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Fujitsu

Japan

行政情報化の推進に伴って増加するサーバをHyper-Vにより集約。サーバ台数を1/3に削減し、省スペース、省電力を実現

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八幡市 様 導入事例


歴史と自然に彩られた八幡市は、行政を支える地域イントラネットシステムのリプレースにおいて、PCサーバ PRIMERGYと仮想化ソフトウェア Hyper-Vを導入し、仮想化によるサーバ集約を実現しました。サーバ台数は1/3となりスペース不足も解消、運用管理コストも大幅に削減。サーバ性能の向上やリソースの最適化により消費電力量も削減し環境負荷の軽減にも貢献しています。また、コストを抑制しながら、ライブマイグレーション構成により可用性を高め、業務継続性の向上も図っています。

[ 2011年12月22日掲載 ]

【導入事例概要】
業種: 自治体
ハードウェア: PCサーバ PRIMERGY RX300 S6、ストレージETERNUS DX60
ソフトウェア: 仮想化ソフトウェア Windows Server 2008 R2 Hyper-V
管理ソフトウェア SCVMM(System Center Virtual Machine Manager 2008 R2)
【課題と効果】
1 行政情報化の推進に伴うサーバ台数の増加により設置スペースが不足していた 仮想化によるサーバ集約で、12台のサーバを4台に。ラック1本ですべてのシステムを収容。サーバ保守費用も1/3に削減
2 消費電力量を削減し環境負荷の軽減を図りたい サーバ性能の向上により従来製品と比べて大幅に消費電力量を削減。さらにリソースの最適化により省電力効果を拡大
3 ハードウェアの障害による復旧に長時間を要していた ライブマイグレーション構成によりシステムの可用性が向上。1台のサーバがダウンしても仮想マシンが自動的に他のサーバに移動して再起動。復旧時間を短縮し、業務継続性が向上

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導入の背景

八幡市の行政を担う地域イントラネットシステムが抱えた課題

八幡市 岩崎 真哉 氏の写真
岩崎 真哉
八幡市
総務部 IT推進課 IT推進係
係長

長い木造の橋の上を江戸時代の旅人が行き来する光景は、時代劇などでよく見かけます。そのロケ地として知られる日本最大級の木造橋、流れ橋をはじめ、徳川家光が造営した社殿のある石清水八幡宮、四季折々に多彩な表情をもつ男山、木津川・宇治川・桂川の三川が合流した地に広がる田園風景、京都の味が楽しめる松花堂弁当など、八幡市は歴史文化と自然が織りなす詩情豊かな町です。

また、京都府の南西部、京都市と大阪市の中間に位置することから、住宅適地としての顔もあります。2002年には「人と自然が共生する環境にやさしいまち」づくりに向けて環境自治体宣言も行っています。

この歴史と自然を守り、心豊かな暮らしを支えていく八幡市。八幡市のICTインフラである地域イントラネットシステムは、市職員がメールやグループウェア等日常業務で利用している、行政の中核をなすシステムです。

「2002年に導入した地域イントラネットシステムは、2010年のシステム更新にあたって、システムの老朽化とともに行政情報化の推進に伴うサーバ台数の増加や安定稼働、業務継続性、省電力による環境負荷の軽減などさまざまな課題が生じていました」と、八幡市 総務部 IT推進課 IT推進係 係長 岩崎真哉氏は語ります。

導入のポイント

システムの安定稼働と省スペース化を実現するために仮想化を採用

従来の地域イントラネットシステムにおいて重要な課題が、システムの安定稼働の実現でした。「コスト削減の観点から、ドメインコントローラやグループウェアなどが同じサーバ上で動作していたため、1つのアプリケーションを変更すると、同居している他の業務に影響が出てしまうことがありました。またハードウェア障害時の業務への影響拡大もリスクとなっていました」(岩崎氏)。

八幡市 小西 賢治 氏の写真
小西 賢治
八幡市
総務部 IT推進課
課長補佐

安定稼働のために「1台のサーバは1つの業務にしたい」(岩崎氏)。そのためには多数のサーバが必要になりますが、設置スペースに余裕はありませんでした。「情報系システム、基幹系システム、教育情報システムのすべてのサーバが同じサーバルームの中に収容されています。基幹系システムの更新に伴う新旧サーバの並行稼働もあり、サーバルームのスペースはほとんど空きがない状態でした。と、八幡市 総務部 IT推進課 課長補佐 小西賢治氏は話します。

課題解決のために同市が着目したのが仮想化技術でした。仮想化により、1つの仮想マシンに1つの業務を任せることが可能となるとともに、仮想化したサーバを集約することで今後の増加が予想されるサーバ台数の削減も図れます。加えて可用性の向上や消費電力量の削減などへの期待もありました。

仮想化ソフトウェアの検討に入った同市は、最終的にHyper-Vを選択しました。その理由について「Hyper-VはWindows Server 2008 R2の機能の一つですから、コストメリットがあるという認識をもっていました。地域イントラネットシステムで稼動している製品がほとんどWindowsで稼働する製品でHyper-Vにも対応していましたし、ライブマイグレーション構成によりコストを抑えながら可用性を向上できる点もポイントになりました。またHyper-Vの導入実績も多くなり、身近で導入した話もよく耳にするようになったことも背景としてありました」と、岩崎氏は説明します。

導入のプロセス

初めての仮想化導入に対する不安を富士通エフサスのプロジェクト運営が解消

同市では、地域イントラネットシステムのサーバ及び議会中継・会議録検索システムの更新についてRFP(提案依頼書)を提示し2010年10月に一般競争入札を実施。仕様書には課題解決やコスト、Hyper-Vの導入実績に加え、入札参加資格としてマイクロソフトのゴールドパートナーであることも記載されていました。

八幡市 安田 和久 氏の写真
安田 和久
八幡市
総務部 IT推進課IT推進係
主任

入札の結果、落札者となったのが富士通エフサスでした。「八幡市にとって仮想化システムの導入は初めてだったので、当初は仮想環境の操作や運用方法に対するとまどいもありました」と、八幡市 総務部 IT推進課 IT推進係 主任 安田和久氏は話します。しかし、富士通エフサスの対応により不安は解消されました。「運用の設計書や手順書などのドキュメントをしっかりとつくっていただいたので初めて仮想化に携わる私でも、やりながら理解していくことができました。今後、運用していく上でもこれらのドキュメントは役に立つと思います」(安田氏)。

プロジェクトの進行について「課題の管理やマイクロソフトへの問い合わせなど、富士通エフサスの的確かつ迅速なプロジェクト運営によって計画通りに進めることができました」と、小西氏も対応を評価します。

新システムは2011年2月に稼働、リスク分散を考慮して段階的に導入されました。新システムの構成は、仮想化システムで多くの実績を持つPCサーバ PRIMERGY RX300 S6とストレージETERNUS DX60を中核に、仮想化の基盤にはHyper-Vを採用。ホストOSにはWindows Server 2008 R2 Enterpriseを導入、4台のホストでそれぞれ3台の仮想マシンを運用しライブマイグレーション構成を取っています。

八幡市様新システムサーバの写真
八幡市様新システムサーバ

この構成であれば、一台の物理サーバに障害が発生した場合、その他のサーバに分散して移動し再起動までを自動で行う運用設計をすることで、OSに付属する無償の仮想ライセンスを最大限に利用し、コストを最小限にとどめながら可用性を高めることができます。「運用上、従来から毎週土曜日にサーバの再起動を行っていますが、物理サーバの再起動の際、仮想サーバを事前に他のサーバに移動させておくことで業務への影響も最小化できました」と小西氏は語ります。

京都八幡市様導入事例のシステム構成図です。

導入効果と今後の展望

サーバ台数を1/3に削減、設置スペース不足の解消、省電力にも貢献

導入効果として一目でわかるのが、サーバ台数の削減です。「従来に比べてサーバ台数が1/3になり、3台以上のラックに分散して配置していたサーバが、ラック1本ですべて収まっています。当然、物理サーバの保守費用も1/3に削減できました」(安田氏)。

サーバの性能が向上したことで従来製品と比較して大幅な消費電力量の削減を実現した上に、リソースの有効活用により省電力効果も拡大するなど環境負荷の軽減に貢献しています。また、管理サーバにSCVMM (System Center Virtual Machine Manager)とSCOM(System Center Operations Manager)とを合わせて導入し、リソースの活用状況も含めた仮想環境の一元管理と見える化を実現しました。

今後の展開について「なによりも安定稼働です。当市にとって仮想化システムの導入は初めてなので、富士通エフサスには継続的にきめ細かなサポートをお願いします。また震災後、設備の見直しなど災害対策の強化も今後は重要なテーマになると考えています。水害に備えて設備の設置場所なども、今後検討していく必要がありますね」と、岩崎氏は語ります。

「自然と歴史文化が調和し、人が輝く、やすらぎの生活都市」、八幡市の取り組みを富士通はこれからも先進技術と総合力を駆使し支援してまいります。

八幡市の皆様と富士通エフサス担当者の写真
八幡市 総務部 IT推進課の皆様と富士通エフサス担当者

【八幡市様 概要】
所在地 京都府八幡市八幡園内75(八幡市役所)
総人口 74,186人(2011年9月1日現在)
世帯数 31,183世帯(2011年9月1日現在)
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【パートナーメッセージ】

株式会社富士通エフサス 京都支社 情報サービスビジネス部
竹村 好人

八幡市様と弊社は、ホストコンピュータでの基幹システム基盤運用業務からの10年以上に亘るお付き合いとなります。
今回、Hyper-V仮想化技術を用いた地域イントラシステムの導入にあたり、富士通グループの持つ製品/技術を駆使することで対処を図ることができたと自負しております。
今後7年間保守をさせて頂くにあたり、引き続き富士通グループ一丸となってサポートをさせていただき、安定稼働に寄与させて頂く所存でございます。

【導入事例(PDF版)】

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