日本特殊陶業株式会社 様

総容量100TBを超える大規模データ資産。
コストをかけないクラウドバックアップを実現したのはFUJITSU Software Cloud Storage Gateway

1936年、日本初のスパークプラグをつくる挑戦から日本特殊陶業株式会社様は始まりました。以来、「総員参加」「良品主義」という理念の下、同社はセラミックスの可能性を探求し、社会の発展に貢献し、顧客との信頼を築き上げてきました。現在は、セラミックスの技術を利用して水素社会に貢献するSOFC(固体酸化物形燃料電池)セルスタックの開発を推進するなど、「ナンバーワンかつオンリーワンのものづくり」を目指し、変革と挑戦を続けています。

課題
効果
課題故障対応、容量計算など煩雑なテープバックアップ運用から脱却したい
効果オブジェクトストレージを活用した低コストなクラウドバックアップを実現
課題確実で迅速なシステム復旧が可能なバックアップ体制を構築したい
効果クラウドからオンプレミスやIaaSにシステム復旧できるBCP体制を確立
課題物理サーバー環境で発生するITシステム担当者の業務負荷を軽減させたい
効果テープバックアップ運用で要していた60時間/月の工数が削減

背景

課題の多かったテープバックアップ運用
クラウド活用で抜本的な体制変革を目指す

日本特殊陶業株式会社様では現在、ITインフラの仮想化を推進しています。そのきっかけは情報システム部における働き方改革にありました。同社 経営 管理本部 情報システム部 ICT推進課 課長 坂野 裕之氏は次のように語ります。

「当社は製造が多忙を極め、工場は大晦日まで稼働します。物理サーバー中心のITインフラの場合、その停止は情報システム部が担います。このため、毎年、担当者は工場のサーバールームで除夜の鐘を聞きながらシステムの停止を行わなければなりませんでした。このようなことをしなくてもよい働き方を考えることがきっかけとなり、仮想化を進めようと思いました」(坂野氏)

そして同社はデータセンターを利用し、HCI(Hyper Converged Infrastructure:ハイパーコンバージドインフラストラクチャ)環境の構築を決断したのですが、それではデータバックアップはどうするか。当時、物理サーバーは全社で約200台存在し、バックアップにテープを利用していました。約80本のテープを20台のテープ装置で運用していましたが、ここにも大きな課題がありました。同社 経営管理本部 情報システム部 ICT推進課 工藤 尚敬氏は、こう語ります。「バックアップは遠隔地へ保管するため、テープは日常的な抜き差し作業を行います。テープ装置は20台ほどあるため、2か月に1回はどれかにトラブルが起こり、その対応に追われました。また、常にデータの容量とテープに格納できる容量を計算しながら運用を行わなければならず、非常に煩雑でした。バックアップツールもサーバー調達の都度選んでおり、複数が併存する状態でした」(工藤氏)

そうした中、全社方針として打ち出されたのがパブリッククラウド(以下、クラウド)の積極活用です。少数精鋭の同部にとって、ITインフラの運用効率化は悲願でした。2017年、バックアップにクラウドを全面適用する体制変革を目指すことにしました。

日本特殊陶業株式会社
経営管理本部 情報システム部 ICT推進課
課長 坂野 裕之 氏
日本特殊陶業株式会社
経営管理本部 情報システム部 ICT推進課
工藤 尚敬 氏

ポイント

クラウドへのバックアップを安価に実現できるFUJITSU Software Cloud Storage Gatewayを選択

このプロジェクトでの課題は、バックアップ対象の総容量が約100TBを超える非常に大規模なデータであったことでした。また、予算もテープバックアップ運用同等金額とされました。これらの条件で採用されたのが、富士通の提案したFUJITSU Software Cloud Storage Gateway(以下、Cloud Storage Gateway)とArcserve UDPとの連携ソリューションでした。

バックアップソフトウェアのArcserve UDPが評価されたのは、コストパフォーマンスが高くてバックアップできるシステムが幅広く、以前からArcserve製品の利用経験がありなじみがあったからでした。

一方、Cloud Storage Gatewayは、クラウドストレージとして安価に提供されるオブジェクトストレージを活用し、データを重複排除・圧縮して安全に転送できる画期的なソリューションでした。しかも、Arcserve UDPと組み合わせることで、オブジェクトストレージからシステムをまるごとオンプレミスやIaaS上にリストアできます。

特に重複排除機能は、Arcserve UDPよりも細かいメッシュで同一データを認識できるため、その機能を増強できます。富士通はこのソリューションの有効性を事前検証して提案。また本番環境でもProof of Concept(PoC)を成功させました。

「当社の環境でも難なくリストアでき、確実にシステム復旧可能なことを実感しました。選んだ最大の理由はコンビネーションの魅力とコストパフォーマンスです」(工藤氏)

システムの特長

データを重複排除・圧縮し約70%分の容量を削減
確実かつ迅速に復旧できるバックアップデータに

現在、バックアップ対象システムはデータセンターと小牧工場の2拠点に存在します。前者はFUJITSU Integrated System PRIMEFLEX for VMware vSANのHCI環境(PRIMERGY 14台)上に構築された仮想サーバー338台でバックアップ対象データは計85TB、後者は他社製統合ファイルサーバー1台でバックアップ対象データは計45TBです。バックアップ運用は、データセンターにあるバックアップサーバーの役割を担う別の仮想環境上の仮想マシン群が実施しており、これらはCloud Storage Gatewayが導入された仮想マシンとArcserve UDPが導入された仮想マシンの2種類で構成されます。まずArcserve UDPが継続増分バックアップのデータを重複排除し保管します。その後Arcserve UDPはCloud Storage Gatewayへバックアップデータのコピーを行い、さらにCloud Storage Gatewayがデータを重複排除・圧縮しクラウドへ転送します。データ量が85TBあるHCI環境のバックアップの場合、クラウドへ格納されるデータ量は約24TBと元データから約70%削減され、オブジェクトストレージ上に格納されます。

システムの概要

効果と今後の展望

BCPも可能な全社統合バックアップ運用体制が完成
現場担当者の月60時間の運用工数も削減

この連携ソリューションの採用により、同社のバックアップ運用体制は全社統合され、1台の管理コンソールですべての状況が把握可能になりました。また、確実かつ迅速にシステム復旧できるBCP体制も整備されています。工藤氏は「建屋が被災してもシステム復旧可能だという安心感は大きく、しかも2次バックアップはCloud Storage Gatewayで自動化されてメンテナンスフリーになりました」と語ります。実際、工藤氏がテープバックアップ運用で要していた月当たり約60時間の運用工数が解消しており、テープへ格納する容量計算の時間も考慮すればそれ以上の業務効率向上が実現しているとのことです。

さらに同社ではグループ全体のシステム運用管理を本社が担う方針を固めました。それに伴いバックアップ運用も新体制となり、今後Cloud Storage GatewayとArcserve UDPが増設されます。これについて、同社 経営管理本部 情報システム部 ICT推進課 主任 大野 秀明氏は次のように語ります。

「現状、グループ会社のサーバー運用は各会社さんで実施されています。今回構築した基盤への統合を進めることで、グループ全体としてBCP対策レベルの向上やグループ全体としての品質向上、ムダな運用コストの削減が可能になると考えております。データ総容量は45TBと見積もっていますが、グループ統合を早期に軌道に乗せたいと考えています」(大野氏)

同社のBCPまで見据えたその確かなバックアップが、富士通が提案した連携ソリューションに託されています。

日本特殊陶業株式会社
経営管理本部 情報システム部 ICT推進課
主任 大野 秀明 氏

日本特殊陶業様と富士通営業およびSE、開発部門担当者

日本特殊陶業株式会社 様

本社所在地 愛知県名古屋市瑞穂区高辻町14-18
創立 1936年(昭和11年)10月26日
代表取締役会長 尾堂 真一
従業員数 単独:5,767名
連結:15,994名(2019年3月現在)
ホームページ https://www.ngkntk.co.jp/
事業概要
  • スパークプラグおよび内燃機関用関連品の製造、販売
  • ニューセラミックおよびその応用商品の製造、販売、その他

日本特殊陶業株式会社様本社ビル

[2020年3月掲載]

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