株式会社モトヤ様
このページの情報は、2004年に掲載されたものです。
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株式会社モトヤの提供するモトヤ書体は、卓越した可読性と可視性により、書籍や新聞などで使用されている。同社は、長く富士通のCAPSELシリーズを使用していたが、2003年7月、GLOVIA-C V10にレベルアップ。移行直後にはとまどいもあったが、やがて充実した照会機能やGLOVIA関数を使いこなすようになる。精度の高い会計データを、業務や企業経営などに積極的に活用している。
株式会社モトヤ
創業 | 大正11年2月11日 |
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本社 | 〒542-0081
大阪市中央区南船場1-10-25 |
代表者 | 代表取締役 古門慶造 氏 |
資本金 | 1億円 |
従業員数 | 200名 |
事業内容 | 可読性で評価の高いモトヤフォントの制作と提供。印刷関連機器・材料の販売および輸出入、コンピュータ組版システム(統合編集システム)の製造・販売、DTPオペレータの派遣など。 |
URL | 株式会社モトヤ
(http://www.motoya.co.jp/) |
漢字や仮名はかけがえのない日本の文化である、とモトヤは考え、一貫して文字の可読性を追求してきた。一言で可読性といってもいくつもの要素の上に成り立っている。それらが、大きさの統一性、寄り引き(ボディサイズの中の文字位置)の調整、太さの統一性、文字の美しさ、漢字と仮名の調和である。これらトータルなバランスにより、モトヤ書体は、横組みにしても縦組みにしても、抜群の読みやすさを実現している。
モトヤ書体は業界内では高い評価を得ており、その読みやすい文字を、知らずに眼にしている方も多いだろう。
フォントの制作と販売以外にも、印刷機や印刷材料、DTPオペレータの育成と派遣など、印刷関連の業務も手がけており、これも多くの企業で利用されている。
株式会社モトヤ
マネジメント部 次長(財務・経理担当)
片岡 幹夫 氏
同社の経理業務のシステム化は1980年代初頭から始まっている。導入したのは富士通のオフコンと経理ソフトウェアCAPSEL。業務の効率化を推進するだけではなく、経営への積極的な経理データの活用も実現してきた。その1つが予算と実績の対比である。
「予算計画と実際の実績を比較して、分析したり、乖離の原因を探ったりしたいからです。
しかし、このような機能はシステムにありませんから、実績データをオフコンからExcelに取り込み、予算計画の数値とあわせて一覧にしたり、グラフにしたりするわけです。ところが、このExcelへの取り組みがオフコンの時代はひどく大変でした」と、株式会社モトヤ マネジメント部 次長(財務・経理担当) 片岡 幹夫 氏は語る。
CAPSELにはデータ取り込みの機能が用意されておらず、同社では機能を後付けした。後付だから、CAPSELのバージョンアップやSuperCAPSELへの移行のたびに作り変える必要があった。2000年対応など、システムの変更があると、やはりこれも作り変えなくてはいけない。そこで、サポートの打ち切りが迫ったこともあり、2002年9月から新システムの検討に入った。
株式会社モトヤ
マネジメント部 経理課 主任
船石 善久 氏
小規模な会計パッケージから、ERPシステムまで幅広く検討し、2002年末には候補を3種類まで絞り込む。年が明けて、各社のセミナーやデモンストレーション等を確認し、最終的には富士通のGLOVIA-C V10会計パッケージに決定した。決め手は、SuperCAPSELからの移行しやすさであった。
「科目や残高データをそのまま移行できる点を評価しました。これができないと必要となる費用とマンパワーは膨大になります」と、株式会社モトヤ マネジメント部 経理課 主任 船石 善久 氏は語る。
さらに、「GLOVIA-C V10とExcel間では、スムーズにデータ転送ができます。また、GLOVIA-C V10には伝票レスで経理業務を遂行できます。これをすぐできるかどうかは別にして、目標にするということでGLOVIAを選びました」と、片岡 氏は採用の理由を加える。こうして移行作業に入り、スムーズに移行も完了し2003年の7月7日から新システムが稼働した。
移行はスムーズに完了した、GLOVIA-C V10は、SuperCAPSELとは考え方もインタフェースも異なる。「SuperCAPSELでできた機能が、なぜGLOVIAでできないのだ」という不満が、利用者からわき上がった。
「最初は標準として用意されている機能が不足しており、ずいぶん不便な思いをしました。しかし、V10にはGLOVIA関数が用意されています。これで様々なオリジナルの機能を追加しました。GLOVIA関数はとても便利です」と、船石 氏はGLOVIA関数の機能を高く評価している。
GLOVIA関数はV10から新たに用意された機能で、Excelの関数を使える方なら、さまざまに応用して、自在に機能を拡張できる。船石 氏はGLOVIA関数を使用して、「予算と実績の対比」「指定科目の5ヵ年の推移」「事業部ごとの毎月の損益計算書」などを作成し、活用している。
照会機能も充実していると、片岡 氏が認める。「自分の知りたいデータをリクエストして、詳細に表示できます。集計期間も柔軟に設定でき、これは一度使ったら手放せなくなります」と言う。GLOVIA-C V10にはFDWH(ファイナンシャル・データ・ウェア・ハウス)が用意されており、明細データが専用のDWHに蓄積されている。そのデータを自在にアクセスし、知りたいデータを画面表示できる。
組織図の変更も容易である。組織図のツリー図を変更するだけで、集計の単位もすべて同時に変更される。従来、組織が変更されると、経理システム上での追随に時間がかかっていたが、今ではまったく足かせになっていない。
導入当初は不満も多かったGLOVIA-C V10だが、そのポテンシャルを理解していただけるまで、さほど時間はかからなかった。
「富士通とFJBには感謝の気持ちでいっぱいです。GLOVIA-C V10は本当にいい製品で、私たちの選択に間違いありませんでした」と、片岡 氏は満足している。さらに、GLOVIA-C V10を使用して、当初魅力と感じていた伝票レスに取り組みたいとも言う。現在、5枚複写の伝票を使用しており、現場では綴じ込んだ束を検索する業務が残っている。GLOVIA-C V10のデータベースがあればこれら業務が不要になり、大幅な効率化が可能だ。
「GLOVIAのデータベースを、少なくとも事業部長レベルは自在にアクセスし、ビジネスに役立てて欲しいですね」と、船石 氏も語る。最前線でビジネスの指揮をとる幹部が利用してこそ、FDWHのデータは活かされる。これを目標に、モトヤの挑戦は続いている。