題と効果】
1 大阪府方式の新公会計制度の導入が決定され、新しい財務会計システムが必要になった

富士通のIPKNOWLEDGE 財務情報を利用し、新公会計制度に必要な情報基盤の構築を実現
2 企業会計に慣れていない職員がミスなく入力できるシステムにしたい

大阪府職員による研修を通じて、職員に新公会計制度の理解を深めてもらった。さらに、先行団体のノウハウをアレンジすることで、複式簿記に慣れていない職員も容易に操作可能に
3 カスタマイズを抑えることで、より低コストで導入したい

業務をパッケージに合わせ、カスタマイズを最小限に抑えて導入コストを低減。さらに業務の標準化も実現

新システム導入の経緯

これまでお使いのシステムを更改されたきっかけ、また以前のシステムが抱えていた課題などについてお聞かせください

吹田市 会計室 総括参事 財務会計システム・新公会計制度担当 藤田 正 氏の写真

吹田市 会計室 総括参事
財務会計システム・新公会計制度担当
藤田 正 氏

従来の財務会計システムのOS対応など、システムの老朽化がきっかけですが、以前の財務会計システムは手作業の事務をそのままシステム化したものであったため例外処理が多く、事務手続きも多種多様で、システムの維持管理に多くの費用と時間を要していたことが課題でした。また、新公会計制度の導入にあたっては、公共施設のより適正な管理のため固定資産の台帳整備が必要でしたが、非現金取引のシステム連動などが今後の課題になるだろうと考えました。

新公会計システム選定時を振り返って

大阪府モデルを導入した理由、およびIPKNOWLEDGE 財務情報を選択された理由をお聞かせください

2011年からこの新会計制度を導入している大阪府では、民間企業の会計基準に準拠した財務諸表を作成していますが、日々仕訳というかたちで財務諸表の作成に広く職員が携わることでコスト意識の変化が期待できると感じました。吹田市と大阪府は距離的に近く、研修や指導なども密接に受けられることも大きな理由の1つです。公募型のプロポーザルで富士通のIPKNOWLEDGE 財務情報に決定したとき、富士通には財務会計パッケージの導入実績が豊富なことと大阪府モデルの新公会計システム構築の経験があり、新公会計はもちろんのこと、財務会計の業務改善にも期待しました。

「大阪府モデル」の導入に向け、工夫された点をお聞かせください

吹田市 会計室 総括参事 新公会計制度担当 田中 一彦 氏(大阪府から派遣)の写真

吹田市 会計室 総括参事
新公会計制度担当
田中 一彦 氏(大阪府から派遣)

大阪府モデルの特徴は、施設や事業などセグメントの単位で財務諸表を作成することです。吹田市では、約1,300の予算事業を集約し、財務諸表の作成単位である管理事業約150を設定しました。学校や公民館などの公共施設については、「吹田市公共施設最適化計画」の推進に財務諸表を活用することを目的に、個別の施設ごとに管理事業を設定しました。また、減価償却、除却、所管替など固定資産に係る非現金取引については、東京都などの先行団体と同様、固定資産台帳管理システムから情報を連携することで自動的に仕訳を記録するなど、入力ミスを防止するようにしました。大阪府のシステムの良いところを活かし、吹田市としてさらに進化させることで使いやすいシステムにしています。

これも先行団体のノウハウで、職員が効率的にミスなく仕訳を記録するための方策として、借方・貸方の科目をパターン化した仕訳区分を選択する方法を採用していますが、その仕訳区分の表示にも工夫をしています。1つ目は名称です。わかりやすさのほか、貸借対照表に計上される仕訳区分には先頭に“BS”という表示を加えました。貸借対照表(BS)に計上される取引か、行政コスト計算書(PL)に計上される取引か、そのような区分は官庁会計にはない概念で複式簿記の基本であり、職員がそのことをしっかり認識することが重要です。2つ目は表示順です。仕訳区分の選択肢が複数ある場合、発生頻度が高いもの(選択する確率が高いもの)から順に並べることで、スムーズな入力を促すことができます。いずれも些細なことですが、そのような工夫をすることで、職員に官庁会計との違いを意識してもらいながら、入力間違いがほとんどない状態を実現できたと感じています。

また、固定資産台帳の整備にあたっては、職員が通常業務の傍ら膨大な資産の調査を行うのは負担が大きいことから、外部に委託しました。委託することで専門業者のノウハウを活かせるとともに、通常業務への影響を極力回避することができたと思っています。

新公会計制度への理解を職員に浸透させるために工夫されたことをお聞かせください

職員に新しい取り組みを理解してもらうためには、はじめに新公会計制度を導入して何をするのかという具体的な目標を示し、それを達成するためにはどのような事務が必要なのかという順序で説明することが大切だと思います。具体的には、2013年6月に開催した研修では、新公会計制度の導入目的と他団体の財務諸表の活用・分析事例の紹介など、「こういうことをやる!」という全体像をまず示し、同年秋に引当金、減価償却、建設仮勘定など複式簿記特有の会計処理について、さらに翌年1月に財務会計システムの操作について、それぞれ研修を行いました。特に、会計処理については、公共施設を保有する部署、未収金など債権を管理する部署、資産を持たないソフト事業が中心の部署など、それぞれが所管する事務事業に応じた内容とするため、部局単位での開催(15回)とするなど、きめ細かな対応を心がけました。

新システムの導入効果

導入から稼働までのプロセスは、スムーズに運びましたか

吹田市 会計室 参事 新公会計制度担当 辻 康彦 氏の写真

吹田市 会計室 参事
新公会計制度担当
辻 康彦 氏

2013年10月に新システムによる予算編成に関する部分が稼働しました。その後、2014年4月に予算執行にかかる部分と新公会計の日々仕訳をスタートさせています。財務諸表の作成は2015年9月を予定しているため全体的な評価はこれからですが、おおむね期待していたシステムができたと思います。稼働当初の2014年3月から7月までの5か月は、ヘルプデスクを設置し、各部門からの操作方法などの問い合わせに対応しました。新システム稼働後は職員に負荷がかかりがちとなりますが、今回は最小限に抑えることができたと思っています。また、新公会計制度については、富士通の営業やSEの方々が、複式簿記に関する知識、大阪府の制度・システムとそれを吹田市が選択した意図までも十分理解のうえ対応していただいたことがスムーズに進んだ理由だと思っており、このプロジェクトを成功に導こうとする前向きな姿勢に感謝しています。

新システムの運用開始後、どのようなメリットが得られたかをお聞かせください

大阪府モデルの新公会計制度を導入することができたことに加えて、業務の連携性が高まったことが良かったと感じています。業者データ連携や行政評価の旧年度実績など、データの一元性が高まりました。一番良かった点としては、財務会計業務の標準化ができたことが挙げられます。新システム構築にあたり、導入にかかるコスト削減や業務の合理化を主眼に、業務をIPKNOWLEDGEに合わせることを方針としました。業務パッケージに合わせることで、吹田市独自の業務やルールが整理され、手順の統一をすることができました。主なものとして、納付書を発行する場合に調定は同時でも後日でも可能になっていましたが、単件調定の場合は調定をしなければ納付書が発行できないように統一されました。実際の使用感としても、画面が見やすく、わかりやすくなりました。画面遷移の動作も統一され、全般的に使いやすいシステムになったと評価しています。また、システム開発においては、吹田市固有のカスタマイズが必要な項目は所管課で機能要件を挙げてもらい、必要性とコストを1つ1つ議論し、本当に必要と判断した機能だけをシステムに搭載するようにしました。こうした地道な作業の積み重ねが、職員のシステム理解を促すとともに、コストに対する意識づけにもつながったように感じています。

新公会計制度の導入にあたって

今後、新公会計制度を導入する自治体に向け、アドバイスしたいことがあればお聞かせください

先の総務省の通知によれば、原則として2017年度までにすべての自治体で新公会計制度が導入されますが、固定資産台帳の整備など個別の課題に着手する前に、まずは財務諸表の作成目的、活用方策、運用体制など、導入後のグランドデザインをしっかり描くことが重要だと思います。吹田市では、公共施設の適切な管理や住民へのアカウンタビリティの充実といった目的に照らし、セグメント管理を特徴とし、財務諸表の様式や会計の基準が企業会計に準拠した大阪府モデルを選択しました。また、それらの目的を達成するために財務会計と固定資産台帳のシステム連携を行うなど、システムの全体像や細かな仕様なども必然的に決まりました。当然のことですが、「何のために導入するのか?」それを最初に決めることが大切であり、導入準備を急ぐあまりそのプロセスを飛ばしてしまうと、導入後苦労するように思います。

仕訳作業についても、事業所管課がマネジメントや説明責任を担うべきとの考えから日々仕訳方式を採用しています。財務諸表を作成することが目的なら期末一括変換方式でも支障ありませんが、作成した財務諸表の活用を考えた場合、事業所管課が会計処理に関与しない期末一括変換方式では、職員が財務諸表の内容を十分理解することは難しいと思いました。また、仕訳の確認などの決算整理については月次で実施されることをお薦めします。固定資産台帳と貸借対照表を照合し両者の間に金額の相違が生じた場合、その原因を調査し所要の対応を行わなければなりません。年1回の照合では短期間に年間すべての取引を対象に調査しなければなりませんが、月次ならば1か月間の動きを見れば済みます。たとえ業務多忙でそのときは調査できなくても、年度の途中で“ずれている”ことさえ認識できれば、手の空いたときに対応できます。(大阪の人間は“いらち”(短気)が多いので、1年分まとめてじっくり調査するのはしょう(性分)に合いまへん(笑))

セグメントの財務諸表の作成では、人件費や地方債の配賦作業も必要となりますが、吹田市の場合、従前から既存の予算・決算資料でセグメントの職員数や人件費を把握していましたので、円滑に対応できたと思います。

また、吹田市は、財務会計システムの再構築に合わせて新公会計制度に対応したため会計室が主体となりましたが、総合計画や事業評価、予算編成などの行財政運営の中枢を担う企画・財政部門が推進役となる方が、財務諸表の活用の観点からはスムーズに進めることができるのではないかと思われます。

今後の展望

今後の展望についてのお考えをお聞かせください

新公会計制度の導入と財務諸表の活用については、多くの自治体が試行錯誤している現状だと認識していますが、吹田市がこれまで議論してきた内容、財務諸表の活用実績を積極的にお示しすることで、少しでも参考になればと思います。吹田市では新公会計制度による最初の財務諸表を今年作成しますので、行政評価や予算編成への活用など具体的な取り組みはこれからというところですが、多くの自治体で新公会計制度の導入が進み、それに伴い新しい気づきやノウハウがどんどん蓄積・公開されていけば、より良いものになっていくのではないかと感じています。吹田市ではそれらを刺激にさらに進化していきたい、このシステムがたたき台の一つとなり、各自治体が切磋琢磨することで全体として成長していければと考えています。また、吹田市では独自に定めた会計基準により財務諸表を作成しますが、併せて総務省が示す統一的な基準による財務書類の作成にも今年度から全国に先駆けて取り組んでまいります。

新公会計「大阪府モデル」の主な特徴

大阪府では、従来の官庁会計の仕組みに複式簿記・発生主義という企業会計の制度を取り入れ、2011年度より運用しています。その新公会計制度は「大阪府モデル」と呼ばれ、吹田市の新公会計制度のベースになっています。
大阪府モデルは、次の3点を制度設計の理念としています。

  • 組織や事業などのセグメントの単位で財務諸表を作成することにより、マネジメントに活用できること。
  • 民間企業に広く採用されている会計基準に準じた内容で財務諸表を作成することで、財務情報をわかりやすく開示すること。
  • 財務会計システムでの日々の会計処理に複式簿記の機能を整備。あわせて整備する固定資産管理台帳システムと連携し、迅速・簡便に財務諸表を作成する。

左から 吹田市 藤田氏、田中氏、辻氏の写真
左から 吹田市 藤田氏、田中氏、辻氏

【吹田市様 概要】
所在地 大阪府吹田市泉町1丁目3番40号
代表者 吹田市長 後藤 圭二
人口 362,663人(163,366世帯)(2015年2月末現在)
職員数 2,414名(2014年4月1日現在)
ホームページ http://www.city.suita.osaka.jp/Open a new window
吹田市のご紹介
太陽の塔
ガンバ大阪
三色彩道

大阪市の北に隣接し、まちの将来像を「人が輝き、感動あふれる美しい都市(まち)すいた」と定めている吹田市は、京都府境の山々から広がるなだらかな丘陵地帯にあり、かつては京都御所に献上されていた「吹田くわい」がなにわの伝統野菜として地元農業の象徴的な存在として注目を集めています。また古くは安威川の水運で栄え、旧西尾家住宅や旧中西家住宅といった江戸から明治時代にかけての名家が文化財として点在しています。一方、千里ニュータウンをはじめ、大阪の近郊都市として発展してきた同市は、名神・中国・近畿自動車道の吹田インターチェンジ、JR吹田貨物ターミナルなど、交通や物流の要衝としても知られています。現在吹田操車場跡地は国立循環器病研究センターを中心とした医療拠点として整備が進められているほか、万博公園南側エリアでは、4万人収容のサッカー専用スタジアムや住居・商業の大規模複合施設が整備されるなど、次の時代を目指すまちづくりが着々と進められています。

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