今すぐ役立つAI活用ノウハウ

第2回情シスの本音をスッキリ解決!
~AIって信じられるの? 儲かるの?~

AIの導入になかなか踏み出しきれない背景には、共通する疑問があるようです。
経営層や現場担当者は、AIに関心はあるものの、「AIの出した答えは信じられるの?」と、不安を吐露します。また、コストをかけてAIを使ったシステムを構築する以上、「AIを導入すれば本当に儲かるの?」という声も多く聞きます。今回は、そんな疑問にお答えします。

Q. AIが出した答えは信用できるの?

社長や現場担当者から「AIの出した答えは本当に信用できるのか?」と聞かれます。私も少し不安を抱えています。本当に信用できるのですか?

情報システム部門

結論から言いますと、AIの出した答えは「条件付き」で信用できます。通常、AIの出力を受けて、人(もしくは機械的に自動で)が何かしらの判断と行動を行いますが、AIが出した答えについて、その答えを導くまでのプロセスが分からないことに漠然とした不安があるかもしれません。しかし、結果的にその後の行動が現状より効率化・高度化されていれば、それは信用できるといえるのではないでしょうか。信用できるようにAIと人との役割を設計することが重要なのです。

富士通

AIと人の役割の設計ですか…。具体的にどのようなことでしょうか?

具体的な例をあげてみましょう。「川崎地質様の事例」です。同社は道路の下に発生する空洞探査を行っています。探査で生成される膨大なデータから、一次工程で「異常と思われる箇所の検知」を行い、最終工程でそれが「空洞か否かを見極める判断、解析」を行います。従来はその全ての工程を人の目だけで行っていました。一次工程は、最も時間のかかる部分でした。そこにAIを導入することで、客観性を持たせるとともに、総解析時間を従来の2分の1に削減しました。AIの活用範囲を人間が最終判断を行う前の段階、つまり空洞の可能性のあると思われる異常反応の抽出に絞ることで効果を出しています。前回のコラムでお話しした通りAIが最も効果をだす範囲をきちんと見極めて導入しているのです。

なるほど、人とAIの役割を明確にする、つまり信用できるかは、どこをAIに任せるか見極めるということですね。そしてそれが効果につながる、と。とはいえ、人命やお金に関わる医療や金融といった業務では、何を見て判断したのか根拠を明確にした説明責任が求められます。AIの出した答えに根拠を求めることはできるのでしょうか?

今のAIを象徴する技術「ディープラーニング(深層学習)」は、大量のデータから特徴を自動的に抽出するというのが最大のメリットです。ですが、AIが出力を行うまでの過程で、特にディープラーニングはブラックボックスと言われがちです。それに対して、出力した根拠を明確にするXAI*「説明可能な人工知能」の研究が進められています。富士通でもAIがどのデータを組み合わせて答えを導き出したのか見える化できるソリューションを実際にヘルスケアや金融の分野で検証を始めています。

  • * Explainable Artificial Intelligence (XAI)

Q. AIを導入すると本当に儲かるの?

社長からAIを導入すればどのくらいの利益向上につながるのか、事前説明を求められています。社長は導入後、すぐにでも利益が上がると信じているのですが…。たしかに、AIシステムの構築にはそれなりの投資をするので私も不安です。AIを導入すると本当に利益が上がるのでしょうか?

AIを導入しても儲かりません。「導入したら儲かる」ではなく「儲かるように導入する」ことが大切です。AIは導入すれば自動的に儲かるという類の話ではありません。儲けるためには、どうしたらよいのかを考えて、思考し、試行することが重要となります。

そうなんですか…。でも、先行する企業では成果が上がっているという話も聞きますし、総合コンサルティング企業の調査でも、2035年までに先進12カ国の16業界で平均38%の増収が見込めるという結果が出ていますよ。

先行する事例を参考にすることは重要ですが、そのケースをそのまま導入できるものではありません。なぜなら、企業によって、使用するデータの量や質が全く異なりますし、業務プロセスも違います。確かにAIを導入すれば業務改善という点から効率があがり、コストが削減できるかもしれません。ただ、それは「継続的な」儲け、利益ということではないでしょう。「儲ける」ということは、課題解決や改善を実現したその先の新たなビジネス、イノベーションを見据えて考えていくことが重要になります。

簡単にはいかないのですね。やはり、儲けがはっきりしていないと、承認もおりないし導入には不安が残ってしまいます…。

もちろんビジネスですから、利益がでるかもわからないことを始めるわけにはいきません。むしろ、だからこそまずはやってみる、簡単なモックアップやサンプルデータでのプロトタイピングを使って、業務やデータ、アルゴリズムの観点など様々な角度から検証をはじめてみることが重要です。
最初から100%確実に利益がでると分かるビジネスはないと思いませんか?
ソリューション化されるまで様子見で二の足を踏み、入り口でとどまるのか、一歩踏み出し始めるのかが、競争優位を築けるのかどうかの分かれ道かもしれません。

まとめ

  • 1
    AIと人の役割を設計する
  • 2
    AIが導き出す答えのプロセスは、今やブラックボックスではない
  • 3
    AIを入れたからといって「儲かる」わけではない。儲かるようにAIを導入することが大切

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