基幹システムの移行先として最適なクラウドサービス
国産クラウドで大切なデータを守る

富士通は、基幹システムの移行先として最適なクラウドサービス「FUJITSU Hybrid IT Service FJcloud」を提供している。佐野平は講演で、企業が基幹システムをクラウドに移行する背景を説明し、FJcloudが目指すものとして、「データを守る」、「業務を止めない」、「段階的なクラウド移行」という3つの重要なポイントを挙げて具体的な機能を解説した。特に、透明性のある国産のクラウドサービスであるということ、ユースケースに応じてITリソースの専有や様々なサービスを組み合わせるなど、今後加速する基幹システムのクラウド化に必要な機能を提供できることをメリットとしてアピールする。

基幹システムに最適な「国産」のクラウドサービス

富士通 戦略企画・プロモーション室 クラウドストラテジー統括部 クラウド戦略推進部 佐野 平 富士通
戦略企画・プロモーション室
クラウドストラテジー統括部 クラウド戦略推進部
佐野 平

富士通は、DXを加速させるハイブリッドIT環境を実現するソリューションとして「FUJITSU Hybrid IT Service」を提供している。クラウドサービス、データセンター、ネットワーク、システム運用保守サービスなどで構成され、これらのソリューション群をサブスクリプション型で提供している。

講演では、FUJITSU Hybrid IT Serviceの中核となるクラウドサービス「FJcloud」について説明した。FJcloudについて、「基幹システムに最適な国産のクラウドサービス」とアピール。ISO27001やFISC安全対策基準など各種のセキュリティ認証を取得・規格準拠している。

FJcloudには、オープンソースのクラウド運用基盤「OpenStack」をベースとした「FJcloud-O」と、ヴイエムウェアのサーバ仮想化基盤をベースとした「FJcloud-V」の2種類がある。講演では主に、FJcloud-Oを紹介した。一方のFJcloud-Vには、オンプレミスのVMware vSphere®環境をそのまま移行しやすい利点があり、無停止で移行を実現するLiveマイグレーションも3月より提供している。

既存システムがDXの足かせに、解決に向けてクラウド移行が加速

佐野は冒頭で、「ユーザーの意識が変化しており、オンプレミス環境や複数のクラウドサービスを組み合わせたハイブリッドIT環境の需要が増えている」と指摘した。背景には、「2025年の崖」と呼ばれる、老朽化/複雑化した既存システムが足かせとなってDXが進まない問題がある。

経済産業省が発行したDXに関するレポートでは、企業が抱える課題として、技術の老朽化やシステムの肥大化/複雑化/ブラックボックス化、などを挙げている。解決に向けて、クラウドサービスへの移行とハイブリッドIT化が加速していくと考えられる。

DX時代におけるシステムに要求される要素は、大きく3つある。(1)外的要因によるビジネスの変化に迅速に対応できるシステム、(2)大量のデータを意思決定に活用できるシステム、(3)中長期のビジョンを見据えて全体最適化したシステム、である。これらを実現する解として、クラウドを活用したハイブリッドITがある。

佐野は、「2025年までに、課題を克服しなければならない。既存のシステムを放置せず、再構築するシステムやあえてそのまま継続利用するシステムなどに仕分け、必要なシステムについてはアーキテクチャを刷新してクラウドに移行するといったことも必要になる」と指南する。

基幹システムを安心・安全にクラウドに移行する3つのポイント

FJcloudの目的は、「基幹システムをクラウド化するために必要な機能を提供すること」(佐野)である。このために重要なポイントとして(1)「大切なデータを守ること」、(2)「業務を決して止めないこと」、(3)「段階的なクラウド移行ができること」、の3点を挙げる。

第1に、FJcloudはユーザーのデータを守る。データは企業にとって大切な資産であり、万が一にも消失/流出させてはならない。これに対してFJcloudは、富士通が設計構築から運営まで行う国産のクラウドサービスである。さらに、要件に応じてユーザーごとに独立したプライベート環境を選択できる。

国産のクラウドサービスであるため、データが国外に流出してしまうリスクを抑制できる。例えば、米国企業が運営するクラウドの場合、米国CLOUD法が影響し、データが日本国内にあっても、米国政府のデータ開示要求に従わなければならない可能性がある。国産のクラウドサービスなら、こうした懸念を抑えることができる。

第2に、FJcloudは業務を止めない。基幹システムは24時間365日稼働し続けるため、障害が起こっても業務に影響を与えないようなシステム基盤の構成が必要になる。これに対してFJcloudは、コンポーネントの完全冗長化、運用時の人的なオペレーションミスを排除する運用自動化などを実施している。

SLAは、単一アベイラビリティゾーンで99.99%と高い可用性を保証している。また、障害が発生した際にトラブルの原因分析や再発防止についての情報を開示して説明をするといった透明性があり、信頼あるサポートを提供している。このようにクラウド上でサービスを提供する事業者が、サービスの利用者に説明責任を果たせることは利用者側の大きな安心材料だ。

第3に、FJcloudは段階的なクラウドの移行に対応している。富士通は、クラウドサービスだけでなく、ホスティング等のデータセンターサービスも提供している。こうしたサービスを組み合わせながら、段階的にクラウドに移行できる。システムの一部分だけをクラウド化したり、基幹系システムとの連携の仕組みを構築したりといったこともできる。

データセンター間やクラウド間の相互接続もハイブリッドIT環境を柔軟に構築するためには重要な機能となる。富士通は2020年、クラウドやデータセンターをネットワークで結ぶインターコネクトサービス「Digital enhanced EXchange」(DEX)をリリースした。DEXを使うことで、ネットワーク構成を個別に設計・手配する必要がなく、プラグイン形式で簡単に接続できる。

既存システムをクラウドに移行する方法も、複数用意している。データやシステムイメージをネットワーク経由で転送してクラウドに取り込む方法、直接ハードディスクをクラウドに持ち込む方法、バックアップソフトウエアによるクラウド環境への復元、といった具合である。

ユースケースに応じて4つのモデルからリソースを選択

FJcloudでは、リソースのユースケースに応じて4つのモデルを用意している。「使いたいときだけ簡単に使える」といった用途から、「オンプレミス環境と同じように自社で環境を専有できる」といった各種ユースケースに応じて選択でき、組み合わせでも提供できるようにしている。

「Model1」は、国内にあるデータセンターからパブリッククラウド環境で共有リソースを提供する。短期的に利用したいケースや、利用予測が困難な場合などワークロードが変動するケースに最適なモデルである。

「Model2」は、パブリッククラウド環境に、ユーザー専有のリソース区画を用意し、サーバとストレージを専有型で提供する。専有環境を安価に利用できる点がメリットとなる。

「Model3」と「Model4」は、ネットワークを含めてリージョン全体を専有できる。「Model3」は、富士通のデータセンターにリージョンを設置、「Model4」は、オンプレミス環境と同様にユーザーが利用するデータセンターにプライベートリージョンを構築できる。

FJcloudは、価格面でもメリットが大きいと佐野はアピールする。2020年11月に価格を改定した。メニューにもよるが、以前と比べて最大で63%引き下げた。1つの例として、Webサーバ2台の小規模システム構成の場合、以前の価格と比べて53%の値下げになる。

長期間のサービス利用を確約することによって割安で利用できるようになるコミット型のプランも用意している。1年間の継続利用をコミットした場合は30%オフ、3年間の継続利用をコミットした場合は50%オフとなり、前述の価格引き下げとコミットプランを併用することで最大で81%の引き下げとなる。特に基幹システムなど長期で利用するシステムにおいて安価に利用できることが魅力だ。

FJcloudでは、今後も基幹システムのクラウド化に不可欠な機能やサービスを拡充させていく。基幹システムのクラウド移行やハイブリッドIT環境の最適化を目指す企業にとって強力な選択肢となるだろう。

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