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MobileSUITE®により既存システムのスマートフォン対応を実現、
すべての作業が現場で完結する"人中心"の仕組みを構築

富士通は、製品をご購入いただいたお客様に対し、24時間365日対応のお客様サポートを提供しています。そのサポート業務を支えているシステムが「富士通eSUPPORTシステム」です。トラブルが起きると、お客様先にカスタマー・エンジニアが伺って点検・修理しますが、つねに複数のデバイスを携帯し、事前準備と作業終了後の報告を必ず事務所で行う必要がありました。そこで、モバイル活用基盤「MobileSUITE®」を導入し、スマートフォンだけで現場の作業を完結できる仕組みを構築。カスタマー・エンジニアのワークスタイル変革と生産性の向上を実現しました。

[2016年10月12日掲載]

富士通株式会社のロゴの写真

株式会社富士通エフサス
システムサポート本部
サポート技術開発統括部長 兼 サポート基盤開発部長
伊藤 昌彦のコメント

従来の"モノ中心"の仕組みから、スマートフォンを活用し、現場ですべての作業が完結できる"人中心"の仕組みに変革する必要がありました。それには、既存のシステムにあまり手を加えることなくモバイル対応が可能で、高いセキュリティを実現できるMobileSUITE®が不可欠でした。

株式会社富士通エフサス 伊藤 昌彦の写真

導入前の課題
  1. お客様先での保守作業に、保守用ノートパソコンと携帯電話などの複数のデバイスを持っていく必要があった。
  2. 保守作業1件ごとに事務所での事前準備と作業終了後の報告が必要だったため、現場と事務所を何度も行き来する必要があった。
  3. 現場の保守作業に時間をとられ、それ以外の業務まで手が回らなかった。
導入による効果
  1. 保守用ノートパソコンと携帯電話の機能をスマートフォンに統合し、持ち歩くデバイスを削減。
  2. 必要なマニュアルや資料を現場でダウンロード可能になり、作業終了後の報告も現場で可能になったので、事務所と現場の往復を省略。
  3. 保守作業にかける時間を短縮できたことで、お客様への提案などの新たな業務も可能になった。

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導入の背景

保守作業における事前準備、作業後の報告などで現場の負荷が増大

富士通では、製品をご購入いただいた法人のお客様に対し、経験豊富なプロフェッショナルが24時間365日対応するお客様サポートを提供しています。このサポートを支えているのが、「富士通eSUPPORTシステム」(以下、eSUPPORTシステム)です。eSUPPORTシステムは、大きく3つのシステムから構成されています。富士通株式会社 IT戦略本部 eSUPPORTシステム統括部 マネージャー 五味茂雄は、次のように説明します。

「1つはお客様の契約を管理するシステムです。2つめが、お客様からのお問い合わせを受け、お客様先にカスタマー・エンジニアを派遣して保守サービスを提供するシステムで、3つめがサポート契約内容やサービスの実施状況をお客様に公開・開示する情報公開システムです」(五味)

富士通株式会社 五味 茂雄の写真五味 茂雄
富士通株式会社
IT戦略本部
eSUPPORTシステム統括部
マネージャー
マネージングITアーキテクト
(ネットワーク)

eSUPPORTシステムでは、パートナーを含めて全国に約850拠点を展開し、約8000名のカスタマー・エンジニアによるサポートを提供しています。カスタマー・エンジニアの業務は、お客様先に伺ってトラブルのあったハードウェアを点検・修理することですが、その業務の仕組みには、大きく2つの課題がありました。富士通株式会社 IT戦略本部 eSUPPORTシステム統括部 eSUPPORT開発部 糸山勝章は、次のように説明します。

「1つは複数のデバイスを持ち歩く必要があることです。お客様先でパソコンやサーバなどを修理するため、工具や交換用部品を持っていくのですが、それに加えてマニュアルなどの資料が入ったノートパソコン、連絡用の携帯電話も必要でした。2つめは移動時間です。お客様先に伺うときは、事前に事務所でマニュアルや資料をパソコンにダウンロードし、作業が終わったら再び事務所に戻り、事務所のパソコンで作業報告を行ったあと、次の現場に向かう必要がありました。このため、移動に余計な時間がかかっていました」(糸山)

富士通株式会社 糸山 勝章の写真糸山 勝章
富士通株式会社
IT戦略本部
eSUPPORTシステム統括部
eSUPPORT開発部
シニアマネージャー

株式会社富士通エフサス システムサポート本部 サポート技術開発統括部長 兼 サポート基盤開発部長 伊藤昌彦も、「人を中心とする仕組みに改革する必要があった」と、次のように説明します。

「事前資料の準備や作業後の報告が事務所でしかできないため、モノに合わせて人が移動する仕組みになっていました。これを、スマートデバイスを活用して、事務所に戻らなくても現場ですべての作業が完結できる"人中心の仕組み"に改革する必要があったのです」(伊藤)

導入の経緯

パソコンと同じセキュリティレベルで、すべての作業をスマートフォンに集約できるMobileSUITE®を選択

そこで同社は、カスタマー・エンジニアが使っている携帯電話をスマートフォンに切り替え、そのスマートフォンに保守点検用のパソコンの機能を統合することを決断。そのためには、既存システムのモバイル対応およびパソコンと同等のセキュリティを実現する必要がありました。そこで選択されたのが、モバイル活用基盤「MobileSUITE®」でした。

「既存システムをモバイル化する方式としてシンクライアント方式、Web方式、ネイティブ方式の3つを比較・検討しました。シンクライアント方式では、従来のPC向けサイトのスマートフォンでの操作を検証しましたが、やはり快適な操作は難しいと判断しました。Web方式は主にレスポンスを検証し、ネイティブ方式ではスマートフォンならではの新しい機能を検証しました。最終的に、Web方式とネイティブ方式の両方のメリットを併せ持つMobileSUITE®を選択しました」(五味)

基盤の選択では、セキュリティも重要な要件でした。これまでカスタマー・エンジニアが使っていたノートパソコンには、遠隔からデバイスをロックしたりデータ消去したりできる機能が搭載されていたため、それと同等の機能がスマートフォンにも求められたのです。その点でもMobileSUITE®にはアドバンテージがあったと、糸山は次のように説明します。

「パソコンと同等のセキュリティ機能をゼロから開発すると、膨大な時間とコストがかかることが予想されました。しかし、MobileSUITE®には、暗号化された領域にファイルやWebブラウザのキャッシュデータを保存する機能が標準で用意されているため、開発の時間とコストを大幅に削減できると判断しました」(糸山)

こうしてプロジェクトは2014年5月からスタート。システム開発中は、パートナーを含む約15社にスマートフォン50台を配布し、プロトタイプのトライアル導入も実施。その結果、電波の届かない場所での保守作業が予想以上に多いことがわかり、オフライン機能を強化することになりました。こうして、2014年10月、スマートフォンに対応した新しいeSUPPORTシステムが、稼働を開始しました。

導入の効果

1件の作業あたり約10分の時間短縮を実現し、現場のワークススタイル変革と生産性向上に貢献

新しいeSUPPORTシステムを活用するには、既存のパソコンと携帯電話からスマートフォンへの切り替えが必要です。このため、各パートナーの事情や状況に合わせて、導入は徐々にすすんでいる状態です。とはいえ、稼働から1年半で、すでに約70%のカスタマー・エンジニアがスマートフォンへの切り替えを完了。導入したパートナーや現場のカスタマー・エンジニアから上がってくる声も、非常に好評です。

「あるパートナーが、カスタマー・エンジニアの出社から退社までの活動履歴を詳細に調査した結果、新しいeSUPPORTシステム導入後、1つの作業あたり約10分の効率化が図れたことが確認できました」(伊藤)

株式会社富士通エフサス システムサポート本部 サポート技術開発統括部 サポート基盤開発部 真次純は、カスタマー・エンジニアの業務の具体的な変化を、次のように説明します。

「事前に準備しなくても、マニュアルや技術情報を現場で確認できるようになったのは大きい成果です。以前は現場で確認できない情報があると事務所に電話し、事務所のメンバーに調べてもらうケースもありましたが、新システム導入後はそれも不要になり、事務所側の負担も減りました。さらに、作業完了報告も現場で完了するので、自宅からお客様先を回って帰宅する直行直帰が可能になり、残業が減ったという声も届いています。さらに、保守作業の時間を短縮できたことで、カスタマー・エンジニアがお客様への提案などの新しい業務ができるようになったことも、大きい成果です」(真次)

株式会社富士通エフサス 真次 純の写真真次 純
株式会社富士通エフサス
システムサポート本部
サポート技術開発統括部
サポート基盤開発部
マネージャー

副次的な効果もありました。それは、現場での業務がスマートフォンに集約されたことで、メールやスケジュール管理などの他の機能もスマートフォンに集約されるケースが増えてきたということです。

「各パートナーは、メールやスケジュール管理などを独自のシステムで運用しています。今回、スマートフォンでeSUPPORTシステムが利用可能になったことで、同じスマートフォンに独自のメールやスケジューラ管理のシステムを統合するパートナーも増えてきました。その結果、現場でできることがさらに拡大しています」(糸山)

今後の展開

手書きサインによる報告書の電子化とマネジメント向け承認機能の提供を計画

すでに約70%のカスタマー・エンジニアが活用しているeSUPPORTシステムですが、その導入効果の高さから、まだ使っていないパートナーも導入に前向きです。真次も「年内には90%までに伸ばす予定です」と話します。
また、システムそのものも、MobileSUITE®の機能を活用して継続的に強化していく計画です。現在も、紙の作業報告書を電子化する機能が開発中です。

「現在は、保守作業の完了後、紙の作業報告書にお客様の手書きのサインをいただき、お客様に原本をお渡しし、写しを事務所に持ち帰って管理しています。しかし、現在開発中の機能が完成すると、スマートフォンで作業内容を確認後、お客様にタッチペンでサインをしていただくだけで自動的に報告書が作成されるようになります。さらに、作成された報告書は、お客様専用のポータルサイトから、いつでも閲覧・印刷できるようになる予定です」(伊藤)

マネジメント層向けの機能も開発中です。現場から上がってきた報告書を確認し、承認することはマネージャーにとって大切な仕事です。しかし、現在は事務所のパソコンでしか承認作業ができないため、社外を飛び回るマネージャーにとって大きい負担となっています。そこで、スマートフォンで時間・場所を問わず承認ができる機能を、MobileSUITE®を使って開発中です。
今回のプロジェクトでは、MobileSUITE®の活用により、既存システムを短期間でスマートフォンに対応させることに成功しました。しかも、パソコンと変わらない高いセキュリティを実現できたのは、MobileSUITE®だからこそです。糸山は「同様のニーズは、さまざまなところにあると思います」と、MobileSUITE®の魅力を次のように語ります。

「どんな業種・業界であっても、既存システムをスマートフォンに対応させることで、業務を効率化したり、ワークスタイルを変革したりできるケースは少なくないと思います。MobileSUITE®であれば、既存システムにそれほど手を加えることなく、低コスト、短期間、かつ高いセキュリティを保ったまま、それを実現できます」(糸山)

いまやスマートデバイスは、業種・業界を問わず、さまざまな企業で活用されるビジネスツールです。その活用範囲をさらに広げるうえで、MobileSUITE®が大きな力になることは間違いないでしょう。

写真左から富士通株式会社 五味 茂雄、糸山 勝章、株式会社富士通エフサス 伊藤 昌彦、真次 純

【導入事例概要】

種別:PaaS
サービス:FUJITSU Cloud Service MobileSUITE®
選んだ理由:既存システムを低コスト・短期間、かつ高いセキュリティを維持したままモバイル化可能
採用のポイント:Web方式とネイティブ方式のメリットを併せ持つ統合モバイル活用基盤
業種:サービス

【株式会社富士通エフサス 概要】

所在地神奈川県川崎市中原区中丸子13番地2 野村不動産武蔵小杉ビル N棟
代表者代表取締役社長 髙萩弘
設立1989年3月1日
従業員数6,576名 (2016年6月20日現在、連結ベース)
ホームページ株式会社富士通エフサス ホームページ

【富士通株式会社 概要】

所在地東京都港区東新橋1-5-2 汐留シティセンター
代表者代表取締役社長 田中達也
設立1935年6月20日
従業員数25,627名(2015年3月末時点)
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【ご紹介したサービス】

【導入事例(PDF版)】

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