学内情報センターにHCIシステムを導入しサーバ/ストレージ統合を実現
ITリソースの集約化により、現場の管理・運用作業を効率化
中部大学 様
導入事例
中部大学の総合情報センターは、これまで部署ごとに構築・運用してきた多数のサーバを富士通のHCI(ハイパーコンバージドインフラストラクチャ)システム「FUJITSU Integrated System PRIMEFLEX for VMware vSAN」に統合。サーバ/ストレージ・リソースの集約化によって、トータルコストを約30%削減。各部署の管理・運用作業の効率化を実現しました。
[ 2019年7月掲載 ]
業種: | 文教 |
---|---|
製品・ソリューション: |
FUJITSU Integrated System PRIMEFLEX for VMware vSAN
FUJITSU Notebook LIFEBOOK UH75/C3 FUJITSU 文教ソリューション iLiswave-J FUJITSU Notebook LIFEBOOK SH75/C3) |
1 | 部署ごとにサーバが分散して構築・運用されており、サーバやストレージを個別に管理する必要があった | → |
|
---|---|---|---|
2 | サービスの継続性を確保するとともに、構築・管理・運用にかかわるコストの削減が求められていた |
導入の背景
学生がいつでもどこでもPCでサービスを使える環境を
コンピュータ教育に力を注いでいる中部大学では、すべての学生にノートPCを持たせ、授業や研究、学生生活での活用を推進しています。推奨ノートPCには、富士通のLIFEBOOKをはじめ4機種が選定されています。
コンピュータ教育を支援する総合情報センターでは、時間や場所の壁を超えたグローバルな学習環境の提供を目指しています。同センターは、サービス基盤の強化に向け、それまで複数に分散して構築・運用されていた約40台のサーバを4ノードのPRIMEFLEX for VMware vSANに一部統合し、運用・管理の効率化を図りました。
総合情報センター長の岡﨑明彦氏は「サービスの継続性を確保すること、そして構築・管理・運用にかかわる作業の省力化とコスト削減を目標としました」と今回のシステム更新の基本方針を説明します。
岡﨑 明彦
氏
中部大学
総合情報センター長
附属三浦記念図書館長
工学部情報工学科 教授
工学博士
導入のポイント
“見える効果”だけでなく“見えにくい効果”にも注目
岡部 仁
氏
中部大学
総合情報センター 次長
管財部 担当次長
管財部 情報基盤課 課長
当時の総合情報センターのシステムは、サイロ化※状態となっていたため、サーバやストレージは各システムごとに管理しなければなりませんでした。そこでシステム更新を機に、点在するサーバとストレージを、HCIとストレージ仮想化技術を使って統合してリソースを集約化し、管理・運用を効率化することを目指したのです。
総合情報センター次長の岡部仁氏は「ハードウェアのコストや消費電力の削減など“見える効果”だけでなく、各部署のリソースを管理・運用する人の作業を省力化し人件費を削減する“見えにくい効果”にも注目しています」と、そのねらいを語ります。
前述したサービスの継続性を確保することも重要です。新システムは、仮想マシンに対応する HA(ハイ・アベイラビリティ)機能をサポートしており、仮想化基盤サーバのいずれか1台が停止しても、残りのサーバでサービスを継続することができます。
総合情報センターのサーバに加えて、図書館のサーバも新システムへ統合しています。組織の枠を越えたサーバ統合は、今後もさらに推進する方針です。
※サイロ化とは、システムリソースが個別に存在し、再配置できない状態を表す。
導入のプロセス
安定的な運用を評価し富士通の提案を選定
2017年10月にはシステム更新のワーキンググループを発足。翌月には3社から新システムの提案を受け、最終的に2018年2月下旬に富士通と正式契約を結びました。
学生の夏季休暇期間にあたる9月初旬からは仮運用フェーズへ。そして10月から正式運用に入りました。
富士通の提案を選定したポイントについて、岡﨑氏は「富士通はすでに当大学にシステムを導入した実績があります。競合他社と比べて保証期間が長いので、安定的な運用も期待できました」と語ります。
福田 基
氏
中部大学
教育支援部総合情報センター
事務課 担当課長
またシステム更新時に目標に掲げていた「更新時のコストを当初予算より上回らないこと」についても、無事にクリアしました。
導入の効果
消費電力50%程度削減に加え組織の集約化と人材活用の効果も
PRIMEFLEX for VMware vSANの導入で得られた第一の効果について岡﨑氏は、「ハードウェア・リソースの集約化によって、消費電力を50%程度削減、導入にかかるトータルコストは当初予定の20~30%削減できました」と解説。また、総合情報センターの担当課長を務める福田基氏は「図書館の物理サーバがなくなったので、サーバの設置スペースは半減。空調・電源などの関連のコストも半減できました」と説明します。
さらに岡部氏は、目に見えにくい効果について「ハードウェアとリソースの集約化は、組織の集約化とさらなる人材の活用をもたらしました。これまで管理・運用作業を単独で行ってきましたが、複数体制による属人化の解消、世代を考慮した技術の継承が可能となり、本学の発展にかかわる業務に充てることも可能です」と話しています。
中部大学では今後、仮想化基盤の状況を診断する富士通のアフターアセスメントサービスなどを活用し、適正なサーバの統合化率を見極め、最適化を図りながらランニングコストを抑制していく方針です。また、ネットワーク仮想化の導入も検討中です。
中部大学におけるITシステム集約化や効率化、管理・運用コストの削減に向けた取り組みは、HCIと仮想化技術の導入をきっかけに、今後ますます進んでいくようです。
中部大学 様 システム概要図
[ 2019年2月取材 ]
所在地 |
〒487-8501
愛知県春日井市松本町1200番地 |
---|---|
専任教員数 | 525名(2018年5月1日現在) |
学生数 | 11,176名(2018年5月1日現在) |
概要 | 「不言実行、あてになる人間」を建学の精神とし、世界に羽ばたく人材の育成に取り組んできた学校法人中部大学は創立80周年を迎えた現在、中部圏屈指の総合大学として、工学部、経営情報学部、国際関係学部、人文学部、応用生物学部、生命健康科学部、現代教育学部の7学部34学科と、大学院6研究科を擁しています。 |
ホームページ | 中部大学様 ホームページ |
【導入事例(PDF版)】
- 導入事例 中部大学様 (759 KB) (A4・2ページ)
本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は取材日のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。
文教向け情報基盤ソリューションに関するお問い合わせ
Webでのお問い合わせ
-
お問い合わせ
当社はセキュリティ保護の観点からSSL技術を使用しております。
お電話でのお問い合わせ
-
0120-835-554(通話無料)
富士通Japan株式会社(お客様総合センター)
受付時間 9時~12時、13時~17時30分(土曜・日曜・祝日・当社指定の休業日を除く)