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顧客への納期提示最短30分と納期遵守率99.75%を実現、全社員が工程進捗情報を共有し品質に対する意識が向上

DDモータを型作るCNC旋盤工程の写真

DDモータを型作るCNC旋盤工程

橿原電機株式会社様 導入事例


1960年の創業以来、工業機械や電気機器に搭載される各種モータ用巻線の製造、加工を手がけてきた橿原電機様は、2011年より新たな主力事業として、高精度ダイレクトドライブモータ(以下、DDモータ)の一貫生産を受託している。同モータは、国内最大手の工業用計器・プロセス制御メーカーが開発し、卓越した性能で世界的なシェアを誇る製品だけに、その生産開始は同社にとって大きな技術的ステップ。技術力で生き残る企業としての新たなスタートを「FUJITSU Enterprise Application GLOVIA smart PRONES」(以下、「GLOVIA smart PRONES」)が支えている。

[ 2015年2月26日掲載 ]

【導入事例概要】
業種 製造業
ソリューション 生産管理
製品 FUJITSU Enterprise Application GLOVIA smart PRONES
【課題と効果】
1 納期遵守率を100パーセントに限りなく近づけたい。 部品表をツリー構造で展開・閲覧することで、製造の進捗状況をリアルタイムで把握し管理できるようになり、納期遵守率99.75%を実現した。
2 得意先に対して正確な納期をお知らせすることで信頼性を向上させたい。 顧客に対し、納期管理報告表による納期予定を日次でメール送信。社内の担当者と納期予定を共有することで信頼性を向上した。
3 得意先からの納期変更希望に柔軟に対応したい。 自前の生産日程管理の仕組みと生産管理システムの連携により迅速に再調整ができるようになり、残業時間数、資材変更によるコストの変化にも柔軟に対応できるようになった。

システム導入の背景

技術は納期遵守に裏付けられて競争力を持つ

橿原電機株式会社 製造担当役員 取締役 中森安行氏の写真

中森 安行
橿原電機株式会社
製造担当役員 取締役

同社は創業以来永らく、モータ用巻線の受注製造一本に取り組んできた。その歴史に一線を画し、卓越した性能のDDモータ製造に乗り出したことについて、同社取締役で製造担当役員の中森安行氏はこう語る。「巻線製造1本だった時代は、いわば加工賃仕事の受注に専心する家業的事業でした。高度な機械加工と組み立て、塗装までを行うDDモータ製造を新事業分野とすることで家業から事業へ、さらには技術で生き残っていく企業として第2のスタートを切ったといえます」。

この新規事業展開に伴い、同社はより強力な生産管理手法の導入を目指した。巻線製造が主体だった時代は、銅線や絶縁被覆材などの資材は100点以下だったこともあり生産管理はすべてExcelで行われていた。それがDDモータの生産開始後、4000点に増えたことも新たな生産管理手法が求められた理由だった。しかし本質的な狙いは、顧客からの絶対的信頼を得ることで企業競争力を強化していくところにあったという。「高い製造技術を持つ競合メーカーがひしめく領域に踏み出すのだから技術力向上は当然。そのうえで顧客から絶対的な信頼をいただき、受注増につなげていく力こそが競争力。そのカギは納期遵守率の向上にあり、そのためには無駄な工数の徹底的な削減が必要です。それが実現できれば、結果として利益率アップ、収益向上につながるはずです。つまり、生産管理体制の構築においては納期対応力の強化を再優先するべきだと考えたのです」(中森氏)。また、DDモータの発注元が別会社に移管されたことに伴い、無償貸与されていた生産管理システムの使用権が終了を迎えることになったのも理由の一つだった。

システム導入・運用に向けての工夫

システムと連携する自社独自の仕組みとルールを構築

同社は新たな生産管理システムの導入に先立ち、納期対応力の向上に着手。製造現場の人(工数)・もの(資材)を効率的かつ確実にコントロールする独自の仕組み作りに取り組んだ。構築したのは、座席指定方式による生産日程の見える化、顧客と生産日程を共有するメールのやり取り、そして現場担当者に作業指示を確実に伝える割符(わりふ)と呼ばれる仕組みで、これらは三位一体的に機能するようになっている。

やりじまい生産を実現している割符の写真

やりじまい生産を実現している割符

座席指定方式の生産日程は、新幹線の指定席を予約に従って埋めていく方式にヒントを得て考案され、同方式を生産管理に取り入れることで、重複することなく作業をこなしていける。例えば顧客から注文を受けた営業担当者は、Excelで作成された座席表を確認する。座席表の各マス目には製造・組み立て担当者の1日の標準持ち工数が示され、日にちが縦軸にズラリと並んでいる。受注の納期は「特急で」「普通で」と様々だが、受注した製品の型番、台数、所要工数を空いているマス目に割り振っていけば、何日後に受注した製品が完成するか、ひと目でわかる仕組みだ。

そして、座席表に書き込まれた受注状況、完成予定などの情報は、社内の営業担当者、製造・組み立て担当者、出庫担当者などにより共有される。また顧客、代理店には座席表から展開・作成された納期管理報告表が日次でメール送信され、そこには納期、着工予定日、着工日、完成予定日、完成指定日、完成日、出荷指定日が示されている。「この座席表を社内の各担当者、社外のお客様と共有することで、確認の電話連絡のほとんどがなくなり、また社内の各部署を行き来する必要もなくなりました」(中森氏)。

そして作業の進捗を間違いなく確実に管理するのが、各製造・組み立ての担当者に発行される割符と呼ばれる帳票である。割符には工程名や生産日程などが記され、一品一葉で毎日発行され、担当者に手渡される。当該の作業が完遂されたうえで次の割符を受け取るルールになっているので、やりじまい生産が実現し、納期のほぼ100%遵守が可能になるというわけだ。受注を確実・整然と生産スケジュールに割り振る仕組みを新幹線の座席指定にたとえるなら、作業担当者一人ひとりが、その日、どの仕事をどこまでやり遂げたかを示す割符は、切符のような仕組み、といえる。

システム選定のポイント

全社員に操作しやすく工程進捗がリアルタイムで分かる

橿原電機株式会社 事業開発部 生産技術グループ 課長 吉年龍雄氏の写真

吉年 龍雄
橿原電機株式会社
事業開発部 生産技術グループ 課長

2014年3月、同社はこの三位一体の仕組みを回すための生産管理システムの選定に着手。4ベンダーから提案されたシステムについて約30項目の観点で数値評価をした結果、同年6月、富士通のパッケージ型生産管理システム、「GLOVIA smart PRONES」を選定、導入した。「大企業であれば、どのようなシステムを導入してもうまく定着するよう、情報システム部門が施策を展開できるでしょう。しかし当社には、そのための間接要員を充てる余裕はありません。システムの操作が簡単で、全社員が使え、三位一体の仕組みを支えていくシステムは『GLOVIA smart PRONES』以外にありませんでした」(中森氏)。

また、同社事業開発部生産技術グループ課長の吉年龍雄氏は、その第一印象についてこう語っている。「『GLOVIA smart PRONES』は画面に表示される用語が素人にも分かりやすく、ここをクリックしたら次にどういう画面に移行するかなどの予測がつきやすく、安心して使えると感じました。インターフェースの良さでも、他のシステムを大きく引き離していました」。そして機能面については、「とくに部品表が多段階のツリーで素早く展開表示される見やすさを評価しました。製品ごとの原材料、中間工程の部品の状況が即座に見られるので、座席指定の生産管理の仕組みと合わせると、どの部品がどの工程にあって、製品がどこまで完成しているかリアルタイムに把握できるのです」と語っている。

導入効果

納期遵守率99.75%を実現。納期再調整時のコスト把握も可能に

導入作業は同年6月にスタートし、旧システムとの並行稼働期間を経て11月中旬に本稼働の運びとなった。同社独自の割符の仕組みについてはカスタマイズが加えられたが、他の業務はすべて標準機能でカバーできたことも短期導入の理由だ。「あらかじめ導入作業を20回と決め、短期集中の教育、打ち合わせ、支援を実施していただくチケット方式をとったことでスピーディーに導入でき、その結果、当初想定していた導入コストを約20パーセント削減できました」(中森氏)。また、吉年氏は導入サポート体制についてこう述べている。「マスタの構築作業について経験がなく、大変な作業になることを心配していましたが、富士通パートナーの株式会社安川情報九州さんに、一からオン・ザジョブで指導していただき、余裕を持って乗り切ることができました」。

生産管理システムのホーム画面の写真

生産管理システムのホーム画面

納期対応力向上については、本稼働1カ月後の時点ですでに納期遵守率99.75%と、目論見どおりの数値を達成している。また、生産管理体制の見える化が進んだことによる数々の導入効果も得られている。顧客への納期提示は最短で30分、調整を要する受注でも半日で提示することが可能になった。顧客の要望する納期によって座席指定方式による割り振りを再調整するケースが発生したり、残業によってカバーする必要が生じた場合なども、すぐに増加分の工数を計算し、当月の残業時間数を経理部門に伝えられるようになったのだ。また不良品が発生した際にも、ツリー表示された部品表を使えば、製造工程のどこで発生し、それに伴う廃棄資材のコストがどのぐらいになるかを迅速に把握できるようになったため、経理部門に対しても明確な数字でコストの変動を伝えられるようになった。

進捗状況を各自が把握することで不良発生防止に対する意識が高まった

数値以外の導入効果として、中森氏は従業員の意識変化を挙げている。運用以前は、経営陣あるいは部門責任者の号令を待って業務にとりかかる光景が日常的だったが、システムの運用開始後は自らが動くように変わったという。「各部門レベルで進捗状況を把握できるので責任が明確になりました。その結果、各自が役割を意識して自発的に行動するようになり、仕損や不良発生を防ごうと考えるようにもなりました。こうした意識の変化も納期遵守率ほぼ100%の実績につながっていると思います」(同氏)。

さらに中森氏は、取引先からの信頼性向上についても手応えを感じているという。同社の場合、技術力の高さは完成品によってアピールできるが、従業員数62名という規模の頼りなさを払拭する決め手に欠けていた。「しかし納期遵守率ほぼ100%の管理能力の高さがこのハンデを払拭しました。また実際にその目で独自の生産管理体制とシステムの連携を見てもらうことで、新たな受注に結び付くなど嬉しい成果もでています」(同氏)。

今後の展望

納期対応力強化のステージから品質向上ステージへ

橿原電機株式会社 製造部 生産管理課 課長 五井 弘氏の写真

五井 弘
橿原電機株式会社
製造部 生産管理課 課長

こうした、現場からのボトムアップで実現した納期対応力の強化を支える情報会議にもシステム変更の効果は波及している。3年前から継続するこの会議は毎週金曜日、昼休み前の30分間、生産管理、調達、製造・組み立て、生産技術、品質管理の各部門の担当者が出席し行われている。同社製造部生産管理課課長の五井弘氏は、「会議では生産工数の把握、各工程における問題点、効率的な人員配置などについて話し合われるのですが、本システムの稼働後、必要なデータを素早く引き出せるようになりました」と述べている。

同社は当面の目標に、三位一体の仕組みと本システムの連携により、さらに品質を向上させることを掲げている。「納期遅れの可能性をキャッチした段階で、その原因をいち早く探し出すことができるようになりました。次の段階として原因がどこにあるのかを明らかにし、その発生要因を全部門が共有したうえで解決策を講じ、品質に反映できるようにしたいと考えています。」(五井氏)。また今後の展開について中森氏は、「システムの活用により、確かな納期回答で安心していただけたので、今後はお客様が何を望んでいるか先取りする、おもてなし経営に取り組んでいます」と語る。

納期対応力の向上からスタートした橿原電機の取り組みは、品質向上のステージにおけるさらなる飛躍をもたらそうとしている。

生産システム業務フロー図

担当SEメッセージ

株式会社安川情報九州 ソリューション部 部長 中島昭二の写真

株式会社安川情報九州
ソリューション部 部長
中島 昭二

橿原電機様には、導入支援の訪問回数を制限したチケット制でご契約いただきました。しかし、橿原電機様の導入意識の高さからスケジュールを前倒しすることができ、理想の導入モデル事例となりました。
今後はGLOVIA smart PRONESの機能を使いこなし、経営に更なる貢献ができるよう、ご支援をさせていただきます。

【橿原電機株式会社 会社概要】
所在地 〒634-0012 奈良県橿原市膳夫町477-11
代表者 代表取締役 竹中 邦夫 氏
設立 1960年7月
資本金 2千万円
従業員数 62名(2013年2月現在)
事業内容 電気機械器具(各種モータ、巻線品、その他)の製造
ホームページ 橿原電機株式会社様 ホームページOpen a new window

本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は掲載日現在のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。

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