アカデミッククラウド上に共通基盤を構築し運用負荷軽減やBCP/DRの強化を目指す

関西学院大学様 外観

学校法人 関西学院 関西学院大学 様
導入事例


関西学院大学では、オンプレミスで個別に構築してきた各システムをクラウド上に集約し、運用負荷軽減やコスト削減、さらには事業継続性計画(BCP)/ディザスタリカバリ(DR)の強化を目指しています。2017年夏より富士通の「Unified-Oneアカデミッククラウド(以下、アカデミッククラウド)」上で運用を開始した財務システムは、最終的なゴールに向けた大きな一歩となっています。

[ 2018年7月17日掲載 ]

【導入事例概要】
業種: 文教
ソリューション: FUJITSU 文教ソリューション Unified-One アカデミッククラウド
FUJITSU Server PRIMERGY RX2530 M2新しいウィンドウで表示
FUJITSU Server PRIMERGY RX2520 M1新しいウィンドウで表示
FUJITSU Storage ETERNUS DX60 S3新しいウィンドウで表示
【課題と効果】
1 個別に構築してきた各種事務システムを共通基盤上に集約したい 将来的な事務系システム集約の基盤を構築
2 システムの運用コスト低減に加え、BCP/DRを強化したい 運用負荷の軽減と将来的なコスト低減効果も期待
クラウドとハウジング、学内DRサーバの組み合わせで、BCP/DRを強化

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導入の背景

システムを集約しスペックの無駄を削減したい

関西学院大学は、スクールモットーである“Mastery for Service(奉仕のための練達)”を体現する「世界市民」の育成を使命として掲げ、これに基づいた各種計画を実行しています。その1つ「ダブルチャレンジ制度」では、「ホームチャレンジ」(各学部・専攻での学び)に加え「異なるもの」との出会いの場である「アウェイチャレンジ」を推進しており、インターナショナルな交流や副専攻の学習、そしてキャンパスを出て実社会で学ぶハンズオン・ラーニングを支援しています。

そんな関西学院大学では、教育の場でのICT活用を積極的に推進してきており、学生はBYODで自身のPCやスマートデバイスから全学的に配備されているWi-Fiネットワークにアクセスできる環境を整えてきました。一方で、導入するシステムごとに個別にオンプレミスでサーバやネットワーク機器などを設置してきたことから、過剰スペックによる投資コストの無駄や、多くの機器を抱えることによる電力やスペースの無駄が発生していました。

関西学院大学 北島 大助 氏の写真
北島 大助
関西学院大学
情報環境機構事務部

そこで同学では、セキュリティやBCP、運用負荷、構築期間の短縮、拡張性、サーバ設置スペース削減などのメリットとコストを勘案した結果、各システムの共通基盤をパブリッククラウド上に構築することとしました。情報環境機構事務部の北島大助氏は、「クラウドであれば、ニーズに応じた柔軟なリソースの増減や、冗長化を容易に図れると期待しました」と話します。

導入のポイント

ハウジングを併用した柔軟な対応がポイントに

クラウド移行にあたり、各社のIaaSを検討した結果、関西学院大学が選定したのが、富士通のアカデミッククラウドでした。その理由について北島氏はこう語ります。「いくつかありますが、まずはコストパフォーマンスが高かったことが魅力でした。Oracle Database専用のハウジング環境をクラウドと同じデータセンターに構築でき、かつそれぞれが一体として動作できる点も大きなポイントでした。また、SINETへの高速な接続環境が用意されていることも評価しました」

アカデミッククラウドの導入が決定した2017年3月末に導入プロジェクトがスタートし、8月中旬には事務系の財務システムが本番運用を開始しています。現在のシステム構成は、クラウド上の負荷分散装置とその下に位置するWebサーバが数台あり、さらにその下にOracle DBサーバが位置しています。

Oracleのデータベースを、パブリッククラウドでなくハウジング環境に構築したことで、データベースのライセンスコストを低く抑えることができました。また、DRの対策としては、アカデミッククラウド上にあるデータのバックアップを学内サーバで行っています。

「IT部門は人員が少なく、しかも構築期間も短かったので一から説明している余裕はありませんでしたが、本学の事情をよくわかっていたのでスムーズにプロジェクトを進めることができました。我々が考えている以上に細かいところまで柔軟に対応してもらえたのでとても助かりました。他のベンダーではこのような対応を期待することはなかなか難しいでしょう」と北島氏は話します。

導入の効果と今後の展望

最小限のシステムだけを学内に残すことが理想

アカデミッククラウド上で財務システムが稼働してからこれまで、特に大きな問題もなく安定したサービスを提供できているようです。「学内にあったサーバをはじめ各種インフラ製品を我々の手で管理しなくてもよくなったのは、運用負荷の軽減の面で大きなメリットだと思っています。また、電力コストの低減にもつながることでしょう」と北島氏は話します。

関西学院大学では、今後も事務系の各システムをアカデミッククラウドへと移行していきたいとしており、多くのシステムのリプレースが集中する2018年の夏頃には本格的な共通基盤とする考えです。

「その時にクラウドの利点を最大限に生かせるような環境とすることが当面の目標です。さらに教育系システムに関しても、我々が求めるレベルのリソースの柔軟性があると判断できれば、将来的にアカデミッククラウド上への集約も考えたいですね。最終的には、ネットワーク機器など最小限のシステムだけを学内に残すというのが理想です。それに向けて、全国の大学や企業などでのクラウド活用に関するノウハウを持つ富士通からのフィードバックと、アカデミッククラウドの進化を大いに期待しています」と、北島氏は力強く語ります。

創立150周年に向けた次なる戦略を構想中という関西学院大学は、ICTの柔軟な活用の後押しを受けて、さらなる飛躍を遂げることは間違いないようです。

関西学院大学 学内ICRクラウド化構想の図

【学校法人 関西学院 関西学院大学 概要】
所在地 〒662-8501 兵庫県西宮市上ケ原一番町 1-155
教員数 634名(※専任教員数 2017年5月1日現在)
学生数 24,180名(2017年5月1日現在)
概要 125年を超える歴史を持つ関西学院大学は、キリスト教主義による教育を理念として生まれました。兵庫県を中心に大阪府、東京に7つのキャンパスを展開し、幼稚園から続く総合学院を形成しています。
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【導入事例(PDF版)】

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