パートナー満足度No.1企業に訊く

背景写真「富士通ミドルウェア・テクニカルカンファレンス2018」の様子

2018年10月24日、東京コンファレンスセンターで、「デジタルジャーニーを切り拓く ~今、知っておくべきデジタル技術の最前線~」を合言葉に、ロボティクス、AI、アジャイルなどの技術トレンドや、データベース、運用管理の実践技術を解説するカンファレンスを開催。多くのパートナー企業から600人を超える技術者が参加した。

本特集は日経BP社の許可を得て、「日経コンピュータ」2月21日号、および「xTECH Special」(掲載期間:2019年3月22日~4月18日)に掲載された内容より転載したものです。

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加速する顧客のデジタル革新をパートナーとの共創で強力に支援

パートナーとともに新たな価値を創出する。富士通とパートナーとのビジネスの根底には、この「共創」を目指す思いがある。「データベースソフト」「統合運用管理ソフト(クライアント系)」の2 部門で満足度No.1を獲得した富士通のミドルウェア事業本部でも、それは同じである。変化するユーザーニーズに対応し、富士通とパートナーが提供する価値を最大限に高めるために最適な手を打つ。製品強化や提供形態、支援策における柔軟な対応からもそれが見て取れる。


【目次】

  • スピードとオープン性
  • 技術支援から組み込み対応まで
  • PC環境の適切な運用をサポート

スピードとオープン性

デジタル革新で変化するニーズ

今回の調査において合計6部門でパートナー満足度No.1を獲得した富士通。その中には「データベースソフト」「統合運用管理ソフト(クライアント系)」という2つのミドルウエア分野も含まれている。
富士通のミドルウエア事業を統括する野崎 英樹は、まずデータベースソフトにおけるニーズの変化について、次のように語る。
「従来、データベースといえば、基幹システムが求めるミッションクリティカル性を備えているかどうかを重視することがほとんどでした。一方、現在は、そうした堅牢性や信頼性に加えて構築スピードやオープン性を求めるケースが増えています。背景には、デジタル革新に向けた取り組みがあります。時間をかけて堅牢なデータ基盤を作るのではなく、まずは小さく迅速に立ち上げる、いわゆるリーンスタートアップのようなアプローチでデータベースを利用したい、様々なシステムやサービスと連携させたい、といったニーズが高まっています」
このような新しいニーズに応えるために富士通は様々な取り組みを行っているが、その1つがOSSであるPostgreSQLを活用した新しいデータベース「FUJITSU Software Enterprise Postgres」(以下、Enterprise Postgres)の提供だ。
そもそも、富士通は2013年から同社のデータベース「FUJITSU Software Symfoware Server」にPostgreSQLを搭載してきた経緯を持つ。OSSであるPostgreSQLをミッションクリティカルな用途に対応させるために、データベースの二重化による業務継続性の強化やデータ損失を防ぐWALの二重化に取り組んできたほか、セキュリティも重視し、高い安全性を実現する透過的データ暗号化機能を標準搭載するなどしている。
この経験を生かして新たに開発したEnterprise Postgresは、オープンなインタフェースによって様々なシステムやサービスと連携させやすい上、利用形態も「売り切り」のライセンス販売だけでなく、サブスクリプションライセンス型で利用が可能であり、デジタル革新に挑戦する企業が使いやすいようにラインアップを取り揃えている。
「デジタル変革の成功事例には、PostgreSQLを使っているものが多く、そうした事例を参考にして実践しやすいというメリットもあります。一方で、デジタル革新はスピードが求められる上、不確実性が高い。アイデアを素早く形にしつつ、サービスを開始した後でも、うまくいかなければ、すぐに変更や縮小させる必要に迫られることもあります。サブスクリプション型であればこのような状況下でも低リスクで導入が可能です」(野崎)

野崎 英樹

富士通株式会社 ミドルウェア事業本部 本部長

技術支援から組み込み対応まで

幅広いサポートでパートナーを支援

製品だけでなく、サポート面の施策にも注目したい。
同社のミドルウェア事業本部内には、パートナーの提案や商談支援を行う専門部署がきめ細かな対応を行っているが、特に既存のデータベースをPostgreSQLに移行したいという案件を抱えているパートナーに対しては「ミドルウェア移行支援センター」というチームがアセスメントツールや移行ドキュメントの提供、技術支援などを行う。
各パートナーが提供するパッケージソフトの標準データベースにPostgreSQLが採用されるケースも増えているが、このような組み込み用途に対しては「パッケージ組み込み制度」を用意。パートナーのパッケージのライセンス体系に合わせて、柔軟な料金設定でデータベース製品を対応できる体制を整えている。また、パートナーの技術力向上に向けた支援もある。「富士通ミドルウェアマスター」という同社のミドルウエア技術者認定制度プログラムは、以前はブランド・製品別に提供されていたが、「モバイル」「クラウド」「セキュリティ」など、より企業の経営上のテーマや課題解決に結びつけやすいものへと改編。さらにPostgreSQLについては、パートナー向けの教育プログラムを用意して資格取得をバックアップしている上、OSSの標準化団体であるLPI-Japanとパートナーシップを締結し、富士通ミドルウェアマスターと「OSS-DB技術者認定試験」という2つの資格の互換性を確保。どちらか一方を受験すれば、両方の資格を取得できるようになっている。

PC環境の適切な運用をサポート

Windows 10への移行も安心

このように同社は、企業がデータベースに求める要求が大きく変わってきていることを素早く察知し、製品やサポートをそれに対応させているが、統合運用管理製品「FUJITSU Software Systemwalker」(以下、Systemwalker)においても、同様の取り組みを進めている。
「手軽に導入して試してみたいというのは統合運用管理製品も同じ。そこでSystemwalkerは、クラウド上にデモ環境を用意して、お客様が製品購入前に気軽に製品をトライアルできる『タッチ&トライ環境』を用意しています」と野崎は言う。
機能面では、Windows 10移行に対応するための機能などを拡充。Windows 7のサポート終了を受けてWindows 10への移行を進める企業では、より頻度が上がる更新プログラムをどのように適切に管理していくかという課題に直面しているが、Systemwalkerは大規模環境での実績を生かし、ネットワーク負荷や管理者の負担を最小に抑えながらPCの最適な運用を支援する機能を実装することで、課題解決に貢献している。
「パートナー様の知見や独自技術と当社の技術を組み合わせ、お客様に大きな価値を提供することが、長年、富士通の考えてきたパートナーシップのあり方。多くのお客様が目指すデジタル革新の領域でも、そのような取り組みを通じてパートナー様とともにお客様のビジネスをサポートしていきたいと考えています」と野崎は述べる。そのためには、どのような製品、サポート体制が最適か──。常にそれを見極め、必要とあらば柔軟に変化させながら、富士通はパートナーとともに新たなビジネスを開拓し続ける構えだ。

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