京田辺市様 SuperCALS 電子調達SaaS 導入事例
京田辺市様は、調達業務の適正化・透明性向上と事務の効率化を目的として、SuperCALS 電子調達SaaSを導入されました。
京田辺市様では初の業務電子化とあって、各種制度や規約、事務手続きの見直しなど様々な課題や悩みをお持ちだったようです。本稼働から1年を経て、担当の建設部建設政策推進室(当時)、高田氏と國生氏に、製品検討開始から導入までのプロセスと今後についてお話いただきました。
[ 2010年5月28日掲載 ]
概要 | |
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業種: | 地方自治体 |
製品: | 公共事業ソリューション SuperCALS 電子調達SaaS |
京田辺市は、京都府内の南部に位置し、一休和尚が晩年をすごされた酬恩庵(一休寺)がある静かな緑の多い地域です。
近年多数の団塊世代が定年退職を迎え、市役所では事務効率化が重要な課題のひとつでした。 また、京都府内のいくつかの自治体の不祥事を受け、入札制度の適正化への意識も高まっていました。そんな中、2009年度より、電子調達システムを導入し運用を開始しました。2010年度からは、全案件を電子化する予定です。
課題と効果 | ||
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1.調達業務の適正化と透明性確保 | ![]() |
情報公開や入札参加資格申請などの関連業務を電子入札システムの導入によって利用可能に |
2.セキュリティの確保 | ![]() |
データセンターとの接続に高度なセキュリティを維持した行政専用のネットワークLGWANを採用 |
3.制度や規約、事務手続きの見直し | ![]() |
入札開札の拘束時間の削減、事務手続きの軽減 |
電子入札システム導入の目的としては、入札制度の適正化、透明性確保を第一にして、導入を検討していました。 電子入札システムの導入については、全国知事会でも話題になっていましたし、国土交通省のアクションプログラムで掲げられた導入稼働時期についても、意識して準備を行いました。公共機関の入札制度適正化について、世の中の意識が高まっているようです。
電子入札システムを提供しているベンダーを選ぶ際に、コスト面を考慮して、ASP・SaaS型の電子入札を検討していたこともありましたが、一番こだわったことは、セキュリティです。データセンターの充実した設備内容や、センターとの接続にLGWANを採用している点を特に高く評価しました。 インターネットを使うことに対するセキュリティを考慮することは、重要なポイントでした。
案件名の検索にフリーワード(案件名の一部など)で検索できる機能がありますが、これは、特に操作をしなくても便利さがイメージできた機能です。画面の操作性全体については、説明を受けて良さそうな感じは持てましたが、実際に操作ができれば、もっと事前にイメージできたと思います。
その他、電子入札サイトのロゴマークを変更できる点も評価しています。ロゴマークには、京田辺市と縁のある一休さんを使い、職員も電子入札のサイト作成を楽しむ事ができました。
業者の画面を職員が意識することはほとんどありませんが、コアシステムを採用している発注機関の入札画面が統一されていて、操作が同じであるというのは業者の混乱を招くことも無く良いことだと思います。
検討時には、他の発注機関の状況を教えてもらったり、電子調達に必要な項目について情報提供してもらいました。初めて電子化する業務なので、決めなくてはいけないことがたくさんありました。
導入作業時には、担当のSEさんに本当にお世話になりました。今までの実績や経験から、制度や規則の作り方や他の発注機関のものをサンプル提供してもらい参考にさせてもらいました。
入札や開札の業務が削減されました。入札室として利用する会議室の確保や立会人の調整などの業務が不要になりました。入札受付のために拘束される必要もなくなりました。受付時間は、業者が顔を合わさないように短時間にすることが出来ず、誰も来なくても座っている必要がありました。また、業者にとっても遠方から来る必要が無くなり、便利になったと思います。
その他には、入札通知書の発行が不要になりました。紙運用時は、発行時に公印を押す必要があり大変面倒な業務でしたが、楽になったと思います。
入札書や参加資格の文書、内訳書など各種文書は、市の規定により紙で残す必要があります。電子で受け取るのはいいのですが、今は印刷する処理が面倒です。一括指定印刷など今後改善されることを期待します。
電子化により、返ってブラックボックス化された部分があると感じます。「電子くじ」がそうです。選出の計算方法は理解していますが、システムのしくみの事なので業者への公平性を納得できるように説明するのが難しいと感じています。乱数を公表するなど、公平な選定を行っていることを明確にしたいです。システム化することで、一連の手続きが見えなくなるのは、「電子化」についての今後の課題だと感じています。
2010年度から工事コンサルの全案件を電子化します。3月上旬に業者への説明会を実施しました。もう少し先の話になりますが、入札参加資格申請システムの導入を検討しています。競争入札参加資格業者受付業務も2年に1回実施する煩雑な業務です。電子化による効率化を図りたいですね。
電子調達システムを他部署(物品・役務・水道)での利用も検討という話もありますが、組織体制の変更が必要と考えるので、まだ先のことになると思います。
電子調達SaaSにより、富士通は今後もお客様の調達業務の改善をご支援してまいります。
市町村・外郭の単独利用は、新規導入されるところが多く、具体的な導入にお悩みの団体様が多数あると認識しております。富士通はシステムのご提供だけでなく、導入準備からアフターサポートまで、よき相談相手になれるようこれからも努力してまいります。
所在地 | 〒610-0393 京都府京田辺市田辺80 |
代表者 | 京田辺市長 石井 明三 |
人口 | 63,116名 (2010年3月現在) |
ホームページ | http://www.kyotanabe.jp/ |
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