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仮想化スペシャリストBlog
土村忠生の「仮想化の風に言の葉をよせて」
第10回 VMworld 2017とvFORUM 2017

[ 2017年10月16日掲載 ]

今年は夏が短くなったのか、季節が前倒しされたのか、例年はまだまだ暑いイメージがあったのですが、ずいぶん過ごしやすくなりました。
私は8月28日から8月31日まで開催されたVMworldに参加してきました。今回、富士通はパット・ゲルシンガー氏の基調講演の中で、トヨタ自動車様とのコネクテッドカーにおける協業について触れて頂きました。

富士通はIoTパビリオン会場でミニチュア版自動運転車を用いたデモを交えてコネクテッドトランスポーテーションの世界について展示を行いました。具体的には、今回ヴイエムウェアから発表のあったIoT Pulse Centerを用いて、自動運転を行うアプリケーションプログラムを自動車に配信し、そのアプリケーションによって動作をリアルタイムに変えていくところをご覧頂きました。富士通はアプリケーションプログラム差分を短時間で配信する技術提供を行いました。また、これから増えていくIoTデバイスからの情報収集を支えるエッジサーバに、vSANを採用したHCIであるFUJITSU Integrated System PRIMEFLEXをご紹介しました。

ヴイエムウェアから発表された大きなトピックスはもうWebニュース等でご存じの方も多いと思います。そこで、ここではあまり話題になっていないところから2つほどご紹介します。

「音声インターフェースでVMwareを制御する」

まずは、Amazon Echo×VMwareです。
第5回 若い世代が慣習を壊し新たな文化を創るところにビジネスあり」と「第8回 Chatbotについて思うところを語る」でHCIの監視にChatbotを使うアイデアの話をしました。VMworldでは、VMware Technology Network CommunityによるAmazon Echoを使い、音声インターフェースで人工知能AlexaにVMwareの環境を問いかけることで管理するというセッションを受講してきました。
vCenterもREST APIを提供していますので、Amazon EchoやChatbotからREST APIをコールして情報取得や設定変更したり、いろいろ制御できます。
セッションでは、vSphereだけではなく、vSANとNSXへのアクセスも説明していました。外向けにはVMware環境として一体化しているように見えますが、REST APIの世界では、まだまだvSphereとNSXでは作法が違っていて実装上の苦労があるようでした。初日にはAmazon Echo×VMwareのハッカソンも開催され、ITシステムの運用管理に、こういう新しいユーザインターフェースを取り入れようと試みるちょっとしたムーブメントが起こりそうな予兆を感じさせました。このセッション終了後に「遠くから来た人?」、「vEXPERTの人はいる?」と聞かれたので、「Japan!」と答えたら、Amazon Echo Dotをくれました。さっそく使おうとしたら、日本のアカウントでは使えないのですね。先日、ようやくAmazon Echoが年内に日本で展開するという発表がありました。楽しみです。

「仮想GPUの動向 – vMotionサポート」

「仮想GPU」についての二つの新たな動きです。これは9月29日のVMUG第3回仮想インフラ部会Open a new windowでも紹介させて頂きました。
一つ目はいよいよGPU利用の仮想マシンでvMotionを使えるようになるということです。
NVIDIAのブースでは、 NVIDIA GRID™ vGPU™を使った仮想マシンでvMotionのデモンストレーションを行っていました。仮想マシンが物理的なGPUをがっちり掴んでいる状態で、別の筐体のGPUを掴み直すという動作が入る関係から、どうしても1秒ほどは処理が止まる(黒い画面表示になる)ようです。
しかし、アプリの処理は断絶されずに、継続動作されており、いよいよ実用段階に来たという感じです。
ブレイクアウトセッションも受講したのですが、その中では、Snapshotやサスペンド&レジューム、DRSについてもロードマップが出ていました。さらに、DirectPath I/O機能でGPUを使うケースでもHAやDRSのロードマップが出ていました。VMware上のGPU利用環境でも、制約からようやく解き放たれる目処が立ってきたんですね。

「仮想GPUの動向 – Deep Learningサポート」

二つ目はDeep Learningの領域へもVMwareを使えるようになるという動きです。VMwareを長くやってきて、イノベーティブプロダクトを担当するようになった私にピッタリのテーマです。
Deep Learningの学習環境では、物理環境でGPUをブン回す、もしくは、Dockerコンテナを使って環境を素早く立ち上げるというようなことはやっています。しかし、VMwareの仮想マシンで学習環境を作るということは、GPUを占有してガンガン使うような使い方ではメリットもなく、選択肢にもあがらないというのが実態でした。
今回の検証結果では、物理利用と遜色がない、わずか4%程度の劣化で済むというところまで来ていました。
物理と性能差が出ないところまでくれば、あとは効率化(コストダウン)と利便性はどうかということです。
まず、効率化の面です。例えばNVIDIA® Tesla® P40の物理GPU1枚あたり最大24の仮想GPUを割り当てることができるので、性能面さえ問題なければ、複数の学習環境をシェアすることができます。物理的にGPUを1枚追加するほどではないパワー不足でも、仮想GPUを追加していけば良いという小回りの効く効率的なスケールアップもできます。仮想GPUの追加では性能はリニアに向上していくという検証結果が紹介されていましたので、期待できそうです。
もちろん仮想化ならではのスケールアウトも重要です。HCIと組み合わせれば格段に使いやすいシステムを作れそうですね。

さらに、VDI環境(3DCADなど)用の基盤を持っていれば、その基盤にDeep Learningの環境を同居させることもできるそうです。
しかし、VDI系は5%の劣化、Deep Learning系は15%の劣化と、単独利用の形態よりは少し性能ダウンがあるようです。
同居ではちょっとしたDeep Learningのトライアル学習環境や内部教育用の環境くらいの使い方、もしくは、学習環境ではなく推論(ビジネス)環境で多少のGPU処理を利用する使い方が良いかもしれません。

「vFORUM 2017について」

日本でも東京では10月31日(火)~11月1日(水)、大阪では11月21日(火)にvFORUM 2017が開催されます。
昨年はvSANの導入に関する留意事項を中心にお話させて頂きました。ヴイエムウェアの方々にはかなり渋い顔をされましたが、満席で立ち見されていた方もいらっしゃり、聴講頂いた方々のアンケートでは高い満足度を頂くことができました。VMworldに参加された日本の方からも、昨年の講演は社内検討の参考にさせて頂きましたと言って頂き、とてもうれしく思いました。
今年も引き続き講演することになりました。2007年のVMware Virtualization Fairから登壇し始めて、2011年を除き、今回で10回目の登壇となります。記念すべき10回目の講演では、
「HCI適用を本気で考える」~あなたはどこにHCIを適用しますか?~
という、宣伝色のない直球勝負のタイトルでお話します。カテゴリーもソリューションではなく、テクニカルと位置づけました。スポンサー費用を出している会社としてはどうなのかと思われてしまうかもしれません。しかし、VMUGを通じてIT部門の方々の悩みを伺っていると、製品がどうという押しつけよりは、課題や悩みに知見を持って真摯に応えていくほうが大事だと肌で感じています。最後に少しだけ製品宣伝をさせて頂きますが、冒頭からみっちり中身の濃いHCIの適用指針をご紹介いたします。是非持ち帰って頂いて、運用されているシステムにどう適用するのかを考えるきっかけにして頂ければと思います。
お伝えするのは、「VDI」、「既存システムからのHCIへの移行」、「IoT情報収集のエッジサーバ」のトラディショナルシステムからデジタルシステムまでを網羅したHCI適用のお話を予定しています。
是非お申し込みください。


プラットフォーム技術本部 土村 忠生

著者紹介

企画のプロの視点と仮想化の知見で、毎月情報発信します。

  • シニアプロダクトプランナー(仮想化ソリューション企画のプロフェッショナル)
  • 10年以上VMware技術支援に従事しVMware Loveな日々を過ごす
  • 米国ヴイエムウェアより6年連続 VMware vEXPERT AWARDを個人受賞
PROFESSIONAL PRODUCT ENGINEER
vmware vEXPERT 2017 ロゴ

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