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機械学習のマーケティング適用 ~ユーザー行動を読み解いてビジネスに役立てる~

人工知能(AI: Artificial Intelligence)のマーケティング適用が広がっています。人工知能には複数の手法がありますが、ここでは機械学習の適用事例を紹介します。

レコメンデーションに機械学習を適用

AIが3度目のブームを迎えています。このブームを牽引しているのはAI手法の「ディープラーニング(Deep Learning、深層学習)」ですが、以前から使われている「機械学習(Machine Learning)」も効果的な手法です。

機械学習では、データからルールやパターンを見つけてモデルを作り、これを使って分類や予測を行うことができます。メールソフトのスパムフィルターなどで使われています。それでは機械学習の事例を紹介していきましょう。

最初に紹介するのはECサイトのレコメンデーションです。レコメンデーションの手法としては、「この商品を買った人はこんな商品も買っています」という、購買履歴を基にして似たユーザーを探し出す「協調フィルタリング」が有名ですが、購買データに加えてユーザーのアクセスログを活用した、行動ターゲティング型のパーソナライズド・レコメンデーションが広がり、この仕組みで機械学習が使われています。

無印良品を展開する良品計画は、「MUJI DIGITAL Marketing 3.0」と呼ぶデータ活用を推進しています。実店舗の購買やチェックイン、ECサイトの購買データやアクセスログ、スマホアプリ「MUJI passport」や商品レビューの利用情報などを集約し、これらのデータと機械学習を活用して、ECサイトでレコメンデーションを行っています。さらに効果を高めるために、今後は独自の価値観を反映した推奨ができる「無印っぽいレコメン」を目指してチューニングするそうです。

パーソナライズしてユーザーを誘導

機械学習の適用はECサイトだけではありません。ポータルサイトの「エキサイト」では、トップページにAI搭載のレコメンデーションエンジン「wisteria(ウィステリア)」を搭載し、お勧めの記事を自動表示し始めました。ユーザーの好みを機械学習で学ぶだけでなく、世の中で話題の記事や旬な話題も取り上げて、バランスよく表示できるようにしています。

また富士通では、クラウド上の機械学習サービス「Azure Machine Learning」と、パーソナライズしたコンテンツを出し分ける「Sitecore Experience Platform」を使って、BtoBサイトのレコメンデーションを自動化する仕組みを実践しています。

アクセス行動データを基に、訪問回数などに応じて表示する商品を変えたり、セミナーやキャンペーンなど、訪問者毎に伝えたい情報を出し分けることが出来るので、顧客体験価値の向上に貢献するはずです。

BtoBサイトにおけるレコメンデーション(富士通)

ホットリードのパターンを探し出す

レコメンデーションに留まらず積極的にセールスに活用するアプローチもあります。アクセスログデータから、受注見込が高い「ホットリード」を見つけ出して、営業活動に役立てるものです。例えば、BtoBの企業サイト訪問者のアクセス行動には、いくつかのパターンがあります。不定期にアクセスして情報収集をしていたり、メルマガが配信される度にアクセスしたり、いきなり集中的にアクセスして商品を絞り込んで発注したり、といった形です。

訪問者のアクセスの中から、受注に結び付くアクセスのパターンを学習することで、そのパターンと似た行動をする訪問者をホットリードとして発見できます。これを基にすればコンテンツをパーソナライズするリードナーチャリングが効率的に出来ますし、既にコンタクト情報を得ている場合は、さりげなく営業から関連情報を提供すれば受注の確率が高まるだけでなく、確度の高いリードを得られた営業のモチベーション向上にも役立ちます。

アクセスログデータは宝の山です。ただ、データ量が多すぎるのでリアルタイムに人手で分析するには限界があります。機械学習などのAI技術を使って自動化することで、ユーザーを読み解いて最適な対応をする、ビジネスに貢献する企業サイトが実現できます。

(株式会社富士通総研 田中 秀樹)
株式会社富士通総研(FRI)

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