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Fujitsu

Japan

逆境の中でも成長!これまで以上に東北地方に根ざしたサービス実現のためデータ分析力を強化した情報システム基盤を構築

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株式会社薬王堂様 [岩手県ドラッグストア]


東北地方において、大型ドラッグストアの多店舗経営を進める薬王堂。同社では医薬品のみならず、食品や日用雑貨など、地域の生活に密着した商品を幅広く取り扱っている。その地域密着型サービスをさらに進めるため、お客様のニーズをタイムリーに把握し、確実に商品を届ける目的で、データ分析基盤を再構築することになった。富士通とともにシステム開発を進め、ビジネス・インテリジェンス(BI)ツール「SAP® BusinessObjects™」やカラム型データベース「SAP® Sybase® IQ」を導入。これにより、お客様のニーズやビジネス環境の変化を正確かつ迅速に把握し、次のアクションにつなげることができる情報基盤を実現した。構築にあたって、使いやすさはもちろん、経営陣や現場のニーズも取り込むことで利用が拡大。結果的に、現場マネージャの教育や意識向上に役立つとともに、全体最適化につながった。

[ 2013年3月29日掲載 ]

西郷 喜代子氏の写真西郷 喜代子氏
株式会社薬王堂
専務取締役営業本部長

「ドラッグストアはお客様の生活を支える存在。東北地方に暮らすお客様のニーズを、属人的な勘ではなく、正確かつ迅速に把握し、その後のアクションに結びつけるデータ分析基盤を構築したいと考えました。」

【課題と効果】
1 データ量の増加に伴い、情報分析システムのレスポンスが低下。各部門マネージャーは、必要な切口のデータ抽出に時間を要すため、独自の管理手法で帳票を作成。その結果、統一した切口での議論・共有が困難だった。 arrow2-c 帳票の棚卸を実施し、その目的を明確に整理・統一したため、部署間や店舗間などの数字を正確に比較・把握できるようになった。データ整理の時間削減だけでなく、現場マネージャの教育にもつながった。
2 データ分析の加工に手間がかかり、月曜朝一番の営業会議ギリギリまで作業に追われていた。実際のアクションに結びけることができるデータが必要だった。 arrow2-c 営業会議は鮮度の高い情報をもとに実施、夕方には店舗を含めた素早いアクションが可能になった。さらに経営層や現場担当者でも検索やドリルダウンが簡単に行えるため、必要な情報を逐次手に入れられるようになった。
【採用理由】
ソリューション 「SAP® BusinessObjects™」(ビジネス・インテリジェンス)
「SAP® Sybase® IQ」(データベース)
富士通を選んだ理由 課題を丁寧にヒアリングし、一番熱心に解決策を提示。事業を理解したうえで、それに合った提案を行った。解決策もわかりやすく、長く付き合えるパートナーであると感じたため。
ソリューションを選んだ理由 データ量が増えても処理が速く、検索もバッチ処理もスムーズだった。また、全社の仕組みが統合でき、分析レポート画面も見やすかった。データベース管理の運用負荷の軽減が期待でき、今後の成長にも対応できると考えた。

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導入の背景

地域のニーズを正確かつ迅速に把握し、アクションにつなげる

坂本 篤氏の写真坂本 篤氏
株式会社薬王堂
管理本部業務システム部部長

薬王堂は、岩手を中心に宮城、青森、秋田、山形など、東北地方で約150店舗を展開する独立系の郊外型ドラッグストアチェーンだ。300坪クラスの大型店を出店し、医薬品から、食品、日用雑貨、小型家電まで幅広い商品を取り扱っている。同社の経営理念は、生活に身近な商品・サービスを通じ、東北地方の地場のニーズにしっかり応えること。「東日本大震災でも店舗数を増やしたのは、ドラッグストアがいかにお客様の生活、生命を支える存在であるかを痛感したことが一因です。弊社も壊滅的な被害を受けた店舗がいくつもありましたが、全社員一丸となって店舗営業を敢行することで、社員の意識改革にもつながりました」と力強く語るのは、営業部門をとりまとめる西郷喜代子氏だ。また薬王堂ではIT投資に積極的だったが成長に伴い問題に直面した。
「弊社では、かなり早い段階から積極的にIT投資を実施し、部門別管理を実現するシステム基盤を構築していました。しかし、企業の成長に伴い、必要な情報が変化してきました。それによって、担当者が求めるニーズが多様化しシステムの個別対応が増え情報活用が属人的となり、データの見方がバラバラとなっていました。」と語る。
システム部を統括する坂本篤氏は「従来のシステムは、パフォーマンス面でも限界に達していました。そこで、会社として必要とされるものを再度整理し、全社で統一した情報活用を行うために情報分析システムの再構築に取り組みました。」と振り返る。

導入の効果

属人的な勘に頼らず、データに基づいた分析を実施

及川 央氏の写真及川 央氏
株式会社薬王堂
管理本部業務システム部システム担当

薬王堂ではこれらの課題を解決できるものとしてシステム基盤の再構築を検討、CPM*(CorporatePerformance Management)の構築に踏み切った。
「すべてのデータを見える化するのが目的ではなく、何ができるのかを判断し、アクションのスピードを上げる事が目的でした」と西郷氏は語る。
新CPMシステムは2012年7月から運用が開始された。坂本氏は「今回のシステム再構築ではまず、すべてのデータを統合し、正しいデータを適切な形で格納することから始めています。これをもとに分析作業を行うことで、属人的な勘に頼るのでなく、正しい数字に基づいた現状をすばやく正確に把握し、そのうえでデータ分析へとつなげることができるようになりました」と振り返る。また、これまで薬王堂では、週明けの営業会議ギリギリまでウィークリーデータの集計作業に追われていたが、データを一元化することで作業が大幅に短縮し、会議前にすべてのデータを揃えることができるようになった。西郷氏は「過去のデータと照合しながら共通認識を図れるため、いまではバイヤー教育にも欠かないツールとなりました」と思わぬ効果も語った。
システム開発担当の及川央氏は「Sybase® IQでDB処理を高速化できたので、これまで作成していた部門別・分類別・月/週別のデータマートが必要無くなり、基本単品だけ管理すればよいので運用が楽になった。さらにこれまで月1回は手動でデータ領域を広げていたが、それも不要となりメンテナンスの負荷も削減できた。また、SAP® BusinessObjects™は最初は戸惑ったがノンプログラミングで従来と同様のレポートが作成でき、生産性も高いと感じている。」とIT部門にとってもメリットがあったことを強調した。

*CPMとは企業戦略に基づいた経営指標(KPI)を通じ、各種データのモニタリングと分析を行い、早期に問題を発見することで、将来の経営戦略や意思決定に役立つことができる製品のこと。

【図】新CPMシステム活用フローイメージ

今後の予定

スマートデバイス対応強化も含めた今後の展望

今後はCPM本来の役割である将来予測に結びつけていきたいと西郷氏は語る。「さらなるストアロイヤリティ向上のために、データや将来予測に基づいた適切な意思決定が行える仕組みを構築していきたいですね」(西郷氏)また、既に一部開始しているが、スマートフォンやタブレット対応も強化していく考えだ。現在バイヤーを中心に一部展開中だが、店長や社員にも広く配布することで、社員の意識共有を強化し、全体最適化につなげていく狙いだ。東北地方の復興はいまだ道半ばにある。これからも東北の人々の生活を支える薬王堂に求められる役割は少なくない。坂本氏が「ERPとの連携をもって、CPMは完成します。」と語るように、まだまだ発展の余地はある。今回の新CPMシステムは、経営戦略を支える重要な基盤として活用されていくことは間違いなさそうだ。

【株式会社薬王堂様 会社概要】
所在地 岩手県紫波郡矢巾町大字広宮沢第3地割242-1
代表取締役社長 代表取締役社長 西郷辰弘
設立 平成3年6月(創業昭和53年4月)
資本金 7億9,930万円(平成24年2月末)
店舗数 146店舗(平成24年12月末現在)
従業員数 1,401名(平成24年2月末現在)
事業内容 ドラッグストアチェーンの経営ならびに調剤薬局経営
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ホームページ http://ns.yakuodo.co.jpOpen a new window
富士通営業部門 株式会社富士通マーケティング岩手支店

【ご紹介した製品】

【導入事例(PDF版)】

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