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Fujitsu

Japan

グループ全社の「経営情報一元管理」実現で迅速な経営判断が可能に

梅の花 おおたかの森店(千葉県流山市)の写真

梅の花 おおたかの森店
(千葉県流山市)

株式会社梅の花様 導入事例


「人に感謝、物に感謝」という理念のもと、飲食チェーン店の「梅の花」をはじめ、テイクアウトの「古市庵」など、北海道から沖縄まで全国で261店舗を展開している梅の花様(以下、同社)。2008年から各事業を順次分社化し、グループ経営をおこなっている同社では、約10年前に導入した会計システムのインフラ老朽化とパッケージの保守切れに伴うリプレースを検討していた。課題は、各店舗から集計される膨大な会計データを迅速に処理し、業務効率をさらに向上させ、経営判断に必須なデータを素早く把握すること。そこで選ばれたのが「FUJITSU Enterprise Application GLOVIA smart 会計」だった。システム刷新の目的と効果について同社の取締役管理本部長兼経理部長の上村正幸氏、経理部経理課課長の徳永文生氏、経理部電算課係長の根来伸行氏に伺った。

[ 2015年1月21日掲載 ]

【導入事例概要】
業種 和食飲食チェーン店・テイクアウト店運営
豆腐・油揚製造
ソリューション 会計システム
製品 FUJITSU Enterprise Application GLOVIA smart 会計

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導入の背景

グループ全社の売上とコストを素早くかつ正確に把握し
経営判断に活かせるシステムの構築を目指す

株式会社梅の花 取締役 管理本部長兼経理部長 上村正幸氏の写真

上村 正幸
株式会社梅の花
取締役 管理本部長兼経理部長

同社は、和食飲食チェーン店「梅の花」を運営する「梅の花Service」、テイクアウト事業の「古市庵(こいちあん)」「梅の花Plus」を中心に、各子会社が外食と中食の事業を展開している。飲食関連市場では、「外食が好調なときは中食が伸び悩む」傾向があり、外食と中食はトレードオフの関係にある。同社の取締役管理本部長兼経理部長の上村正幸(うえむら・まさゆき)氏は、「事業の多角化で外食と中食の両方に柔軟に対応できる事業体制を構築していることが当社の強み」と語る。

ただし、多角化や店舗数の拡大といった「攻めの経営」を支えるには、細かな経営管理が求められる。外食事業やテイクアウト事業の中核となる子会社を含めた連結会計の処理を素早く実行し、経営戦略立案に必須な売上高やコストといった指標を細かなレベルで正確に把握することが必要だったのだ。

同社は、従来、月末に基幹業務システム上の関連会社間取引仕訳を取り込み、約100種類もの管理帳票をExcelを使って手作業で作成していた。経理部電算課係長の根来伸行(ねごろ・のぶゆき)氏は、「以前の会計システムでは、売上高やコストを集計しても、『どの組織の』『どの予算』に対する数字なのかが、すぐにはわかりませんでした。いわば、数字の集合体。科目が抜けていたりすると、その都度現場の責任者に確認を取り、バッチ処理に回すまでに時間もかかっていました」と課題を振り返る。

今後の事業拡大を見据えると、「来客数やメニュー分類など財務会計以外の情報を含めた大量の経営管理データを素早く処理でき、経営管理資料作成の効率化と併せて、売上実績、コストの内訳、予算との差異を正確に把握できるシステムの構築が必須でした」(上村氏)。同時にデータを各店舗にいち早く展開し情報共有できる体制の構築と、電子帳票による正確な数字に基づく内部統制のさらなる強化をも見据え、システム刷新に踏み切ったのだ。

導入の経緯

グループ全体の経営情報にかかる大量データ高速取り込みと
100種類にもなる管理帳票の高速自動生成がポイント

株式会社梅の花 経理部経理課 課長 徳永文生氏の写真

徳永 文生
株式会社梅の花
経理部経理課 課長

従来の会計システムには、2つの大きな問題があった。1つは基幹業務システムから経営管理データを取り込む際の処理速度。もう1つは、Excelで管理帳票を作成するのに、膨大な手間と時間がかかっていたことだ。いずれも大量データの管理を起因とした問題で、同社の追求するスピーディーな意思決定の維持・向上のために解決しなければならないポイントだった。経理部経理課課長の徳永文生(とくなが・やすたか)氏は、「子会社も含めグループ全体の経営情報を一元管理するためには、膨大な経営管理データを迅速かつ正確に処理する必要があり、決して簡単に解決できるものではないと感じていました」と当時を振り返る。「事実、富士通マーケティングに依頼する以前に、他の複数の事業者でシステム構築を検討しましたが、いずれもこれら2つの課題を解決できずに断念していたのです」(徳永氏)。

同社は、大量のデータを「高速で取り込めること」、Excelから管理帳票を「自動生成できること」の2つをポイントにICTシステムの選定を慎重に進めた。その過程で、富士通マーケティングが提案したのが「FUJITSU Enterprise Application GLOVIA smart 会計」だ。富士通マーケティングでは、取込処理が高速で実現可能なことを実証するため、基幹業務から大量のデータを取り込む過程に実際にデモ機を設置して処理速度を検証。スピードアップのための調整を繰り返した。また、膨大なExcelのデータから管理帳票を自動生成する仕組みの構築では、富士通グループのSEが約3カ月間にわたって管理帳票を一つひとつ確認し、「GLOVIA smart 会計」の関数処理で自動生成できるかどうかを検証。「2つの課題に対して、『確実に解決できる』という確証を提示してくれたこと。他の課題に対しても、より実現性の高い提案が期待できること。それが富士通マーケティングを選定した最大の理由でした」(徳永氏)。

導入の効果

月次決算業務にかかる時間が従来の3分の1に
業務効率が大幅に向上

株式会社梅の花 経理部電算課 係長 根来伸行氏の写真

根来 伸行
株式会社梅の花
経理部電算課 係長

「GLOVIA smart 会計」を導入したことで、同社では、経営管理データの取り込み時間の短縮、グループ全体の経営管理資料の作成の効率化に加えて、「正確なコスト把握ができるようになったことで、より精緻な予算コントロールが可能となった」(上村氏)と、その効果を指摘している。

まず、各店舗から送られてくる大量なデータ処理において、「以前は、データの取り込みだけで『2時間待ち』ということもありました。月末には夜間にまで及ぶこともありましたが、それが現在では午後の早い時間には終わります。時間にして5分の1以下になりました」(根来氏)と効果を実感している。

「月末月初、経理部は多忙ですが、データ処理のスピードアップにより関連業務との連携も改善され、大幅な業務効率向上につながります」(根来氏)。また、データを一元管理できるようになったことで、「手作業による転記ミスもなくなりました」(根来氏)。経営管理資料の作成では、Excelと連携して管理帳票を自動生成できる「GLOVIA関数」の機能によって、「経営資料作成にかかっていたトータルの作業時間が30%以上、効率化されました」(徳永氏)。

これらの効果と併せて、同社が実感しているのが、経営指標の迅速かつ正確な把握だ。「外食産業では、『フードの原価(F)・レイバーの人件費(L)・レント・賃料(R)』のFLRのコストバランスの最適化が重要です。コストの内訳を正確に把握できるようになり、売上実績、コスト、予算管理といったデータをいち早く経営判断に活かせる体制を構築できました。外食産業は『前年に対する実績』など、過去の正確なデータの蓄積に基づく経営判断がとても重要です。データを正確に蓄積し続けられることは、経営戦略立案に必須の要件です」(上村氏)。

今後の展望

経営の意思決定に貢献する進化し続ける会計システムを

同社では、今後、期待できる効果として、各店舗への情報開示の迅速化を挙げている。「以前は全社の会計処理が締まった後に店舗ごとのデータを抽出して作成し、グループウェアで回覧していました。それが、経営資料が完成した時点で店舗からも即座に閲覧できるようになれば、各店舗への情報開示がスピードアップします。店舗責任者の経営意識の向上、店舗ごとの経営判断の迅速化が期待できます」(徳永氏)。

さらに、同社は次なる事業展開に向けて「GLOVIA smart 会計」をはじめとするICTシステムをどう活用していくかの検討をすでに開始している。「現在のバンコクを足がかりとし、今後、他のアジア地域に店舗を拡大する計画があります。その際に海外店舗を含めたデータを日々、集計・確認できるシステムをいかに構築するか。海外進出を考えると必ずそこにはシステムが必要となります」(上村氏)。同社が求めているのは、経営の意思決定に貢献する「進化し続ける会計システム」。「富士通マーケティングには、そこをサポートしてくれるパートナーであっていただきたいと思っています」(上村氏)。

担当営業の声

株式会社富士通マーケティング 九州支社 流通・サービス営業部 鴛海 量尋の写真

株式会社富士通マーケティング
九州支社 流通・サービス営業部
鴛海 量尋

梅の花様の会計システムをはじめとするICTシステムの刷新に、参画させていただけたことをとても光栄に思います。今回の「GLOVIA smart 会計」の導入では、梅の花様からのご要望を「確実に実現すること」を心がけました。仕訳データをマルチタスクで迅速に取り込む、Excelで作成されたデータから100種類もの管理帳票を自動生成するといったご要望を実現し、課題解決できたのは、梅の花様のご担当者様の多大なるご協力があったからこそと深く感謝しています。システム刷新によって、経理担当者様の業務負荷を少しでも減らし、よりスピーディーな経営判断を実現することのお役にたてれば幸いです。今後、さらに運用面でのニーズをお聞きし、常に進化し続けるシステムとしてご活用いただければと思います。

【株式会社梅の花 会社概要】
所在地 福岡県久留米市天神町146
代表者 代表取締役社長 梅野 重俊 氏
設立 平成2年1月
資本金 4,123,177千円(平成26年9月30日現在)
売上高 29,680,341千円(平成26年9月末連結決算実績)
従業員数 618名、パート・アルバイト5,628名(平成26年9月30日現在)
店舗数 261店舗(平成26年9月30日現在)
事業内容 和食飲食チェーン店・テイクアウト店など、現在全国で261店舗を展開
ホームページ 株式会社梅の花 ホームページOpen a new window

本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は2014年11月28日現在のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。

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