約13万人の実践事例から見えてきた「ニューノーマルな働き方」

社会がニューノーマルへと移行する中、人々の働き方は大きく変化しています。ある調査によると、テレワークにより生産性が低下したという企業も多いなか、富士通ではグローバル拠点を含む全従業員約13万人がテレワークを実施し成果をあげています。
富士通ではなぜ「働き方改革が成功したのか」、今後どのように「働き方改革を進化させていくのか」。Business Insider Japan統括編集長の浜田 敬子氏をモデレーターに迎え、富士通株式会社 執行役員常務の平松 浩樹と島津 めぐみが意見を交わしました。

Business Insider Japan 統括編集長 浜田 敬子氏
富士通株式会社 執行役員常務 平松 浩樹
富士通株式会社 執行役員常務 島津 めぐみ

<目次>

仕事と生活をトータルにシフトし「Well-Being」を実現する「Work Life Shift」

浜田氏:富士通の「Work Life Shift」とは、どのような取り組みですか。

平松:リアルとバーチャルでつながっている多様な人材がイノベーションを起こし続ける状態を作り、ニューノーマルにおいて「働く」ということだけでなく「仕事」と「生活」をトータルにシフトし、「Well-Being」(しあわせ)を実現するというコンセプトです。
「Work Life Shift」は3つの要素で構成されています。まずは、時間や場所にとらわれない最適な働き方を実現する「Smart Working」。次が業務内容に合わせて自宅やサテライトオフィスなど、オフィスのあり方を見直す「Borderless Office」。そして、従業員の高い自律性と信頼をベースにチームの成果を最大化し、社内カルチャーを変革する「Culture Change」です。(図1)

図1「Work Life Shift」は3本柱で構成されている。

浜田氏:テレワークに対して従業員のマネジメントに不安を持つ企業も多くいらっしゃいます。どのような工夫をしていますか。

平松:上司は部下を監視しないと不安に感じるかもしれませんが、監視ばかりされていたら部下は上司から信頼されていないと考えるようになります。「自律的に働こう」というモチベーションも低下します。そこで、「自律」と「信頼」をキーワードに働き方改革を進めてきました。
2020年4月7日の緊急事態宣言発令以降の2か月間、富士通では約9割の従業員が在宅テレワークとなりましたが、仕事の進捗の報告や共有はオフィスとほぼ同等に、オンラインでもできることがわかりました。それが、テレワークに対する自信になっていったのです。
しかし、すべての仕事がオンラインで完結できるとは思っていません。リアルとバーチャルのコミュニケーションをうまく使い分けていきたいですね。

テレワークの定着には「パーパス(存在意義)」の定義が大切

浜田氏:実際にはテレワークができるにもかかわらず、出社をしなければならないという社内カルチャーのある企業もあります。「Culture Change」はとても大切です。実践するポイントはどこにありますか。

平松:会社が従業員に対してメッセージを発信し会社の本気度を示すことです。富士通では2017年4月から既にテレワーク勤務制度を行っていた経験をもとに、緊急事態宣言発令以降のニューノーマルに向けコンセプトをしっかりと策定し、社内外に向けてメッセージを発信しました。その結果、当社では、緊急事態宣言解除以降も出社率は全従業員の2割程度です。

浜田氏:テレワークが進まない理由として、インフラの整備が整っていないということが上位に挙げられます。

島津:富士通はICTサービス提供企業なのでベースとしてのインフラは整っていましたが、緊急事態宣言発令によりネットワーク増強が一気に進んだという感じです。
ただ、それは社内カルチャーがあったからこそ。まずは「自分たちはなんのために働いているのだろうか」とパーパス(存在意義)から定義し、カルチャー変革とインフラ整備の両面で並行して進めていくことが大事だと感じています。

浜田氏:「Work Life Shift」を発表し、その反響はいかがですか。

平松:さまざまな業種・業界のお客様から100件以上の問い合わせがありました。いくつかの地方自治体からは地方創生の可能性について意見交換をしたいといったご要望もあります。
人材採用面でも大きな反響がありました。学生にとって「テレワークを積極的に進めている会社」という点は評価ポイントが高く、例年以上にスムーズに内定が出せたと人事部門から聞いています。

富士通の働き方改革とその成果とは?
続きは、こちらからお読みいただけます。

約13万人の実践事例から見えてきた「ニューノーマルな働き方」

概要

  1. 仕事と生活をトータルにシフトし「Well-Being」を実現する「Work Life Shift」
  2. テレワークの定着には「パーパス(存在意義)」の定義が大切
  3. 「FUJITSU Work Life Shift」では富士通の実践ノウハウも併せてご提供
  4. コミュニケーションの課題を解決する様々なツールも提供
  5. 各ソリューションの導入ハードルを下げるコンサルティングサービスも
  6. 従業員のトライと検証で得たノウハウで「FUJITSU Work Life Shift」のブラッシュアップを続けていきたい

登壇者

  • Business Insider Japan 統括編集長 浜田 敬子氏
  • 富士通株式会社 執行役員常務 平松 浩樹
  • 富士通株式会社 執行役員常務 島津 めぐみ

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