システムの自動運用とジョブスケジューリングFUJITSU Software Systemwalker Operation Manager
機能
Systemwalker Operation Managerは、運用管理コンセプトに基づいて、ジョブのスケジューリングや監視、操作など、業務運用をトータルに自動化し、安定稼働と低コスト運用を実現します。サーバの電源投入 / 切断や、定型バッチ業務 / オンライン業務の自動化、業務の実行状況の監視、実績管理まで効率的に行うことができます。
機能説明
業務スケジューリング
定型業務 / 非定型業務のスケジュール
定型業務をスケジューリングすることで業務運用を簡素化し、オペレーターの作業を大幅に軽減することができます。例えば、集計処理や業務アプリケーションの起動、ファイル転送など、定期的に行う業務を自動化できます。また、非定型業務が発生する場合、運用パターンを一時的に変更することもできます。
豊富な起動条件
業務をさまざまなスケジュール条件で動作させることができます。
- 起動日
日時、週次、月次、営業日などの定型パターン、特定の日だけ運用パターンを一時変更したり、起動日が休日の場合の自動シフトなど - 起動契機
時刻起動、間隔起動、サーバ起動時に起動、イベント発生時に起動、およびこれらの組み合わせ条件など
複数ジョブの待ち合わせ、分岐処理、異常終了時の自動リカバリーなどを自由に定義でき、実行順序や条件をビジュアルに確認できるため、柔軟な業務構築を効率的に行えます。
Microsoft Excelベースの画面を使用したジョブネットの設計 / 管理(Job Designer)
大量ジョブネットをMicrosoft Excelベースの画面を使用して簡単に作成し、サーバへ一括登録できます。作成時には設定パラメーターや処理順序の矛盾といったような定義のチェックも行えます。また、Job Designerを利用することで、ジョブネット設計書が容易に作成できます。ジョブフロー図(ジョブ間の関連図)など、視覚的な情報で分かりやすいジョブネット設計書が自動で作成できます。定義変更時にも自動反映でき、ジョブネット設計書の更新を効率的に行えます。
クライアント業務のスケジュール(クライアント業務連携)
Windowsクライアントの業務(ファイル転送、アプリケーション起動、ファイルの圧縮 / 解凍など)のスケジューリングと電源投入 / 切断のスケジューリングができます。また、サーバとクライアント間で連携した業務のスケジューリングもできます。
ポリシー運用
運用管理者は運用方針(システムのスケジュールや、業務の定義 / スケジュール等)を決定し、1台のサーバにSystemwalker Operation Managerの定義を行い、その定義情報をポリシーとして他のサーバに配付するだけで、複数サーバの業務運用の定義がリモートから一括で行えます。これにより、業務運用での環境設定作業負荷を軽減することができます。
業務運用
ジョブの実行制御
バッチジョブのキュー管理により、ジョブの順次実行を保証します。また、優先順位制御や同時実行数の制限によりバッチ処理によるシステム負荷を一定以下に抑えることができます。
ジョブネットの多重実行
ジョブネットが実行中であっても、同時に同じジョブネットを複数起動させることができます。これにより起動条件が揃うたびにジョブネットを即時起動させることができ、業務を効率的に行えます。
業務の稼働状況の監視
スケジューリングした業務の稼働状況や実行結果は、状態別に色分けして監視画面に表示され、リアルタイムに状況を確認できます。また、複数サーバの業務の実行状況を同一画面で監視できるので、一目で進捗状況を把握できます。日変わり時刻を過ぎて遅延しているジョブについて打ち切り / 完了待ち / (翌日予定のジョブと)並列走行 / オペレーター対処などの対処方法を事前に定義できます。
Webコンソールからの業務の稼働状況の監視 / 操作
Systemwalker Operation Managerが導入されていないコンピュータからでもWebコンソールから業務の管理および制御を行うことができます。出張先からインターネット経由で重要な業務の稼働状況を確認することもできます。監視だけでなく、業務が異常終了している場合は、再起動することができます。
ジョブ / ジョブネットの遅延監視
業務が想定通りに稼働しているか監視することができます。業務の起動予定時刻および実行予測時間、終了予測時刻の監視ができます。
複数サーバの統括的な監視 / 操作
複数サーバのバッチジョブを一括して監視・操作できます。単一画面での集中運用を可能とすることで、これまでのサーバごとのバッチジョブ運用と比較し、より少ない人数で効率的に業務システムを運用することができます。また、サーバをグループ化する事により、サーバグループ単位での監視ができます。
バッチジョブの負荷分散機能
Systemwalker Service Quality Coordinatorと連携することにより、サーバ追加に合わせて負荷分散対象サーバを動的に追加することができます。これにより、バッチジョブの処理性能向上、サーバ故障時の代替サーバへの動的な切替運用が行えます。
実績管理
実行結果の管理 / 分析
実行結果をロギングできるため、異常発生時には開始時刻や終了時刻、エラー事象、プログラム出力情報などを参照しながら原因を調査できます。また、業務の稼働実績情報をCSV形式で出力することにより、Microsoft Excelなどの表計算ソフトを利用してレポートを作成できます。業務の稼働時間、終了コードおよび遅延した業務などの稼働情報を定量的に把握し、分析 / 評価することで業務遂行の遅延や業務の異常を事前に検出できます。
業務の稼働実績印刷
業務の実行予定、実行結果、ジョブネットの構成情報などを画面表示と同じイメージで印刷できるので、報告書に添付したり、業務の予実情報のチェックが容易に行えます。稼働実績はカラー印刷できます。
監査ログ出力
ログイン情報や業務の定義変更、手動での操作内容をログに記録し、操作ミスが発生した時、「いつ」「誰が」「何をしたか」を確実に追跡します。これにより、業務の操作ミスや不正なアクセスを特定することができます。
ジョブとリソースの関係を可視化
Systemwalker Service Quality Coordinatorと連携することにより、ジョブとリソースの関係を可視化することができます。これにより、バッチ処理におけるリソース不足の早期発見が可能となり、スケールアップ、スケールアウト運用が行えます。
高信頼システム構築機能
クラスタシステム対応
クラスタシステム上で動作することで、バッチジョブ実行の高可用性を実現します。
複数サブシステム運用
一台のサーバ上で、複数のジョブスケジューラおよびジョブ実行制御を動作させることができます。これにより、同一サーバ上で本番運用とテスト運用を、同時に行うことができます。また、同一サーバで複数の業務を運用できます。
大規模システム構築機能
大規模な業務スケジューリング
1つのプロジェクトにジョブネットを無制限に登録できます(Systemwalker Operation Manager Standard Editionは最大255までとなります)。
なお、登録数の制限はありませんが、予定通りに問題なくジョブネットが起動されるかどうか、十分に性能検証を行ってから運用してください。
マスタスケジュール管理
スケジューリングの分散、日ごとスケジュール管理、日変わり持ち越し制御の定義情報は1台の管理サーバで管理し、スケジューリング処理を複数のスケジュールサーバ(最大5台まで)で行うことができます。(注1)
また、いままでどおりのジョブネットとスケジュールを統一した管理に加え、日々のスケジュール(予定や実績)を個別に管理し、ジョブネットが日変わり時刻を越えて遅延した場合の対処が事前に定義できます。基幹系業務などで求められる日々のスケジュールの予定や実績の厳密かつ柔軟な管理を実現します。
-
注1Windowsの場合、管理サーバとスケジュールサーバを1台で運用する形態のみサポートします。
機能一覧表
表中記号の意味は以下のとおりです。なお、OSにより利用できる機能が若干異なります。
レ:機能有り、N/A:機能無し
機能 | Global Enterprise Edition | Enterprise Edition | Standard Edition | |
---|---|---|---|---|
システムの自動運転 | サーバの電源スケジュール | レ | レ | レ |
サービス・アプリケーションの起動 | レ | レ | レ | |
業務スケジューリング | 定型業務のスケジューリング | レ | レ | レ |
Microsoft Excelベースの画面を使用したジョブネットの設計 / 管理(Job Designer機能) | レ | レ | レ | |
クライアント業務のスケジューリング(クライアント業務連携) | レ | レ | レ | |
ポリシー運用 | レ | レ | レ | |
業務運用 | ジョブの実行制御 | レ | レ | レ |
業務の稼働状況の監視 | レ | レ | レ | |
Webコンソールからの業務の稼働状況の監視 / 操作 | レ | レ | レ | |
ジョブ / ジョブネットの遅延監視 | レ | レ | レ | |
アクションの自動実行 | N/A |
レ (注2) |
レ (注2) |
|
複数サーバの統括的な監視 / 操作 | レ | レ | レ | |
拡張ユーザー管理 | レ |
レ (注3) |
レ (注3) |
|
バッチジョブの負荷分散機能 | レ | レ | レ | |
実績管理 | 実行結果の管理 / 分析 | レ | レ | レ |
業務の稼働実績印刷 | レ | レ | レ | |
監査ログ出力 | レ | レ | レ | |
ジョブとリソースの関係可視化 | レ | レ | レ | |
高信頼システム | クラスタシステム対応 | レ | レ | N/A |
複数サブシステム運用 | レ | レ | N/A | |
大規模システム構築機能 | 大規模な業務スケジューリング | レ | レ | N/A |
マスタスケジュール管理(日ごとスケジュール管理、日変わり持ち越し制御) | レ |
レ (注4) |
N/A |
-
注2Windowsのみサポートします。
-
注3WindowsおよびWindows for Itaniumを除きます。
-
注4Windowsの場合、管理サーバとスケジュールサーバを1台で運用する形態のみサポートします。
製品体系
Systemwalker Operation Manager Global Enterprise Edition | グローバルサーバ上のジョブをスケジューリング(ジョブ管理 & ジョブスケジューラ)する機能を提供します。 |
---|---|
Systemwalker Operation Manager Enterprise Edition | 大規模な業務運用と業務に対する高信頼性(クラスタ対応等)を実現します。 |
Systemwalker Operation Manager Standard Edition | ジョブのスケジューリング・監視・管理などの機能を提供します。 |
Systemwalker Operation Manager に関するお問い合わせ
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