医療法人浩英会 もりもと泌尿器科クリニック 様

大阪府堺市のもりもと泌尿器科クリニックでは、泌尿器科という身近でありながら専門性が高い分野だけに、診察に時間がかかることが多く、患者さんの待ち時間の長さや、待合室の混雑が課題となっていた。コロナ禍で院内の感染対策が求められる中、同院では先に導入していた診療所向け電子カルテシステム HOPE LifeMark-SX と連動した順番予約サービスを導入。患者さんがスマートフォン上で予約や診察順の確認ができ、待合室の“密”を回避できるとともに、待ち時間の少ない快適な診療を実現できた。

導入の経緯

課題であった待合室の混雑が、コロナ禍でさらに深刻に

    泌尿器科系の疾患は幅広く、加えて同院では神経内科系の疾患にも対応しているため、問診に時間がかかることが多い。それゆえ、かねてから待ち時間の長さや待合室の混雑が課題となっていたという。

    「以前にも予約システムの導入を検討したことがありましたが、専用の端末や発券機などを設置する必要があり、コスト面はもちろん、場所の確保などの問題もあって実現には至りませんでした。そうした中、新型コロナウィルスによる緊急事態宣言があり、混雑を避ける緊急性が高まりました。そこで、電子カルテの導入・サポートを担当いただいているキヤノンITSメディカルに相談したところ、 HOPE LifeMark-コンシェルジュ の順番予約サービスを紹介されたのです」と森本氏は検討経緯を語る。
 

スマートフォンによる順番予約サービスを、手軽に、かつ柔軟に導入できるのが魅力

    「電子カルテ上に追加導入するだけで、新たな設備を必要としないので、コスト負担が少ないのも魅力でしたが、『これなら患者さんのストレスを軽減できる』と確信できたことが決め手でした」と森本氏は導入の理由を語る。

    順番予約サービスは、患者さんが自宅などからスマートフォンで診察を予約でき、自分の待ち順番なども確認できるサービスだ。順番が近づくと通知する機能もあり、診察室で長時間待つ必要がないため、診察室の混雑回避につながる。

    加えて、患者さんが待ち状況を確認する際に、「待ち時間」ではなく「待ち順番」で表示できるなど、柔軟な運用も可能だ。「患者さんによって診療時間が大きく異なるため、待ち時間が読みづらい上に、どうしても長くなる待ち時間で表示すると、患者さんが診察する気をなくしてしまうとの懸念もありました。泌尿器科の病気は、放っておくと深刻化するケースもあるので、そうした事態は避けたかったのです」（森本氏）

今後の展望

コロナ禍で気づかされた、医療の新しいカタチを実現したい

    今回のコロナ禍を踏まえ、同院では改めてオンライン診療の必要性を感じているという。「オンライン診療であれば、通院いただかなくとも患者さんの顔色や尿の色などを確認しながら診察できるので、患者さんの負担軽減につながります。いずれオンライン診療を行う際に順番予約サービスと連携させれば、より使い勝手のよいシステムになると期待しています。ただし、その際も“オンラインありき”でなく、通院や訪問診療を組み合わせて、ケース・バイ・ケースで使い分けたいですね」と森本氏。こう語るように、同院の姿勢は一貫している。

    「順番予約サービスは、患者さんが一度アプリをインストールすれば、同じサービスを導入する他の病院の予約も可能。このサービスが地域の医療機関に広がっていけば、それだけ患者さんの利便性も増し、私たちが理想とする環境づくりに近づくと期待しています。富士通さんやキヤノンITSメディカルさんには、ぜひ、普及拡大に取り組んでほしいですね」と森本氏は語る。

    こうした医療現場の声に応えるべく、富士通はこれからも HOPE LifeMark-SX ならびに HOPE LifeMark-コンシェルジュ のさらなる機能向上と、普及拡大に努めていく。

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