オリックス・リビング株式会社様
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施設内エントラント
「日本の介護の常識を変える」というスローガンのもと、有料老人ホーム、シニア住宅の運営事業で新たな挑戦を展開しているオリックス・リビング様。高齢社会を迎え、介護ビジネスの競争もさらなる激化が予測されるなか、どのような企業変革をもたらそうとしているのか、その新たな事業戦略とともに、その変革を支えるGLOVIA smart連携ソリューション「高齢者住宅システム SeniorMate(シニアメイト)」についてレポートする。
[ 2008年4月24日掲載 ]
導入事例概要 | |
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業種: | 有料老人ホーム運営サービス |
ソリューション: | 高齢者住宅システム |
製品: | 高齢者住宅システム「SeniorMate」(GLOVIA smart連携商品) |
オリックス・リビング株式会社様は、有料老人ホーム「グッドタイム リビング」とシニア住宅「プラテシア」の運営を首都圏と関西圏を中心に展開している。この施設で、入居者への質の高いサービスを提供するために導入されたのが「SeniorMate」である。
課題と効果 | ||||
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1 | サービスの立ち上げに伴って、使いやすく利便性に富んだシステムを導入したい | ![]() |
クライアント・サーバ版のシステム構築を経て、
Webシステム版の高齢者住宅システム 「SeniorMate」で解決 |
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2 | 運営施設の増加、サービスの多様化にも対応できるよう、柔軟でスケーラビリティに富んだシステムとしたい | |||
3 | 大切な顧客情報を守るために、強固な情報セキュリティを確保したい | |||
4 | 全拠点/各拠点、それぞれに瞬時に運営状態を把握し、経営判断にリアルタイムで役立てたい |
真部 ゆみ氏
オリックス・リビング株式会社 広報担当
グッドタイム リビングは、オリックス不動産が開発するマンション等との複合開発による展開が特徴のひとつであり、その街を構成する施設のひとつとして高齢者住宅が位置づけられている。「ひとつの街の中に施設があり、その中で最期まで安心して充実した人生を送ることができる。これがグッドタイム リビングの大きな特徴です。施設内ではホテルライクな各種サービスやネイルサロン、美容室などのほか、大人が楽しめるアクティビティにも力を入れています」と、広報担当の真部氏は語る。
オリックス・リビング株式会社様が提供する施設は、主に介護が必要な方向けの「グッドタイム リビング」(有料老人ホーム)と自立の方向けの「プラテシア」(シニアレジデンス)の2タイプがある。それぞれのタイプごとに、きめ細かなサービスが提供されるが、そのメニューは施設によってまちまちだ。それらを俯瞰して合理的に管理するために、オリックス・リビング様では専用システムの導入を計画した。
桑原 健氏
オリックス・リビング
株式会社
管理部経理・
システム課
小林 謙一氏
オリックス・リビング
株式会社
管理部副部長
兼経理・
システム課長
「請求や入金の確認といった、通常の有料老人ホームの管理だけでしたら、Excelでもできます。しかし、我々がグッドタイム リビングで目指しているような質の高いサービス、上質な住み心地を実現するために、たとえバックヤードのシステムといっても妥協はしたくありませんでした」と、このシステム導入プロジェクトを統括した小林氏。充実したサービスを提供するためには、充実したインフラが欠かせないというのだ。
「経理の経験のない介護や医療のスタッフでも、あるいはパソコンのスキルが高くないスタッフでも、ストレスなく使えるように配慮しました」と語るのは導入を担当した桑原氏。通常は介護業務を行っているスタッフでも、入居者の要望に応じて端末を操作してサービスの予約や利用伝票の入力を行う。そんな時もすぐに、正確に入力できる操作性を追求したという。
ストレスのないシステムの使い勝手は、スタッフにとっても快適な職場環境を約束する。そのことはグッドタイム リビングが提供するサービスの質の向上にも寄与するはずだ。
このシステムの開発を担当したのは、富士通のパートナー企業である富士テレコム株式会社だ。公共、金融、医療関係など幅広いソリューション経験を持つ同社は、オリックスグループのゴルフ場で、運営管理システムの開発実績を持っている。そうした経験が評価され、今回の受注となった。
このシステムは、会計や介護など外部システムとの連携機能を備えている。各施設で発生した各種有料サービスや毎日のレストラン使用などの日次集計、家賃や管理費などの月次集計が会計システムへ入力されるほか、介護システムからは利用した介護費用などもSeniorMateシステム経由で会計システムへ受け渡される。すべてのデータは入力と同時に自動で仕訳され、会計システムに連携される。そして売掛金、未収入金、月額利用料、参加費用、介護の代行の売掛金、立替金などを統括した請求書が発行される仕組みとなっている。さらにSeniorMateシステムはオリックスグループの口座振替システムと連携し、引き落とし、資金回収、入金処理の後、そのデータがフィードバックされている。
このシステムは2006年7月のグッドタイム リビングのサービス開始に合わせて開発され、稼動を始めた。
荻嶋 一哉氏
オリックス・リビング株式会社 管理部 経理・システム課
本格稼動から2年近くたった2008年5月に、このシステムに大きなバージョンアップが予定されている。それは、クライアント・サーバ型からWebシステムへの移行だ。
「2010年まででも16物件のオープンを予定している事業規模への対応などを考えると、最初からWebシステムで開発したいと考えていました。ですが、それでは開発に時間がかかりすぎ、サービス開始に間に合わなかったのです。ですので、当初は手慣れたクライアント・サーバ型で構築せざるを得なかったのです。その後できるだけ早くWebシステムへ移行したいと考え、富士テレコム社へ提案し続けていました」と小林氏は事情を説明してくれた。
今回の改良により、オリックスグループが持つインターネット・データセンターを中心として、今後サービス開始する各施設がインターネット回線で結ばれる。
「このWeb化によって新たにオープンする施設へのインストールも格段にシンプルに、容易になります。私たちにとって、これはまさに待望のシステムなのです」と、主にシステム導入を担当している荻嶋氏は大きな期待を寄せる。
「Web化によるメリットは数多くあります。その中でも最も大きいのが、新規施設への導入の際にサーバが不要になる、インターネット回線とPC端末だけで使用開始できるという、コストメリットです」と、SeniorMateについて小林氏は語る。それだけでなく、サーバが不要になれば、その分のスペースを有効活用することができるし、サーバ運用のためのメンテナンスなどもいらなくなる。こうしたスペースや手間の問題が解決される点もメリットだという。
さらにセキュリティの向上も見逃せない。大切な顧客情報をデータセンターで一括して管理できるため、情報の持ち出しなどに対しても、より的確で強固な対策を行うことができる。
施設外観
さらにSeniorMateは、より合理的な企業経営にも寄与する。今後、施設が増加しても、そのすべてのデータを本社から把握することができる。施設ごとのデータも同様だ。事業全体の展望から、各地域ごとの特性や、利用者ニーズの把握がリアルタイムで行え、経営トップによるより迅速で的確な経営判断が可能になる。「グループのCEOやCOOから当社社長に対して、“高齢者事業はどうなっている”という問い合わせが来ることも予見すれば、そんな場合もこれからは、より詳細なデータをすぐに用意することができるようになります(小林氏)」。
さらに、利用者へのサービス向上にもSeniorMateは貢献する。介護や医療など他のシステムによるサービスも、連携機能を利用して柔軟に取り込み、全施設に展開することができる。サービスメニューの追加もデータセンターのデータを修正するだけで反映できるため、新たなサービス導入がより迅速に行える。グッドタイム リビングならではの上質で洗練されたサービスが、SeniorMateによってさらに充実していくに違いない。
所在地 | 〒105-6135 東京都港区浜松町2丁目4番1号 |
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従業員数 | 562名(2008年3月現在) |
代表者 | 代表取締役社長 森川 悦明 |
設立 | 2005年4月 |
事業内容 | (1) 有料老人ホーム、シニア住宅等の運営
(2) 上記施設で必要とされる生活支援関連サービスの提供 (3) 介護サービスの提供 (4) (1)~(3)に付随・関連する各種サービス |
ホームページ | オリックス・リビング株式会社ホームページ |
富士テレコム株式会社 植村政信
オリックス・リビング株式会社様の大規模プロジェクトへ弊社のSeniorMateをご採用いただいている事は大変光栄でございます。
この2年間はクラサバ版にてご利用いただいておりましたが、今後はWebシステム版がリリースされる事により更なるお客様満足度の向上が実現できると考えております。
今後も、介護業界を牽引されていくオリックス・リビング株式会社様のプロジェクトのご成功と共に成長させていただき、ご期待に添えるソリューションを提案させていただきたいと考えております。
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