グローリー株式会社様(旧社名:グローリー工業株式会社様)
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富士通ジャーナルNo.251 ユーザー最前線に「グローリー工業株式会社様導入事例」掲載
[2001年9月18日]
(注)グローリー工業株式会社様は、2006年にグローリー商事株式会社と合併しグローリー株式会社に社名変更いたしました。
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効率的で競争力のあるモノづくりのために、企業はさまざまな課題を解決し、大きな夢を実現しようとしています。グローリー工業(株)では、自社独自の仕様と既存のパッケージの標準機能を融合させた「新生産管理システム」と「製品開発情報システム」をこの春から導入し、"キラリと光る"高品質な製品づくりに務めています。
金融機関で活躍する貨幣処理機や各種自動販売機などの設計から製造を行うグローリー工業(株)。販売部門は関連会社のグローリー商事(株)が主に担当しているほか、部品ユニット製造を関連子会社が行うなど、グループが一体となった企業体制を整えています。
しかし、システムに関しては、部門ごとの構成となっており、それぞれの部門での最適化は図られていましたが、グループ全体のシステム連携については未着手でした。そこで1998年から始まった全社活性化運動で、システムの見直しと再構築が検討されました。
コスト競争力を強め、経営体質を強化することで、利益を上げ、活力ある組織とするために、まずグローリー工業内の設計に関する「製品開発情報システム(PDM)」と、製造子会社との連携を図る「新生産管理システム」を構築しました。
グローリー工業ではこれらのシステムを「グローリー総合情報システムG☆STAR」と名づけ、グループ全体での理解と普及に務めています。「G☆STAR」には、"スターとなる製品を次々と生み出すシステムでありたい""グローリーグループがキラリと輝く企業でありたい"という思いが込められています。
「G☆STAR」は、富士通のERPパッケージ「glovia.com」をベースに構築されています。ERPパッケージの採用について、グローリー工業(株)情報システム部生産・物流グループの辨崎(べんざき)勝弘マネージャーは「短期間で経済的にシステムを構築するためにERPパッケージを採用しました。しかし、パッケージの機能を一方的に取り入れ、業務の流れをパッケージに合わせるのではなく、現行のシステムをはじめ、これまでの生産管理で当社が独自に培ってきたノウハウを、新パッケージにも反映できることを重視しました」と語ります。
グローリー工業の製造工程には、「K選択」というプロセスがあります。これは、同じ規格の硬貨処理機であっても金庫の取り出し口が前であったり、後ろであったり、金融機関ごとに仕様が異なることを指し、そのつど生産指示や調達部品の変更が生じます。これらに随時対応でき、拡張性のあるパッケージを比較検討の結果、「glovia.com」が採用されました。
「G☆STAR」構築については、情報システム部門と現場の各部門が一体化したプロジェクトチームも作られました。総括責任に情報システム部担当役員が、実施責任に情報システム部長が当たりますが、それぞれのサブとして設計関連の事業部長や製造関連の工場長など運用面でのエキスパートが担当します。
また、「製品開発情報システム」と「新生産管理システム」それぞれについて、運用推進委員会を結成し、各事業部からの意見を取りまとめる機関としました。辨崎マネージャーは、構築体制について「システムと各生産工程のエキスパートが意見を出し合い、検討し、双方の力が車の両輪のように働くシステム作りを目指しました。各部門のニーズもできるだけ適えることを目指し、"パッケージに合わせてくれ"というスタンスは取らずに進めました」と語ります。
このような体制のもと、「G☆STAR」は、2001年5月から稼動。現在、「新生産管理システム」では受注リードタイムの短縮と在庫の削減を、「製品開発情報システム」では開発期間の大幅短縮と、開発効率のアップを目指した生産構造革新に取り組んでいます。今後は、遠隔地の工場や製造子会社、さらに販売会社ともネットワークを広げ、製造から販売まで一気通貫のシステム作りを実現する予定です。