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Fujitsu

Japan

東京・多摩地域最大規模のショッピングセンター「モリタウン」と、ビジネス・流通施設の物件管理を統合し業務効率を向上

「モリタウン」外観
同社の代表的な管理物件
「モリタウン」

昭和飛行機工業株式会社
リアルエステート事業本部様 導入事例


手組みの賃貸管理システムを改修しながら20年近く運用していた昭和飛行機工業株式会社リアルエステート事業本部様は、手作業によるPOS・不動産・会計データの連携、入金・請求処理の業務効率の向上に迫られていた。テナント、ショッピングセンター、ビジネス施設、流通施設などの不動産物件を資産とする同社は、あらゆる種類の不動産情報管理に必要な機能を備えた「GLOVIA smart 不動産プロパティマネジメント」を導入。データの自動連携と統合管理、業務の標準化を進め、併せて膨大な量の契約書や図面の電子化、一元管理を進め、不動産管理業務の飛躍的効率化に成功した。

[ 2013年11月28日掲載 ]

【導入事例概要】
業種: 不動産賃貸事業
ソリューション: 不動産管理業向けテナント賃貸管理ソリューション
製品: FUJITSU 統合業務ソリューション
GLOVIA smart 不動産 プロパティマネジメント
【課題と効果】
1 手作業に頼る不動産管理業務に多くの時間を要し、作業負荷は限界。経営判断に有効なデータを作成できない。 不動産管理情報システムを導入し、POS、会計データを自動連携し、統合管理。手作業を一掃、業界特有の仕訳パターンにも対応。ビル単位の不動産収支状況を把握し、経営判断が早期化。
2 契約管理、請求・入金などの月次業務が属人化し、一部の担当者に業務が集中、月次締め業務が非効率化していた。 システム導入をきっかけに業務の標準化が進み、月次締め作業時間(4日)が半減。創出した時間を確認検証に充てミスが激減。
3 紙ベースで管理する契約書、覚書などの不動産ドキュメントの取り出し・参照に多大な時間を要していた。 保有する不動産物件およびテナント600件分のドキュメント3万件を電子化。物件単位に不動産文書をフォルダ管理し、今後の契約更新やテナント変更による文書管理増加に対応。毀損、紛失がなくなり参照履歴を記録管理できることで内部統制も強化。

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導入の背景

航空機製造技術と広大な敷地を生かした不動産関連事業で躍進

昭和飛行機工業株式会社様は1937(昭和12)年に設立され、以来、終戦までに800機以上のDC-3型大型輸送機を製造、戦後は初の国産旅客機YS-11の開発に参加。今日では航空機製造の経験を生かし、人工衛星の筐体、ロケットの外殻、鉄道車輌部品や建築材料など、幅広い分野で使われるハニカム素材の国内唯一の総合メーカーとして、また、タンクローリーや航空機燃料給油車など特装車を製造販売し、躍進を続ける。
これら製造事業と並び、1980年代頃より成長を続けるのが、航空機メーカーならではの広大な敷地(130万平方メートル)を活用した不動産開発・賃貸・施設運営サービス事業である。ショッピングセンターの中核であるJR昭島駅北口「モリタウン」は多摩地域で最大規模150店のテナントを擁し、さらに「昭和の森」と呼ばれる緑豊かな広大な敷地には、大手メーカー技術開発センター、オフィスビル、物流施設などのビジネス施設、ホテル、フィットネスクラブ、宿泊施設、さらには専門学校など、物件数で60件、テナント合計250に上る多種多様な賃貸物件が存在する。

多種多様な不動産物件の管理システムに

昭和飛行機工業株式会社 リアルエステート事業本部 業務管理部 部長 富永宏氏の写真
富永 宏
昭和飛行機工業株式会社
リアルエステート事業本部
業務管理部 部長

2009年、不動産関連事業を幅広く手がける同社リアルエステート事業本部は、20年間運用してきた手組みの不動産管理情報システムの一新に踏み切った。老朽化による保守作業の負担増も課題だったが、システムの機能が請求書発行にとどまっていたこと、POSシステムと会計システムが独立していることが諸課題の原因だった。つまり、テナントからのPOSデータと旧システム、旧システムと会計システムの仕訳・連携は手作業で、月次の締めから収支状況把握までに多大な時間を要し、作業負荷は限界だった。また、契約管理や請求・入金処理などの月次業務もシステムに頼れず、各担当者がExcelによる手作業で処理していたため業務が属人化し、ミスが発生。特定の担当者に業務が集中し、ミスのチェック作業に多くの手間と時間を要するなどの課題を抱えていたのである。さらに数年前から取り組んでいた紙ベースの不動産ドキュメントの電子化も、システム一新を機に実現したい課題だった。同社リアルエステート事業本部 業務管理部部長の富永宏氏はこう語る。「間もなく『モリタウン』の第2期開発をはじめとする各種開発計画もスタートします。将来に向け、当社の不動産価値を上げていくためにも、業務の効率化と精度・スピードのアップ、ドキュメントの電子化と安全な維持管理を実現する新システム導入の必要に迫られていました」。

システム選定のポイント

デモを見たのち実際に操作をして評価

昭和飛行機工業株式会社 輸送・機器事業本部 開発事業部 副事業部長 兼 管理本部 情報システム部長 白須徹氏の写真
白須 徹
昭和飛行機工業株式会社
輸送・機器事業本部 開発事業部
副事業部長 兼 管理本部
情報システム部長

新システムに求められた主な要件は、①「テナントの月ごとPOSデータを取りまとめる売上げ管理システムとの自動連携と、本社会計システムとの仕訳連携」、②「物件の修繕工事などにともなう請求書発行をはじめとする月次業務のシステム化と標準化」、③「全不動産物件のドキュメントを取り込み、一元管理化」など。
システム選定プロジェクトのメンバーには、リアルエステート事業本部、経理財務部、経営企画部、情報システム部、そしてPOSレジ情報を取りまとめる子会社の関係者が参加。候補に挙がったシステムは5つ。同社輸送・機器事業本部開発事業部 副事業部長で管理本部 情報システム部長の白須徹氏は選定方法についてこう述べる。「不動産情報管理システムの導入は初めてでしたので、本格的なシステムから小規模物件を対象とするパッケージシステムにまで、調査の対象を広げました。まず5つの候補に絞り込み、それぞれのベンダーさんにデモをお願いし、その上で実際に使い、評価しました」。

様々な不動産の形態にしっかり対応するかを見極めた

昭和飛行機工業株式会社 リアルエステート事業本部 業務管理部 業務企画課 課長 佐藤則之氏の写真
佐藤 則之
昭和飛行機工業株式会社
リアルエステート事業本部
業務管理部 業務企画課 課長

「GLOVIA smart 不動産プロパティマネジメント」を選択、導入した理由について白須氏は、「ひと口に不動産管理システムといっても、例えばショッピングセンターやテナントの情報管理には向いているが、ビジネス施設の管理には向いていないなどのそれぞれ特性があることが分かってきました。最終段階に残った2社のシステムを比較したところ、あらゆる種類の不動産情報管理において必要な機能性を備え、バランスが取れているのは『GLOVIA smart 不動産 プロパティマネジメント』であると確信しました。ショッピングセンター、テナント、ビジネス施設、物流施設など多様な物件を抱えている当社の場合、それぞれにしっかりと対応するシステムが求められたのです」。また佐藤氏は、「GLOVIA smart 不動産 プロパティマネジメント」とPOSレジ、会計両システムの連携部分についてこう語る。「富士通さんといえばPOSレジシステムの最大手ベンダーですから、連携部分の作り込みではまったく心配ありませんでした。また会計システムとの連携では、『各テナントさんが拠出している名店会の会費は一旦預かった上でお戻しする、一旦当社が立て替える』といった業界特有の仕訳が非常に多く仕訳方法が複雑なのです。しかし、こうした部分のカスタマイズも、多くのシステム構築、システム連携を手がける中で蓄積したノウハウやツールを使えば万全であると説明いただき、迷うことなく富士通の『GLOVIA smart 不動産プロパティマネジメント』を選択しました」。

導入効果

データの統合管理でスピーディーに収支状況を把握。管理業務は標準化、平準化

システム導入作業は2011年9月にスタートし、翌2012年1月から6カ月間の並行稼働期間を経て本格稼働した。導入後、劇的に変化したのは、POSシステム、新システム、会計システムが連携され、従来の手作業によるPOSデータ取りまとめ作業、会計システムへの仕訳作業が自動化され作業負荷が大幅に軽減したこと。また、賃貸物件と歩合賃貸制のショッピングセンターの請求処理や収支が一元管理、ビル単位の不動産収支の把握が可能となり、最適の賃料やテナント歩合の変更のための経営判断データが得られるようになったことだという。さらに契約管理や、請求・入金管理などの月次業務も効率化、精度も向上した。
「以前は、月初にリアルエステート事業本部にまわってくる1,500件の請求明細月締め作業に4営業日を費やしていましたが。それがシステムの導入により半分に圧縮。生まれた余裕をPOSレジデータの検証、確認などに振り向け、ミスを早期に発見できるようになりました」(富永氏)。その一方でシステム運用による業務の標準化も進み、操作のマニュアルづくりをすることで、部内の誰もが「GLOVIA smart 不動産 プロパティマネジメント」を操作して、請求・入金処理から、業者への発注契約などあらゆる業務をこなすことができるようになったという。「以前は、ある業務処理に精通した人が休暇に入る場合、いつでも問い合わせできるように携帯電話で連絡することも想定していましたが、そういった心配もなくなりました」(同氏)。

物件情報に電子化した契約書、図面データをひも付け業務効率が大幅向上

懸案だった、物件の契約書や覚書等の電子化と一元管理も新システム導入を機に一気に進んだ。以前は紙の原本・原紙で保管していたため、閲覧の頻度が高いものについては保管場所が曖昧になったり毀損したりすることもあったが、改善が進んでいるという。「じつは契約書や覚書などの電子化は長年の課題でしたので、今回のシステム更新を機に急速に実現され始めた意義はたいへん大きいと考えています。カスタマイズにより十分なファイル容量を確保していただき、今年度中には現在保有する600件の物件およびテナントの30年分の契約書、覚書、図面など3万点を物件ごとにフォルダ管理する目途が立ちました。そして今後の契約更新やテナント変更による文書管理にも十分対応できます。契約の更新や修繕手続時に、物件にひも付いた契約書や図面のデータをシステム上で参照できるようになり、契約書原本の紛失や毀損がゼロになりました。同時に証跡を記録できるようになったため、業務効率化とともに内部統制対応も実現しました」(佐藤氏)。
「GLOVIA smart 不動産 プロパティマネジメント」により業務の効率化を進めた同社は、創出された余力を経営判断に有効なデータ作成と精度向上に振り向け、不動産価値のいっそうの向上に取り組んでいる。

(写真中央)昭和飛行機工業株式会社 富永 宏 氏、(写真右)昭和飛行機工業株式会社 白須 徹 氏、(写真左)昭和飛行機工業株式会社 佐藤 則之 氏
(左)株式会社富士通マーケティング GLOVIA smart きらら事業部 ソリューションビジネス部 白川 浩章
(中央)都築電気株式会社 産業営業統括部 第二営業部第一営業課 飯島 剛
(右)株式会社富士通マーケティング GLOVIA smart きらら事業部 ソリューションビジネス部 橋柿 則行

担当営業メッセージ

都築電気株式会社
産業営業統括部 第二営業部第一営業課
飯島 剛

昭和飛行機株式会社様におかれましては「GLOVIA smart 不動産」への高いご評価をいただき、また業務の飛躍的な効率化に成功され導入効果を実感いただけたことを、営業として大変うれしく思います。
今回のプロジェクトでは、リアルエステート事業本部様と情報システム部様が連携し、強力なリーダーシップにて推進されたこと、またご担当者の皆様が熱意と責任を持って取り組んでいただいたことが成功に繋がったと感じております。

モリタウンの第2期開発等、魅力溢れる街づくりに向けたご計画も伺っております。
さらなるご発展に少しでも貢献できますよう、より良いご提案とサポートを継続して参ります。
今後ともよろしくお願いいたします。

担当SEメッセージ

株式会社富士通マーケティング
ソリューション事業本部 GLOVIA smart きらら事業部
ソリューションビジネス部
白川 浩章

今回のご提案は、初回のパッケージデモを行ってから半年ほどのご検討期間を経てご採用いただきました。その期間中、昭和飛行機工業様内では、十分なご検討がなされており、仕訳連携や自社収支の集計等、ご要件も明確で、プロジェクト開始後のお打ち合わせも大変スムーズに進めることができました。
また、ご要望事項に関しても終始一貫しており、システム化の目的がぶれることなく進められたことも、プロジェクト成功の要因であったと思います。

このようなプロジェクトを支援させていただいたことをうれしく思うとともに、今後ともより良いシステム提案を通じて、昭和飛行機工業様の更なる業務改善の一助になればと存じております。

【昭和飛行機工業株式会社様 会社概要】
所在地 〒196-8522 東京都昭島市田中町600
代表者 代表取締役社長  酒巻 三郎 氏
設立 1937年6月5日
資本金 49億5千万円
従業員数 389名(2012年9月30日現在)
事業内容 生活支援機器の製造販売、航空機機装品及び軽合金構造物の製造販売、ハニカム及びその加工品の製造販売、汎用コンテナ、輸送支援機材全般、不動産開発・賃貸事業
ホームページ 昭和飛行機工業株式会社様 ホームページ新規ウィンドウが開きます

【導入事例(PDF版)】

本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は掲載日現在のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。

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