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  6. 福井市様 ‐ IPKNOWLEDGE 財務情報システム ‐

導入時期に応じた段階的研修と職員に寄り添う相談窓口により日々仕訳導入のハードルをクリア

福井市役所 庁舎外観

福井市様 IPKNOWLEDGE 財務情報システム

地方公会計において、統一的な基準による財務書類の作成と、その積極的な活用が始まる中で、IPKNOWLEDGE 財務情報システム・日々仕訳方式対応に踏み切った福井市様。稼働から半年が経過した時点で、日々仕訳方式の採用理由、導入時の工夫、そして導入効果などについてお伺いしました。

[ 2018年2月5日掲載 ]

【導入事例概要】
業種 地方自治体
ソリューション 内部情報ソリューション
製品 IPKNOWLEDGE 財務情報システム(日々仕訳方式対応)

ほとんどの自治体が、職員への事務負担、システムのコスト負担を考慮し期末一括仕訳を選択する中で、福井市様は2017年4月日々仕訳を導入しました。導入以前に抱いていた日々仕訳のイメージ、「高度な会計知識が求められ、都度の仕訳処理に係る事務負担が高い」は、しっかりした対応窓口を準備し、導入段階に応じた研修の適宜実施などにより好転。職員一人ひとりの、施設、事業に対するコスト意識の高まり、財務四表の早期作成見通しなど、稼働後半年で明確な手応えを得ています。

【課題と効果】
1 日々仕訳を採用した場合、取引の都度、伝票単位で仕訳を行うなどにより作業負荷が高まる

支払いや歳入の仕訳操作画面が、業務の流れに沿って表示される。必要な登録操作を経ないと次へ進めないなどの操作方式により入力ミスを抑制、作業負荷が軽減
2 日々仕訳を採用した場合、全職員が仕訳処理に係る会計知識を習得する必要があり、ハードルの高さが懸念された

日々仕訳のスタート直前での操作研修、期首の数字が確定した段階で必要な知識の研修を行うなど、段階に応じた研修を実施することで会計知識を無理なく習得
3 少子高齢化の進展に伴い厳しさを増す財政のマネジメント、とりわけ施設管理における職員のコスト意識を高める必要がある

日々仕訳方式による複式簿記対応が定着するにつれ、職員のコスト意識が芽生え、財務諸表活用の基盤が醸成されつつある

日々仕訳方式採用の経緯

いよいよ、新公会計制度に則った財務諸表の作成・公表の期限を迎えていますね。仕訳方式として期末一括仕訳方式を採用する自治体が多い中、福井市様は日々仕訳方式を採用されています。そのお考えをお聞かせいただけますか

福井市 財政部財政課 課長 佐藤 弘幸 氏の写真

福井市 財政部財政課 課長
佐藤 弘幸 氏

どちらの方式を採用するかについては、大いに議論を重ねました。全国的には期末一括仕訳方式を採用する自治体が大多数との情報もありました。日々仕訳方式の場合、全職員が新公会計制度について認識を深め、勘定科目の仕訳を理解する必要があり、採用時のハードルが高いこと。また、期末一括仕訳方式であれば、初期投資のコストを若干抑えられるなどの理由を聞いています。

これらを踏まえた上で、当市が日々仕訳方式を採用した理由は、年度末に集中するであろう勘定科目仕訳業務の負荷を軽減するため、そして、やはり職員一人ひとりがコスト意識を持つべきであり、そのためには日々仕訳方式でなければならない、と考えた結果です。

期末一括仕訳方式は、のちの業務負荷の高まりが懸念されたのですね

はい。例えば半期に一度、仕訳をすれば、それほどの業務負荷にはならないとの声もありました。しかしそれにしても仕訳時には財政課が一手に伝票を収集、分類することになります。また中には、各課に照会、確認するべき伝票も出てきます。忙しい中で財政課と担当課がキャッチボールのようにやり取りする場面も少なくないだろう。これでは財政課の業務負担がかなり高まるだろうと考えました。

全職員が仕訳を理解するというハードルに、あえて挑戦した理由とは

福井市も、やはり少子高齢化、人口減少社会などに伴う厳しい財政下におかれています。また市町村合併の結果、福井市が保有する施設の数が増加し、維持管理にかかるコストが負担になっています。こうした状況の中で、今後は施設や工事を所管する部署が主体となって施設マネジメント計画を進めていくことになります。従来は財政課がその役割を担っていましたが、これからは、所管課が専門的な見地から計画の妥当性を市民の方々に説明していかねばなりません。

必要な施設の建設にいくらかかるのか。維持管理費はどのくらいになるか。そこには人件費がどの程度含まれるのか。これらを15年、20年の期間で見るとどうなるか。新規建設か、現状維持か、あるいは統廃合して新規か。こうした状況を分かりやすく、自信を持って伝えるためには、所管課レベル、できれば全職員レベルでコスト意識を持つ必要があります。そのためには期末に財政課が一手に仕訳をするのではなく、所管課の職員が、発生する伝票1つ1つを仕訳けし、財務諸表を作成できるスキルを身につけるべきだと考えました。

財務諸表の作成には、今後も財政課が深く関わっていくわけですが、その財政課の担当者も人事異動で入れ替わります。すべての職員が日々仕訳方式に慣れ、新公会計制度への理解度を底上げしていけば、財政課に着任後、より早く財務のスペシャリストになれるはずです。このように考えた結果、日々仕訳方式を採用しました。

日々仕訳方式スタート時の工夫

たしかに日々仕訳方式では、各職員の仕訳業務習熟など一定のハードルがありますね。どのような準備が必要でしたか

福井市 財政部財政課 主幹 南 研一郎 氏の写真

福井市 財政部財政課 主幹
南 研一郎 氏

科目仕訳が、これまでの単式簿記から複式簿記へと変わるので、仕訳方式を習得する研修プログラムは必須と考えました。同時に、はじめて複式簿記を習得し、実務を手がけ始める過程では疑問、質問がでてくるのは自然ですから、これらにしっかりと対応する窓口も必要になると考えました。また、とくにフォローを必要とする所管課も出てくるだろうと思われました。支出科目の仕訳に独特の理解が必要な、道路、河川の建設など工事事案を抱える課です。

これらの研修と問い合わせ窓口を担当する財政課の職員として、それまで当市の公営企業を経験してきた職員1名を起用しました。当初は、1名で対応できるかどうか疑問でしたが、分業するよりも、研修と問い合わせ窓口担当はむしろ1名で担当する方が整合性が高まって、学ぶ側、質問する側からも分かりやすいだろうと思われたのです。

研修プログラム策定では、外部の公認会計士にアドバイザーとなっていただきましたが、研修内容は財政課が主体となって構成しています。研修は、新しい仕訳方式が始まる4月に先立つ2月、3月に、実システムと同じ環境で実施し、その中で操作を覚え、仕訳方法にも慣れてもらいました。もちろん、こうした初期の研修だけでは十分ではありません。導入して半年が経ち、そろそろ合計残高試算表により各所管課が所管する施設、事業の財務状況について理解を深める必要もありますので、その研修を12月頃に行う予定です。また固定資産台帳の作成については、当初の登録は外部に委託しましたが、これからは職員がメンテナンスしていきますので、資産登録の考え方などについて年度内に研修を実施する予定です。

独特の仕訳が発生する工事などの所管課に対しては、とくに委託料、工事請負費が資産になるのかどうかなど、支出科目の仕訳について丁寧に説明。実際には、細節、細々節レベルの科目名称に工夫を加えることで、正しく仕訳できることを学んでもらいました。

施策の見直しなどに有用なセグメント情報の設定は、うまく運びましたか

スタート前の研修では先行自治体の事例を見てもらい、まずイメージを掴んでもらいました。先行事例では、セグメントを類型化しているケースもありましたが、スタート前ですからそこまで細かく分類せず、施設ごと、事業ごとのセグメントがほとんど。例えば学校であれば各学校、小学校・中学校ごとといったくくりです。

結果的に約600項目のセグメント情報について設定しました。本来、何を単位にセグメントに設定するかは各所管課で決めるべきでしょうが、時間的余裕がなかったこともあり、当初は、財政課の各課担当者、施設活用推進室とのやり取りで設定しています。現時点まではつまずきや業務停滞もなく、思った以上にスムーズに流れています。

先にも述べましたが、今後、期首の数字がほぼ確定した段階で合計残高試算表などから事業ごと、施設ごとにセグメント分析をする、といった庁内研修を予定しています。その内容については、例えば美術館など多くの方にご利用いただき、収入のある施設について分析してみると、興味深い分析になるのではと考えています。

研修内容の構成と問い合わせ対応の担当者は1名で大丈夫でしたか

はい。問い合わせ対応では、説明するというスタンスではなく、所管課の職員と一緒に考えていく立ち位置を意識しています。担当者は新公会計制度には通じていますが、各課の業務について詳しく分かっているわけではないので、業務がどのように流れているのか丁寧にヒアリングする。その流れの中で、例えば勘定科目を理解していくという姿勢を大事にしています。

導入効果と今後の展開

IPKNOWLEDGE 財務情報システム・日々仕訳方式が稼働して半年ですが、使い心地はいかがでしょうか。また導入効果はどのような形で現れていますか

福井市 施設活用推進室 主幹 細川 左智江 氏の写真

福井市 施設活用推進室 主幹
細川 左智江 氏

支払いや歳入の仕訳操作は、従来のIPKNOWLEDGEの操作の流れに沿っていて、途中で特別な処理をするといった場面がないので、一連の操作が自然に流れる感じで使いやすいです。また、固定資産の登録では、通常の入力をすると連携の画面が表示され、ここで財産として登録しないと次に進まないようになっているので、入力漏れがなく、安心です。

この4月からスタートして半年と、まだ日の浅い日々仕訳方式ですが、あえて同方式を導入した狙いは正しかったと思います。というのは、職員の複式簿記に対する、「理解しよう」との意識が高まっていると思われる変化が現れているからです。複式簿記3級、2級の資格を取得する職員が増えているのも、そうした変化を裏付けるものです。また、日々仕訳方式の導入が直接関係しているわけではありませんが、固定資産の棚卸し作業の中で、職員一人ひとりの、資産に対するコスト意識が高まっているように感じています。

今後のことになりますが、従来、総務省改定モデルの連結決算は、翌年度の2月に公表していましたが、福井市単体についての財務四表作成は、夏ごろには確定する見通しです。また、連結財務四表も早ければ秋ごろに確定すると見込んでいます。

今後の課題と展開についてお聞かせいただけますか

各所管課職員の日々仕訳業務の精度は、おそらく1年が経過したのち相当なまでに高まり、複式簿記への理解も深まっていくものと思われます。その上で求められるのは、やはり管理職クラスにおける財務四表を読み込むスキルと、そこから得られた情報の活用能力です。より具体的にいえば、課長、副課長レベルの管理職の、施設、事業ごとの貸借対照表の読み方、その情報を予算要求へとつないでいく力です。

そのための研修内容作成はこれからであり、決して簡単ではありません。しかし各所管課において複式簿記、財務四表の理解が進むにつれ、「興味深い世界だ」と実感している職員が着実に増えていることを考えると、管理職の理解も早いのではないかと期待しています。

各所管課職員と管理職がすっかり複式簿記に慣れたところで、セグメント分析による施設、事業のコストの把握と分析の能力アップに取り組んでいきたいと思います。IPKNOWLEDGEのさらなる進化に期待しています。

後列左から 福井システムズ株式会社 坂下 憲治 氏、山脇 義史 氏、神谷 正範 氏 / 前列左から 福井市 細川 左智江 氏、南 研一郎 氏、佐藤 弘幸 氏 の写真

後列左から 福井システムズ株式会社 坂下 憲治 氏、山脇 義史 氏、神谷 正範 氏
前列左から 福井市 細川 左智江 氏、南 研一郎 氏、佐藤 弘幸 氏

【福井市様 概要】
所在地 福井県福井市大手3丁目10番1号
代表者 福井市長 東村 新一
人口 265,302人(2017年11月1日現在)
職員数 2,382人(2017年4月1日現在)
ホームページ https://www.city.fukui.lg.jp/Open a new window
福井市のご紹介

足羽川桜並木
越前水仙と越前海岸
朝倉氏遺跡唐門

福井県の北部に位置する県都・福井市は、明治22年の市制施行で市としての歩みを始め、県における政治、経済、文化の中心都市として発展を続けてきました。その間、昭和20年7月の福井大空襲、昭和23年の福井大震災と3年間に2度の大災厄に見舞われるという、日本の都市としては稀有な経験を経ながらも復興。市のシンボル「不死鳥」は、これら度重なる災禍にくじけることなく、再び三度立ち上がった福井市民の努力を象徴しています。
平成12年11月に特例市に移行し、平成18年2月1日、隣接する美山町、越廼村、清水町の3町村と合併した同市は、地域の特色を生かしながら日本海側の主要都市としてまちづくりを推進中。平成30年「福井しあわせ元気国体2018」、平成31年4月の中核市移行、そして平成34(2022)年度の北陸新幹線福井開業を好機に、さまざまな施策を展開しようとしています。
市内には、戦国大名朝倉孝景が文明3(1471)年、一乗谷に築城してから103年間にわたって越前の国を支配した城下町跡・一乗谷朝倉氏遺跡、福井藩主松平家別邸・養浩館などを始めとした多くの歴史遺産を見ることができます。

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