中学生と社会課題について考える特別授業「富士通『未来の語り場』」

目次
  1. 課外授業を通して伝えるという新たな挑戦
  2. 中学生が考える社会課題とは?
  3. 話題は富士通が取り組むSDGs実現へ
  4. ともに未来について考える大切さ

今、多くの企業が、SDGsの達成に向けて取り組みを加速しています。富士通もSDGsの実現に向けて、お客様や社会の意見を聞きながら富士通の変革や新規事業に取り組んでいます。しかし、どのような未来を描くかは、企業や大人だけでなく、未来を担う世代とも一緒に考えていくべきではないでしょうか。

そんな想いから立ち上がったプロジェクトが、共栄学園中学高等学校で行われた課外授業「未来の語り場」です。富士通が「自分たちがやろうとしていることは正しいのか。未来を担う中学生から共感を得られるのか。また、生徒たちの教育にもつながるはず」との考えから授業というスタイルを勘案し、学校へ提案、実現に至りました。

中学生へ「社会的健康(Well-being)の実現」や「テクノロジーで実現する未来の生活」などを伝え、対話することで見えてきたものとは? その様子をお伝えします。

課外授業を通して伝えるという新たな挑戦

課外授業「未来の語り場」で“先生役”を務めたのはソーシャルデザイン事業本部長の有山俊朗さん(以下:有山さん)。ソーシャルデザイン事業本部は「生活者視点に立ち、ニューノーマルな社会と産業の再構築(リ・デザイン)を実現する」というミッションを掲げ、より良い社会を実現するための新規事業を創出しています。

お客様とはもちろん、取材や講演などで自身の取り組みを話す機会は多くあるものの、中学生を相手に授業として話すのは初めて。中学生はSDGsについてどれだけ理解や関心があるのだろうか、この資料は中学生でもわかるだろうか、活発な意見交換ができるだろうか・・・といった不安もありながら、授業の構成を検討しました。

課外授業当日、教室に向かう有山さんは「富士通が考える社会課題とその解決について中学生の目線でどう感じるかに興味があります。また対話のなかで、子どもたちの想いを汲み取るとともに、たくさんのヒントがもらえるのではないかと期待しています」と語りました。

中学生が考える社会課題とは?

最近では、学校の授業によりSDGsを知る機会が多くなったと聞きます。そこで有山さんが、生徒の感じている社会課題について問いかけたところ、次々と意見が上がりました。

「みんなが同じように食事をすることができて、同じ立場でいられる世界が大切なのでは」
「お金がないために、勉強ができない環境もある」
「学ぶことで働く術を見つけることができる。学ばないと、世界の問題を知ることはできないのでは」

生徒一人一人が、このような社会課題に直面するのは自分たちなのだということをしっかり理解しており、SDGsについて真剣に考えて、自分の言葉で意見をぶつけてくる姿に圧倒されました。中学生に話すには難しい内容ではないだろうかという授業前に感じていた不安は、真摯に向き合い対等な関係で語り合うべきだという覚悟に変わります。

話題は富士通が取り組むSDGs実現へ

生徒からの活発な発言がひと段落したところで有山さんが伝えたのは、社会的健康(Well-being)の実現に向けて進む富士通の取り組みでした。

有山さんは「世の中を本気で変えるのであれば、企業が社会課題の解決に取り組まなければならない。SDGsというのは、企業へのメッセージでもある」という想いから、ソーシャルデザイン事業本部を立ち上げました。その事業の一例として、旧来存在した製薬会社と病院・医療機関、そして薬局、生活者(患者)の隔たりをデータポータビリティや生体認証といった技術で解消する取り組みについて紹介。カルテやお薬手帳を例に身近な社会課題が挙げられたことで、生徒は企業が取り組むSDGsへの理解が深まった様子でした。

ともに未来について考える大切さ

授業後、生徒からは様々な感想が寄せられました。

「人のために動ける人ってすごいなと思いました。そして人のために働くことに共感しました」
「みんなが平等に働き、働きがいがある環境だったらいいなと思いました」
「動かないと変わらない。だからこそ、動き出せる人になりたい」

一方、授業を終えた有山さんの口からはこんな言葉が。
「(生徒の皆さんが)自分ごととして社会の仕組みやテクノロジーをとらえてくれたなら、(その意義が)伝わっていたなら嬉しいですね」

今回の授業を通して、私たちも、生徒から多くのことを教わりました。私たちの仕事は、未来に対して責任を果たすことだということをあらためて実感しました。生徒たちのコメントから、私たち富士通の想いや取り組みは間違っていなかったと確信を得ることもできました。

「私たちは、未来をどうしよう?」

皆さんも、一緒に考え、行動していきませんか。

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