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Fujitsu

Japan

リアルタイムなデータ連携によりサポートサービスの品質を向上
データベースにかかる運用保守維持費を70%削減

富士通株式会社 社内実践事例


24時間365日お客様システムの安定稼働を支える富士通のサポートサービス。
お客様へのサポートサービス品質を向上させる施策の一環として、そのシステムを刷新した。これによりサブシステムとのリアルタイムなデータ連携とシステムの検索処理が高速化され、サポートの業務効率を大きく改善した。また、巨大になり過ぎたデータベースの統合を行うことでデータベースにかかる運用保守維持費を70%削減した。

[ 2014年1月31日掲載 ]

【社内実践事例概要】
業種: 情報通信業
製品: ソフトウェア
  • FUJITSU Software Symfoware Server(データベース)
  • FUJITSU Software Interstage Data Effector(CSV/XMLデータ加工ツール)
  • FUJITSU Software Systemwalker Runbook Automation(運用自動化)
【課題と効果】
1 直近のお客様情報を把握するのに時間がかかる 複数のサブシステムを集約し、リアルタイムに連携することで、お客様への対応レスポンスと業務効率を向上
2 データベースにかかる運用保守維持費を削減したい データベースを統合し1つにすることで、データベースにかかる運用保守維持費を70%削減
3 サーバ故障でもシステムの運用を継続したい ロードシェア構成により、ノンストップ運用を実現

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導入の背景

システム間のデータ連携に2日を費やすことからのサービスレベル低下を懸念

富士通では、お客様のビジネスを支えるシステムを安定稼働させるため、経験豊富なプロフェッショナルが24時間365日対応するお客様サポートを実施している。日々寄せられる沢山の質問や依頼にお応えするサポートサービスを支えているのがお客様サポートシステム「富士通eSUPPORTシステム」であり、24時間365日ノンストップで稼働する重要なシステムである。

2002年にシステムが立ち上がって以来、業務の拡大に伴いシステムを追加拡張し続けてきた結果、本システムはさまざまなハードウェア、OS、ミドルウェアによる90ものサブシステムから構成されるようになり、データベースサーバが約130台も稼働する巨大なものとなっていた。

しかし時代の流れには逆らえずシステムは老朽化し、さまざまな問題が浮上してきた。
サブシステムがそれぞれに持つデータベースの整合性を保つために、夜間バッチによるデータ連携処理が行われていた。しかしシステムが巨大になり過ぎたために、データ連携処理が完了するまでに2日もかかるようになり、サービスレベルの低下が懸念されるようになった。
さらに、現場のオペレーターからもデータの抽出や登録に時間がかかるため、お客様からの質問にスピーディーに答えにくいといった声も聞かれるようになった。
くわえて、サブシステムの増化から、さまざまなハードウェアやOS、ミドルウェアが混在するようになってしまったことで、運用管理が複雑化し、手作業で行っていたシステムのリリース作業にも限界が見えてきていた。もちろん、そのようになってしまったシステムを維持するコストも年々増加の一途をたどっていた。
こういった問題に対し、システムのスリム化と運用の効率化によるお客様へのサービスレベル向上と、コスト削減が検討された。

そこで採用されたのが仮想化によるサーバの集約とOSの統一、さらにSymfowareによる全データベースの統合である。くわえて、運用標準化によるシステム全体の管理効率向上も狙った。

導入のポイント

「バラバラ」を「統合」して「標準化」

システム全体で約380台もあった物理サーバは、仮想環境に集約することで120台にサーバ台数を削減し、さらにWindowsおよびSolaris、Linuxが混在していたOS環境を統一することで、OSのライセンス数も約30%削減。

約130台あったデータベースサーバは、Symfowareのロードシェア機能を活かして8台(全ノードアクティブの4台構成を2セット)に集約し、データベースを1つに統合。それにより、システム間のデータ連携が不要となり、最新の情報に即時にアクセスできるようになった。データベースを1つにすることでサブシステムの独立性が無くなるというリスクに対しては、業務を分散してロググループに配置することで、サブシステムの独立性を確保した。
くわえて、万が一サーバが故障してもロードシェア縮退機能により、残っているサーバで処理を引き継ぐことでノンストップ運用を実現。
さらに、データベースを1つにすることでメンテナンス作業そのものも容易になる効果もある。担当したSEは「データベースのバージョン毎にパッチを管理する必要が無くなり、メンテナンスが1回だけで済むようになりました」とその効果を実感している。

定評あるSymfowareの互換性保証についても「SymfoWARE Server V4からSymfoware Server V10へ非互換を気にせず移行できました」(担当SE)と太鼓判を押す。
Symfowareではデータベースのバージョンアップにおける互換性が保証されていることにより、既存のユーザー資産が長期利用できるため、メンテナンス費用を抑制できるのである。

Interstage Data Effectorの活用による、バッチ処理のプログラムレス化も実現した。
従来システムでは、システム毎に情報活用を行っていたため機能開発要件が増加し、手作業で編集・提供する個別データの提供依頼も増加。さらに、データ連携の増加に伴ってデータ加工の処理速度が低下するなどの問題も発生していた。
新システムでは、Interstage Data Effectorに対し条件を定義してコマンドを実行するだけなので、従来の開発に比べて工数を85%も削減。これにより、手作業での編集・提供を削減し、データ加工の性能を平均30倍にまで高速化した。

システムのリリース作業についても、手作業で行っていたものを運用標準化の観点から、Systemwalker Runbook Automationによって自動化し大幅に工数を削減した。
従来は、作業のバリエーションが増えすぎたため、工数が多くかかるうえに、手順内容によって作業者が異なるために作業スキルが偏るなどの問題もあった。
そこで、作業手順をSystemwalker Runbook Automationで作業フロー図を作成して、運用作業をプロセス定義することで標準化を行い、定義されたプロセスを実行することで運用作業の自動化ができるようになった。
これにより、複数の業務サーバに対するリリース作業が同時に行えるようになり、アプリケーションの停止や、ロードバランサーからの切離しや組込みの作業までも自動化され、リリース作業にかかる工数を30人月削減することにも成功した。

システム概要

富士通株式会社 システム構成図。前述の内容を図で表しています。

導入効果と今後の展望

リアルタイムなデータ連携で対応効率アップ
データベースにかかる運用保守維持費を70%削減

カットオーバーした「富士通eSUPPORTシステム」はデータベースの統合により、サブシステムとのデータ連携のリアルタイム化を実現した。
従来、担当オペレーターがお客様とのやり取りに応じて複数あるシステムから必要な情報を参照して回答を作成しなければならないこともあった。システム更改後は、そのような場面であっても、いちいち他システムの画面を参照する必要がなくなり、お客様からの質問にも即座に回答できるようになるなど対応効率アップにつながった。
これにより、今まで以上にお客様へスピーディーかつ的確に回答できるようになり、お客様へのサービス向上にも繋がっている。

また、サーバ台数の削減やOSおよびミドルウェアの統一により運用が標準化され、システム全体の管理効率が大幅に向上した。サーバ台数が3分の1になったことにより、消費電力やサーバ設置スペースの削減などにも繋がっている。
さらに、データベースにかかる運用保守維持費を実に70%削減。年々増加していた運用保守維持費を大幅に削減することができた。

今後は、システムのあるべき姿を考えアプリケーションの統合へと進んでいく。
これからも富士通は「富士通eSUPPORTシステム」を活用することで、お客様の疑問・質問を解決し負担を軽減するとともにお客様ビジネスを支えるサポートを提供していく。

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