大学経営の新潮流

~大学におけるDXの進め方~

新型コロナウイルス感染症の拡大により、企業のみならず、大学においても教育環境が大きく変わり、限られた資源で持続可能な経営が求められています。長期ビジョン「HOSEI2030」を策定し、グローバル化、ダイバーシティ化、ブランディングと革新的な手法で改革を目指す法政大学の田中優子総長が、その経営戦略と、コロナ禍で変わりゆく大学像について語ります。

利益を追求しない「大学経営」に、いま求められていることとは

法政大学 総長 田中 優子 氏

大学は非営利の学校法人であり、「儲け」を目的とした「経営」はできません。私立大学の「大学経営」とは、学生が自らに投資した授業料を使って、可能な限り有効な「学び」と「能力」を獲得するためのマネジメントを意味します。大学では、学部毎の入学定員数や施設の広さ、厳しい耐震基準などが定められており、企業の顧客のように学生を増やしたり、費用を削るために教員数や施設を減らしたりすることができません。コスト削減や収益増大がなかなかできないのが、大学なのです。

このように、企業経営とは大きく異なる大学経営をどう舵取りすればいいのか。限られた範囲内で質を高めるために必要なことは、「長期ビジョン」の策定と、それを短期に落とし込んだ綿密な計画です。また、時代の変化に応じて、長期ビジョンをどう変えていくかです。法政大学では、2030年のあるべき姿を構想した長期ビジョン「HOSEI2030」を策定し、財政基盤、キャンパス再構築、ダイバーシティ化、ブランディングを検討する4つの基礎的な策定委員会を立ち上げ、アクションプランを策定しました。そしてさらに、このアクションプランを4年ごとの中期経営計画に落とし込んでいます。

長期ビジョンの策定

また、この「HOSEI2030」を推進するための組織としてHOSEI2030推進本部を立ち上げ、全学的な取り組みとして、現在も推進しています。経営戦略においては、長期ビジョンに組織全体が関わり、「他人ごとにしないこと」がとても大事だと考えています。

HOSEI2030推進本部

大学経営における「想定外」をいかに乗り越えていくか

もちろん、いくら綿密な経営計画を立てても「想定外」は起こります。そういう変化には、「タスクフォース」を編成し、集中審議を行なって、短期での施策実現を目指します。このように、長期・中期・短期と数段階の計画を揃えていくことが、大学経営では非常に重要になってきます。

特にコロナ禍は、大学経営における想定外の大きな試練でした。既に取り組んでいたSGU(スーパーグローバルユニバーシティ)の実現に欠かせないグローバル化について、中断を余儀なくされました。出入国できない留学生へはオンライン授業で支援を行いましたが、海外フィールドワークやボランティアなど頓挫したものもあります。また、遠隔授業のための配信ツール配備や学生の通信環境支援など、急なICT環境整備も必要になりました。

ニューノーマル時代の大学のあるべき姿とは

こうした試練を、法政大学ではいかに乗り越えようとしているのか。さらに、コロナ後を見据えた「ニューノーマル」にいかにシフトしていくのか。

2020年は、新学習指導要領や高校・大学入試・大学の3つが一体となった教育改革「高大接続改革」が始まり、プログラミング教育、英語教育の強化、アクティブラーニングなど、教育における大きな変化の年と言えます。こうした中にあって、大学にも大きな変革が求められています。また、これからの大学には、社会人向けの履修科目の充実や、障がい者、外国人、海外・地方在住者などにも門戸を開いた「全年齢・ダイバーシティ化」などが求められるでしょう。

富士通のグローバルイベント「Fujitsu ActivateNow」のスペシャルセッションでの対談から、田中優子総長による法政大学の取り組みとニューノーマルを見据えた変革への考え方、富士通の首席エバンジェリストの中山による、当社の30年以上にわたって取り組んできた教育支援の事例のご紹介について、ぜひ以下の資料でご覧ください。

<対談者>
法政大学 総長 田中 優子 氏
富士通株式会社 理事 首席エバンジェリスト 中山 五輪男

ニューノーマル時代の大学のあるべき姿とDXの進め方とは

概要

  1. ニューノーマル時代の大学経営(法政大学 総長 田中 優子 氏)
    • 大学経営とは何か
    • 長期ビジョンの作成
    • コロナ禍の打撃
    • ニューノーマルへ重点の置きかたが変わる
    • 考え方が変える
  2. 富士通の教育ビジョンと各種事例(富士通 理事 首席エバンジェリスト 中山 五輪男)
    • 求められる大学の役割
    • 富士通の教育ビジョン
    • 大学の事例

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