明治大学様- AI翻訳による働き方改革と翻訳品質向上への挑戦 -導入の決め手になったポイントとは

商品名
FUJITSU AI Zinrai Translation Service

海外の大学との積極的な提携や留学生受け入れ、学生への英語カリキュラムの提供など、国際化を推進する明治大学。魅力ある大学作りの裏側で、教務部門の業務負荷増大が課題となってきた。問題を抜本的に改革すべく、部門横断の業務改革プロジェクトが進む。カギはAI翻訳サービスの活用にある。

約350の海外協定校、約2000人の留学生受け入れ、国際化の先進大学

1881(明治14)年、明治法律学校として創立された明治大学。現在も建学の精神である「権利自由、独立自治」を受け継ぎ、約3万2000人の学生を迎え入れる大規模総合大学だ。同大学は2009年の文部科学省「国際化拠点整備事業」、2014年同「スーパーグローバル大学創成支援事業」の採択を機に大学の国際化を進展させてきた。駿河台、和泉、生田の3キャンパスに加え、国際化・先端研究・社会連携の拠点として2013年4月には中野キャンパスを設置。海外協定校が約350校、外国人留学生の受入数は年間約2000人に達する。

職員の働き方調査で明らかになった国際化対応の負担

大学の国際化は意外なところで新たな課題を生んだ。日本語を母語としない教員や学生が増えると、学内で扱うさまざまな書類をどう翻訳して情報を伝えるかが課題になったのだ。明治大学 教務事務部長 関谷俊郎氏はこう話す。

「特に中野キャンパスは、英語による授業のみで学位を取得できる『イングリッシュ・トラック』を開講しているので全く日本語が話せない留学生が多数在籍します。そのため日常的に発生する告知や資料を日英の両言語で作成する必要がありました。ただ全学的に翻訳作業をサポートする体制がなく、翻訳作業は各部署や個人に任される状況でした」(関谷氏)

(明治大学 教務事務部長 関谷俊郎氏)
(明治大学 教務事務部長 関谷俊郎氏)

特定の職員に業務負荷が集中しやすく、緊急の告知では言語によって速報性に差が生まれるなど、問題も多かった。海外協定校との契約書類などの重要書類の取り扱いもある中では外部の汎用Web翻訳ツールを頼ることも難しい。

「この状況を目の当たりにし、課題解決に向けて職員に実施したアンケートでは、人員が足りない、スキルがないなどの理由で『約80%の職員が英訳作業について大学側に何らかの対応を要望している』ことが明らかになったのです」(関谷氏)

実態調査の結果を受けた大学は、2018年、関谷氏をリーダー、教務事務長 島村氏をサブリーダーとした翻訳作業サポート体制構築プロジェクトの立ち上げを決定した。

「AI翻訳サービス」と出会い、2カ月でトライアルに着手

プロジェクトチームでさまざまな方法を検討したものの決定打を見いだせずにいた中、とある新聞記事の見出しが関谷氏の目に留まった。「富士通が『TOEIC®900点並み』*のAI翻訳サービスを発表」というものだ。早速、AI翻訳サービスを学内の翻訳業務に適用できないかどうか検討することになった。

「AI翻訳ならば個人のスキルによらず全職員が翻訳作業に携われますから特定の職員に業務が集中することはありません。何よりも、ある程度の量の文書ファイルでもファイルの丸ごとを数分で翻訳できるため、ガイダンスや契約書などの書類翻訳業務が集中する時期の業務負荷を軽減できます。汎用のWeb翻訳ツールと違ってセキュリティも保てますし、大学で定める単語やフレーズなどを事前に登録しておけば各部門の用字用語の突合チェックも省けます。これらのことから、本学の課題を解決するに当たって最も費用対効果が優れるのはAI翻訳サービスの導入ではないかとの結論に至りました」(島村氏)

(*) 2020年1月現在で日本語・英語間においてTOEIC®960点レベルの日本人ビジネスパーソンと同等の翻訳精度を実現。

(教務事務部 教務事務長 島村総一氏)
(教務事務部 教務事務長 島村総一氏)

関谷氏が新聞記事を目にしてから要件の検討や整理を経て約2カ月後には富士通のAI「FUJITSU Human Centric AI Zinrai(ジンライ)」のラインアップの一つである「Zinrai Translation Service」*のトライアルを開始した。

「無償でトライアルが可能と知り、早速『Zinrai Translation Service』の使い勝手を確認しました。その後、改めて他の複数のAI翻訳サービスとも比較しました。参加したのは国際連携部や国際交流が活発な学部事務室、研究推進部、人事部など、翻訳作業を担当することが多い部署の職員です。実務の中で翻訳精度や機能を確かめました」(関谷氏)

トライアルでは各部署が、テキスト翻訳や「Microsoft PowerPoint」「PDF」などのさまざまなファイルの翻訳を試した。

「予想外だったのは、ネイティブレベルの英語力を持つ職員がAI翻訳に好意的だったことです。自力で英訳できる職員でも、翻訳や大学規定の単語を照会する作業は大きな負担。一瞬で下訳が完成するAI翻訳はそうした職員の業務効率改善にも役立つと分かったのです」(島村氏)

(*) Zinrai Translation Service:株式会社みらい翻訳が国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)と共同開発したニューラル機械翻訳技術と同社のプラットフォーム技術を採用した富士通のサービス。

導入のポイントになったのは

実際の選定では、テストユーザーの意見やヒアリング結果などを基に約20項目の観点から数社のAI翻訳サービスを比較し、最終的に「Zinrai Translation Service」を採用した。関谷氏は「いずれのAI翻訳サービスも精度が高く、正確に日本語を書けばビジネス文書ならばそのまま使用できる品質だった」と話す。その中で「Zinrai Translation Service」を採用する決め手になったのは、他のサービスと比べたときの使い勝手の良さや学内での展開のしやすさなどだ。

「Zinrai Translation Service」の場合、全職員が使いやすいように操作画面をシンプルかつ分かりやすくカスタマイズできた。また、毎月の利用状況の予測が困難な中で予算を組むには、従量課金型ではなく定額制の料金プランであることも重要だった。

「定額制の料金プランですが、仮にプランの文字数を超えても翻訳自体は利用できる点も魅力です」(関谷氏)

「Zinrai Translation Service」は、クラウド型のサービスでありながら機能や画面カスタマイズに柔軟に対応*できる点も特長だ。明治大学の場合、機能を限定し操作画面をシンプルにした。一方で、逆翻訳機能を追加し、翻訳結果と逆翻訳結果を一画面に配置する変更を加えて翻訳結果の正確性を確認できるようにしている。

(*) 別途カスタマイズ費用がかかります。

(明治大学様に導入した実際の翻訳画面)
(明治大学様に導入した実際の翻訳画面)

国際化の先進大学として、学内の翻訳品質を平準化、共通化して質の高い運営に貢献

従来は、機構名・役職名・組織名称などの英語表記を各部門で個別に管理していた。「Zinrai Translation Service」の導入をきっかけに、全部門に対し、使用している英語表記の提供を呼び掛けた結果、約800語の大学固有名詞を収集して登録できたという。

「『Zinrai Translation Service』への辞書登録作業を通して大学内での標準訳語を整備できました。これにより、同一の単語でも翻訳する職員により異なっていた訳語を一定に保つ体制を構築できたことはメリットの一つです」(島村氏)

関谷氏や島村氏らプロジェクトメンバーは、国際化をきっかけに学生や教職員のために部門の垣根を越えて業務改革に尽力してきた。今後も多様化する課題にワンチームとして挑む考えだという。

「言語間の情報格差を縮小して国際化を推進し、学生や教職員に貢献したいと考えています」(関谷氏)

関谷氏、島村氏の下で翻訳作業サポート体制構築プロジェクトに参画した職員の皆さん。部門を横断して業務改革を目指した意見交換や改善策の議論を進める
関谷氏、島村氏の下で翻訳作業サポート体制構築プロジェクトに参画した職員の皆さん。部門を横断して業務改革を目指した意見交換や改善策の議論を進める

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