統合したい社内の問い合わせ窓口
AI活用で適切な振り分けが容易に

日々の業務を遂行する中で生じるさまざまな疑問。これらの疑問を迅速に解決していくことは、業務の質とスピードを高める上で避けて通れない。しかし取り扱う製品やサービスが拡大し、ブランディングやコンプライアンスなどに関するルールが増えていくと、どの質問を誰に聞いたらよいのか、わからなくなりがちだ。そこでお勧めしたいのが、社内の問い合わせ窓口を一本化し、そこから専門家に振り分ける仕組みの確立である。この仕組みにAIを活用することで、問い合わせ対応業務を大幅に効率化できる可能性がある。

社員の負担を増大させている不適切な質問対応

社内ITシステムについて、よくわからないことがあるので説明してほしい――。このような問い合わせを受けることは、IT部門であれば日常的なことだろう。そこで多くの企業では、社内ITシステムに関する問い合わせ窓口を用意し、ヘルプデスク業務を行っているはずだ。

実は、こうした社内窓口が必要とされるのは、ITシステム関連だけではない。自社が販売する製品やサービス、自社のブランディング方針、コンプライアンスなど、社内の専門家に問い合わせたい事象は数多くあるが、それぞれの質問をどこに問い合わせればいいのか、窓口がわからないケースも少なくない。そのため見当違いの窓口に質問が寄せられることも、頻発している。更に質問の対象領域が拡大すれば、こうした問題はさらに深刻化するだろう。

そこで検討したいのが、統一窓口を開設して、そこでさまざまな問い合わせを受け付け、内容に応じて専門部署に振り分ける仕組みである。こうした仕組みがあれば、どの窓口に質問するか迷うことがなくなる。また問い合わせを適切な部署に振り分けられれば、見当違いの質問への対応に時間を費やすこともなくなるはずだ。

しかし実際に、このような統一窓口を作ろうとすると、2つの壁にぶつかることになる。一つは窓口設置のために新たな組織を作らなければならないこと。もう一つは問い合わせをどの部署に振り分けるべきか、窓口担当者が適切に判断できるかどうかである。不適切な部署に振り分けてしまえば、当然ながら問い合わせが窓口に差し戻され、余計な時間がかかる。これではせっかく社内窓口を立ち上げても、十分な効果を得ることは難しい。

これらの問題は、AIを活用することで解決可能だ。そしてそのような取り組みはすでに始まっている。では具体的に、どのようなアプローチを行えばいいのだろうか。

新規組織を立ち上げることなく質問対応窓口の統一が可能

「AIの自然言語処理の精度はかなり高くなっており、自然文による質問内容を分析し、どの部署で対応するのが適切なのかを判断する、といったことも可能になっています」と語るのは、富士通 AI& IoTオファリング統括部でAI&データアナリティクス推進部長を務める佐藤 卓也だ。統一された問い合わせ窓口にこのようなAIを活用することで、社内に新たな組織を作ることなく、問い合わせ対応の迅速化・効率化を実現できるという。「現在の組織構成に手を加えることなく改善できるのは、この種のAI活用がもたらす大きなメリットだと言えます。AIの判断が適切に行われれば、質問が複数部署でたらい回しされる、といったことも防止できます」(図1)。

図1 図1:社内の質問対応窓口におけるAI活用のイメージ。質問内容をAIが分析し、適切な対応部署や窓口を提示すると共に、その連絡先を表示する。
このような案内をAIで行うようにすれば、統一された問い合わせ窓口を用意するために新組織を立ち上げる必要がなくなる

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統合したい社内の問い合わせ窓口
AI活用で適切な振り分けが容易に

概要

  • 社員の負担を増大させている不適切な質問対応
  • 新規組織を立ち上げることなく質問対応窓口の統一が可能
  • AIによる振り分けを社内で実証実験
  • 実証実験の成果をまとめ上げZinrai のAPIとして提供

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